国内小旅行記

真田氏のふるさとを訪ねて。淳二と行く爆笑信州旅行




2002年9月後半


国内小旅行記のオープンから間もなく、私に次なる旅の機会が巡ってきた 。

すなわち、前回が武田なら今回は真田だ。

というか、すでにこの企画も小説の読者サービスの一環と化している気が するのは気のせいだろうか・・・。

ともかく、真田氏について簡単に説明しておこう。

真田氏はもともと信州の豪族で、それが歴史に初登場するのは、かの有名 な武田信玄の部下としてである。

一般に戦国時代に名を残した真田といえば祖父幸隆, 父昌幸, 息子幸村の いわゆる真田三代である。

調略のエキスパートとして信玄の信濃攻略に多大な功績を上げた真田一族 の祖幸隆。

信玄の近習としても活躍し、武田家滅亡後は北条、徳川、上杉の大大名に 挟まれつつも巧みな立ち回りで一独立大名としての真田家を築いた“表裏 比興の者”昌幸。

そして大坂の陣で家康を散々に苦しめ“真田日本一の兵”の武名を残した 幸村。

特に幸村は“真田十勇士”関係でも有名で、戦国時代ファンならずとも日 本人なら誰でも知っている、というくらいメジャーな武将である。

今回の旅では彼ら真田三代の故郷を訪ねてみたい。

で、真田三代の名所旧跡が残っているところと言えば、信州、長野県であ る。

上田市、真田町にはそれはもう真田ファンには見所たくさんの場所なので ある。

私は出発の日を9月28日にした。

ちょうど三連休二連発のあとで、かつ紅葉のシーズンにはまだ早い。

つまり、ちょうど行楽客も少ないだろうとの算段である。

さて、信州までの交通手段だが、私はクルマを選択した。

と言ってもマイカーを持っていない私にとるべき手段は一つ、当然レンタカーである。

過去の国内小旅行記を読んでいる方ならご存知だと思うが、私の旅にはクルマの乗り比べ、って目的も大きなウェイトを閉めているので、これはこれで大事なことである。

今回はトヨタのイストに乗ってみたかったので出発1週間前に早めの予約 。

ついでに長野市のホテルも予約。

準備万端であった。


2002年9月28日(出発当日)


気になるお天気は?




もちろん雨だった…。

天気予報では明日も雨である。

しかし予約をしたせいで、今更キャンセルも出来ない…。

仕方なく我々は降りしきる雨の中朝8時からレンタカー屋へと出向いたのである。

「…兄ちゃん、オレの紹介は?」

あ? 今更紹介なぞしなくてもお前のことは小説の読者なら分かるだろ。

「いやいや、旅行記ファンの中にはいきなりこれから読む人もいるかもし れないだろ。人間第一印象が勝負だぜ」

やれやれ、じゃあ、一応やっといてくれや。私はイストを借りておく。

「おう、オレは真田淳二。兄ちゃんの書いてる小説で堂々の主役を張って る。歌って踊って笑いのとれる、まさに理想の主人公って わけだ。今回の旅でも相方役を務めるから、どうぞよろしくっ!」

相方ねぇ…、お前とだとボケ役が二人だから誰も突っ込めない気がしてか なり不安なんだが。

「いやいや、ボケ度合いに関しては兄ちゃんには敵わないよ。今日だって さすがの雨だもんなぁ。こんな日に観光しようなんて正気 の沙汰じゃねぇや」

やかましい。

というわけで、今回は連れの代理として淳二に登場してもらう。

では早速出発だ。


9月28日朝8時15分


早速イストの乗り心地を試しつつ出発進行!

