じゃかじゃかじゃっじゃかじゃかじゃっ♪
ずんぼこすこぼこべんべんべん♪(主題歌前奏)
作詞・作曲:直江雨続
うた:留守守
スーパーヒールォォォ〜!(巻き舌) 我らがゥヲルスバァァァン!!!(シャウトぽく)
輝くボデー(ボディとは発音しない)は強さの証ぃぃ!!
ヲルスブァァァーンヌアァァックォォォォ!! 岩をも砕きぃぃ!!(声でも砕けるくらいの気合で)
ヲルスブァァァルカァァァン!! 弾幕薄いぞ!!(某艦長風に)
地球の平和を守るたむぇぇぇぇっ(うなるように)
命をかけてぇぇお・留・守・番〜!!
おお、正義の味方ぁっ
地球警備ぃ! 地球警備ぃぃ〜!!
ゥヲルゥゥゥスヴァァァン!!!(最後は絶叫)
ナレーション:「宇宙空き巣の地球侵略に気づいた巨大企業HECOMがその技術の粋を集めて変身超人スーツを作り出した。普段は警備員として働く青年留守守。実は彼こそがそのスーツを身にまとい、地球を守るために戦う『ヲルスバン』なのだ!」
第26話 「雀荘をお留守番!」
よく見れば、それは留守守と恋人(?)のキィちゃんだとわかる。
「いや〜、今日も日本は平和だなぁ」
街中を歩いているのにライダースーツ姿のやたら精悍な青年、留守守。怪人との戦いの合間のつかの間の休息を謳歌している。
「そうね。それもみんな守さんが地球の平和をお留守番してくれているおかげね」
キィちゃんの分かりやすい説明セリフに、守は露骨に顔を赤くして照れて見せる。
「そ、そうかな? キィちゃんにそう言ってもらえれば、俺も頑張る甲斐があるってもんだ。HAHAHA」
快活に笑う守。そしてなぜかカメラ目線でキラリーンと歯を光らせてみたり…。
ナレーション:「留守守は笑うと歯が光るのだ」
「ねぇ、守さん。このあとの予定だけど、映画でも、どうかな?」
ちょっとはにかみながら、キィちゃんが聞いてくる。
「ああ、俺はキィちゃんと一緒だったら、何でもOKさ」
キラリーン。
「まぁ、守さん今日はいつもよりたくさん光ってて素敵」
そしてキィちゃんはちょっと頬を染めながら守に寄り添い、腕を組んで歩き出した。
「き、キィちゃん?」
「うふふふ、守さん何を見にいこっか?」
「そ、そうだな。やっぱり『五行戦隊センゴクマン劇場版・不死身将軍マサカドを討て!』がいいなぁ」
「素敵、わたしもそれが見たかったんだ」
ほんとかよ…。
だが、そんな二人の平穏な時間は、唐突に破られてしまった。
ちゅどーーーん!
「なっ、なんだ?」
守の見た光景、それは繁華街に並ぶビルの二階部分が吹き飛び、もうもうと煙を上げている窓から身を乗り出す怪人の姿だった。
「はーっはっは。オレ様は『マージャン怪人ハコテンダー』((C)レイアさん。ネタ提供感謝!)この町の雀荘の点棒はすべてオレ様が盗み出してやる!」
宇宙空き巣の怪人の一人ハコテンダー、その体は麻雀パイと点棒が組み合わさって出来ている。
その、いかにもな姿にキィちゃんはちょっと怯えたように守にひしと抱きついた。
「大丈夫だキィちゃん、地球の平和は俺が守る!」
またまたキラーン。
守は歯を光らせるとキィちゃんから離れ、どこかへと走り出した。
その間にも半壊状態の雀荘においてある全自動卓から、次々と点棒が抜き取られていく。
「はっはっはー、点棒こそオレ様の糧。点棒こそオレ様の夢。まさに将来の展望が開けていくぜ」
なっはっは〜、と高笑いするハコテンダー。
だが、そんな彼の有頂天な声は、どこからともなく聞こえてきた、ヲルスバンの凛々しい登場台詞に中断を余儀なくされた。
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。留守を守れと俺を呼ぶ」
とりあえず、辺りで一番高いビルの屋上から、大音響と共に名乗りを上げるヲルスバン。
ナレーション:「ヲルスバン名乗りはジェット機の離着陸並みに大音量なのだ」
「あっ、ヲルスバンだ」
なぜかその場に居合わせたヲルスバンにあこがれる少年鍵太郎くんが、きらきらした目でヲルスバンの勇姿を見守っている。
「点棒守ってベタ降りし、気付いたときにはツモられ貧乏。攻めるばかりが能じゃない、守るばかりに勝ちはない。大事にしようよバランス感覚。地球警備ヲルスバン、役満リーチでただいま推参!」
キラリーン。と、今度は額のHECOMマークがまぶしく輝く。
「ぬぬぅ、現れおったなヲルスバン、今日こそは貴様を冥土に送ってくれるわ。ピッキング、サムターン、ヤッチマイナー!」
今流行の(?)ちょっと英語訛りの「ヤッチマイナー」にあわせ宇宙空き巣の戦闘員ピッキングとサムターンがわらわらと現れた。
とりあえず、耳かきのような金属工具を手に持ったのがピッキング、手動ドリルを持ったのがサムターンだ。
「ピッキーーーーーン(奇声)」
「サムサムーーーーー(奇声)」
そして、しきりに不思議な動きでヲルスバンを威嚇(?)