と…。

あっ…(何か思い出した私)

「なしたの兄ちゃん?」

F1の予選、予約してくるの忘れてた。

「そりゃ一大事だ。戻ろう」

だな。

というわけで、出発して3分で私は部屋へと引き返した。

で、早速アメリカGPの予選をビデオ予約し、再びイストへ戻ったのであ る。

というわけで、イストに乗って最初に向かった先。

それは自宅であった…。

ついでにもうひとつ。

イストにはMDプレイヤーが付いていたので部屋から何枚かMDを持って きた。

ドライブ中に聞こうというわけである。

しかし、このことが後にとんでもない事態を引き起こすことになるが、こ のときはまだ知る由もない。


9時ごろ


早速我々は川越インターから関越自動車道に乗っていた。

車内のBGMは持ってきた「feel2」である。非常に優雅な、リラクゼーション風味の曲が流れている。

が、早くも淳二はあくびを連発。

「高速って退屈だよなぁ…。これでフェラーリとか乗ってれば違うんだろうけどさ。…兄ちゃん寝てていい?」

却下。眠くなるのはやっぱ音楽が悪いな。

おい淳二、バッグからCDとってかけてくれ。

「にゅぅ、了解っす」

というわけで、淳二は私が持ってきていた河村隆一のCDを取り出した。

「あ、兄ちゃん、CD聞くならカーナビのCD一回抜かなきゃ」

そうか、じゃあそうしてくれ。高速乗ったらカーナビは用無しだから。

あ、その代わりお前ちゃんと地図見てろよ。

「分かったなり」

かくしてイスト車内に河村隆一の曲が流れ出した。

代償としてCDをかけている限りカーナビは使えないが、この場合特に問 題はない。

私はそれを口ずさみつつゴキゲンでドライブ。歌っていれば眠くはならない。

と…。

ガコン。

道路の継ぎ目でクルマが跳ねた瞬間。

ぶつっ…。

「ありゃ?」

突如CDが飛んだ。

せっかく気持ちよく歌っていたのにいきなり曲が終わってしまい、次の曲 が始まった。

「振動に弱いんじゃないの?」

と言ってるそばから…。

ガコン。

ぶつっ…。

「あ、まただ…」

ガコン。

ぶつっ…。

ガコン。

ぶつっ…。

ガコン。

ぶつっ…。

ガコン。

ぶつっ…。

ガコン。

ぶつっ…。

「兄ちゃんCD終わったぞ」

うがあぁぁぁっ! 何なんだこれは!

CDが悪いのかCDプレイヤーが悪いのか、ともかくCDを聞きつつ歌い ながらドライブ作戦は中止を余儀なくされた。

「MDにしようぜ。頭文字Dのノンストップメガミックス持ってきてるん でしょ? やっぱ高速をかっ飛ばしてるならノリノリの曲 じゃないと」

というわけで、淳二はMDをがちゃがちゃと操作し始めた。

無論、CDのドライブには河村隆一が入ったままであった。


9時45分ごろ


というわけで、淳二がMDを聞こうと操作を始めた。

しかし…。

「あれ? おっかしいな。何も聞こえねぇ」

淳二が悪戦苦闘していた。

なにやってるんだ?

と、業を煮やした私は左手を伸ばし操作を開始。

ここをこうして、ボリューム上げて…、あれ? 変だな…。

しかし私が操作しても全然反応がない。(走行中によそ見をしてはいけません)

しばらく私と淳二でいじってみたが全然駄目だった。

代わりにと思って別のMD(ちなみに「BoA」のアルバム)をかけたらちゃんと聞こえる。

「…なんだこれ?」

よく分からないが、怪奇現象(?)だった。

まいっか。

我々は気を取り直し、BoAを聞きつつ高速をひた走った。

おや? なんかさっきより道がすいてるなぁ…。


10時ごろ


う〜む、次のサービスエリアでトイレ休憩するぞ。

「わかった〜」

というわけで、我々は“駒寄パーキングエリア”へと入っていった。

早速トイレを済ませてすっきりした私はたまたまその辺にあった地図を覗 き込んだ。

さて、ここはどこだ?

(地図をお持ちの方は調べてみよう)

………??

…おや??

…あれれれれ??