「無駄だ! 最新のセキュリティシステムで守られた俺の体に、お前たちの攻撃は通用しない!」
そしてヲルスバンはビルの屋上からジャンプ。翼のジェットで軟着陸すると戦闘員の只中に躍りこんだ。
「ヲルスパーンチ! ヲルスキーーック! ヲルスチョーーップ!」
ヲルスバンの攻撃に、戦闘員は華麗に回転したり、錐揉みしたりしながら吹き飛び、ばたばたと地面に倒れていく。
「ピッキーーーーーン(悲鳴)」
「サムサムーーーーー(悲鳴)」
「喰らえ、ヲルス打!掌打! オラオラオラオラ!!」
ヲルスバンの気合がほとばしるたび、戦闘員は悲鳴を上げて吹き飛ばされる。
「ピッキーーーーーン(悲鳴)」
「サムサムーーーーー(悲鳴)」
「ヲルスヴァァァァァルカァァァン!!」
ばばばばばばばばばばばばばばばばば。
額のヲルスバルカンが火を噴き、遠距離にいた戦闘員をまとめてなぎ倒す。
「ピッキーーーーーン(悲鳴)」
「サムサムーーーーー(悲鳴)」
「とどめだ、ヲルスープレックス!!」
ずどぉぉぉん!
「ピッキーーーーーン(悲鳴)」
そして雑魚が一掃されると、いつの間にか辺りの風景は一変し、何の脈絡もなく土石採取場のような場所にてヲルスバンとハコテンダーが対峙していたりする。
「よくぞここまで来たな、ヲルスバン。だが、オレ様が真の力を発揮したら、お前など敵ではないわ」
「なにっ?」
やたらオーバーアクションでたじろぐヲルスバン。
ハコテンダーは、勝ち誇ったような声で、高らかに叫んだ。
「チェンジ・ハコテンダーッ、ドボーーーン!!!」
そしてジャンプし、前方宙返り。
するとハコテンダーの体は光に包まれ、およそ2秒後にはすっかりその姿は変わっていた。
そう、それは麻雀パイを組んで作られた日本の鎧って感じのデザイン。
それはまさに麻雀武者!
刀の代わりに持っているのは万点棒だ。
「行くぞヲルスバン! フレイム・バイマン・ブレード!!」
ハコテンダーの叫びと共に万点棒は炎に包まれた。
そしてそのフレイム・バイマン・ブレードでヲルスバンに斬りかかってくる。
「なんのっ、ヲルスブレードッ!!」
対するヲルスバンは荷電粒子の剣ヲルスブレードで迎え撃つ。
ガキーーン、ガキーーン、ガキーーン!
とても炎の剣と荷電粒子の剣で打ち合っているとは思えないような効果音と共に、二人の戦いは互角の展開。
「少しはやるようだな、ヲルスバン。ならば、これはどうだ。サンダー・ハネマン・ナックル!!」
今度はハコテンダーの左こぶしにバリバリと電気が走り、そのままそのこぶしで殴りかかってくる。
「そんなものでっ、ヲルスバーーン・ナッコォォォォォッ!!!」
大きく両手を上げてから、ヲルスバンは右こぶしを前に突き出し、そのまま突進。
サンダー・ハネマン・ナックルとヲルスバーーン・ナックルは真っ向からぶつかりあった。
「ふぬぁぁぁぁっ」
「ぐぁぁぁぁぁっ」
そして仲良く吹き飛んだ。
「くっ、なんてパワーだ」
地面に倒れ付し、苦しげに立ち上がるヲルスバン。
だが、ハコテンダーのほうがすばやく起き上がっている。それにダメージも少ないようだ。
「オレ様は負けん。麻雀暦20年。いまだトップを取ったこともなければ浮いたことすらない。役満は言うに及ばずハネ満すらあがったことのないオレ様にとって、点棒は魂レベルで渇望していたものだ。貴様なんぞにオレ様の夢、邪魔されてたまるかっ!!」
それで雀荘を襲って点棒を盗むのはどうかと思うが…。
ともあれ、ハコテンダーはヲルスバンにとどめを刺すべく、最大最強の技を繰り出した。
「ハイパー・ヤクマン・クラッシャー!!」
にゅぃんにゅぃんにゅぃんにゅぃん、ごしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(効果音)
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ちゅどーーーん!