何度も地図を見直す。

しかし、それはもう疑いようのない事実だった。

「なしたの兄ちゃん?」


道を間違えた…。


「なんとっ!?」

このままだと新潟まで行ってしまう…。

「えええっ」

…説明しよう。

信州、上田に行くには関越道から上信越道に移る必要があったのである。

が、我々は上信越道への曲がり道に気づかずに関越道を直進してしまった のである。

どれくらいかと言うと、ま、30キロほどである。

「30キロって…、ど〜すんだよ」

当然、引き返すしかあるまい。

この先の出口で一旦高速を降りて、それからUターンしてまた乗るのだ。

で、改めて上信越道に乗って上田を目指す。

「…そういえば到着時刻は?」

カーナビで調べてみるか。

そういう事になり、我々はイストに戻った。

で、入れっぱなしだった河村隆一のCDを取り出し、改めてカーナビのC Dを入れた。

カーナビ君再起動。

「あ、到着時間が12時になってるし…」

当初の予定では11時だった。

つまり、道を間違えたせいで1時間も時間をロスした事になる。

1時間も押してしまうと上田での観光が駆け足になってしまう事間違い無 しである。

なにせ、見所たくさん、予定ぎっしりなのだから。

はぁ〜、と思わずため息が漏れる。

そして淳二を非難の目で見つめる。

ちゃんと地図を見ておけよ…。

「見てたよ〜」

見てたならなんで上信越道に気付かなかったんだ?

「うぐぅ…」

淳二は一瞬黙ったがすぐに反論。

「でも、兄ちゃんこそちゃんとカーナビ付けとけば良かったのに河村隆一 なんか聞いてるから」

う〜む、それを言われると痛いが…。

しかし、カーナビなんぞなくても普通は高速道路なんだからでかでかと“長 野方面は左”の看板があるはずである。

私はそれを見ればすぐに分かるだろうと思ったので、カーナビを消したの である。

が、私はその看板を見た記憶がなかった・・・。

おかしい。

何故、看板を見落としたのだろう・・・。

そんなわけで、我々は自分達の行動をちょっと思い出してみた。


9時45分ごろ(回想中)


というわけで、淳二がMDを聞こうと操作を始めた。

しかし…。

「あれ? おっかしいな。何も聞こえねぇ」

淳二が悪戦苦闘していた。

なにやってるんだ?

と、業を煮やした私は左手を伸ばし操作を開始。

ここをこうして、ボリューム上げて…、あれ? 変だな…。

しかし私が操作しても全然反応がない。(走行中によそ見をしてはいけません

しばらく私と淳二でいじってみたが全然駄目だった。

代わりにと思って別のMD(ちなみに「BoA」のアルバム)をかけたらちゃんと聞こえる。

「…なんだこれ?」

よく分からないが、怪奇現象(?)だった。

まいっか。

我々は気を取り直し、BoAを聞きつつ高速をひた走った。

おや? なんかさっきより道がすいてるなぁ…。


回想終了


ここだっ!


もう、間違いないだろう。

つまり、私と淳二がイストのMDプレイヤーと格闘している隙にいつの間 にか分岐点を通り過ぎていたのである。

この時点ですでにカーナビはCDを抜かれて機能を停止しており、MDを いじっていた淳二は当然地図を見ていなかった。

さらに、私までもがMDプレイヤーをあれこれ操作していたので看板を見 落としたと思われる・・・。

で、気がついたら周りを走っていた車は上信越道へと移ってしまい、やけ に道がすいていると感じた、というわけである。

「謎はすべて解けたぜ」

解けてもあまりうれしくない。

「いやいや、つまり悪いのはイストだっ」

は?

「だってステレオがちゃんと鳴ってれば見落とさなかったもん。諸悪の根源はイストっ」

責任転嫁だな。

「あう」

まぁいい、漫才をしている暇はない。急ぎ出発するぞ。


10時20分ごろ


かくして我々はパーキングエリアを抜け、急ぎ最寄の出口へとイストをひ た走らせた。

で、群馬県は渋川の出口で一旦高速を降りた。

そしてすぐにUターン。

再び逆方向へと走り出したのである。

こうしてのっけから道を間違えるという大ボケを演じた我々。

さすがボケ役二人である。突っ込まれない限りどこまでも行ってしまうら しい。

ちなみに渋川伊香保から高速に乗ったと言う証拠。

遠回りの重大な証拠品。

ともあれ、我々の旅はこうして幕を開けたのである。

果たして何事もなく観光できるのか?

というかそれ以前に無事に帰宅できるのだろうか?

次回を待て。

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