大爆発と共に、ヲルスバンは見るも無残に吹き飛び、48000oほど舞い上がってから結構激しく落下。
「ああっ、ヲルスバンがやられちゃう!?」
なぜか物陰で見ている鍵太郎君。
「やった、やったぞ…。沈み続けて20年!! ようやくオレ様にもあふれんばかりの点棒が…」
初めての勝利の味に、感涙にむせぶハコテンダー。
(↓ハコテンダーイメージ画像(レイアさん提供。大感謝!))

一方のヲルスバンは、もはや立ち上がることが出来ないように見えた、まさにその時!
ぶぅん、ぶぅん、ぶぅん。
なにやらバイクの排気音が聞こえ、やがて、やたらとごつごつした大型バイクに乗ってキィちゃん登場。
しかし、そのバイクはあちこち傷だらけだったり、部品がへこんだりしている。
「ヲルスバン! ヲルスバイクを取ってきたわ。これに乗って戦って!」
と、走りながら言ったのだが、いかんせん馬鹿でかいバイクを乗り回すにはキィちゃんは能力不足。
で、倒れたヲルスバンの横で止まるはずが、勢いあまってそのまま轢いた。
「ぐふっ」
「ああっ、ごめんなさいごめんなさい」
あわててバイクを降り、轢かれたヲルスバンに駆け寄るキィちゃん。
「な、なぁに、こんなのかすり傷さ。それより、今日は繁華街でデートだからって家に置いてきたヲルスバイクを持ってきてくれたのか」
やけに説明的なセリフ。
「そうなの。でもごめんなさい、わたしバイクの免許持ってないから、あちこちぶつけちゃった」
それで乗ってくるなよ。
「いや、ありがとう。キィちゃんのおかげで最後の大勝負が出来そうだ」
ふらふらと立ち上がると、ヲルスバンはヲルスバイクにまたがった。
「ふっ、そんなおんぼろで何をするつもりだ?」
これまで何度もとどめをさすチャンスがありながら、何もしなかったハコテンダー。
大仰に構えて余裕綽々の様子。
「黙れ、俺とヲルスバイクは一心同体。こいつに乗って出せる必殺技だってあるのさ」
ネタばらしてどーする。
だが、そんな細かいことは気にしてはいけない。
ヲルスバンはスロットルを目一杯ふかすと、そのままハコテンダーに向かってバイクを走らせた。
そして叫ぶ。
「ヲルスバン・ワールドワイド・ワンダフル・ドッカーン!!!」
で、轢いた。
「馬鹿なぁぁぁぁぁ」
ちゅどーーーん!
ナレーション:「ヲルスバンの隠された必殺技『ヲルスバン・ワールドワイド・ワンダフル・ドッカーン』略して『4WD』はアフリカ象1000頭の突進と同じ威力があるのだ」
「任務完了!」
ぎゅいんとバイクをターンさせ、ヲルスバンはクールに決めゼリフを叫んだ。
「やったぁ、やっぱりヲルスバンは世界一強いや」
そして鍵太郎君は満足そうに帰途に着く。
「ぼくもヲルスバンを見習って、毎日ちゃんと戸締りしようっと」
…そこを見習うのか。
ハコテンダーを倒したヲルスバンは、そこで変身を解き、ヲルスバイクでキィちゃんのそばへと走って戻る。
「さぁ、キィちゃん、急がないと『五行戦隊センゴクマン劇場版・不死身将軍マサカドを討て!』が始まってしまうぞ」
「まぁ、守さん。怪我は平気なの?」
「ああ、キィちゃんと一緒にすごす時間があれば、痛みなんてほらこの通り」
どんっ、っとちょっとオーバーに自分の胸を叩いて見せた守は、思いがけない痛みに悶絶した。
「って、ぐはっ! さっき轢かれた傷が…」
ばったり…。
「きゃぁぁぁぁ、守さんっ!? 大丈夫!?」
ナレーション:「こうして、ヲルスバンの活躍により、今日も地球の平和は守られた。だが、宇宙空き巣がいる限り、来週もヲルスバンの戦いは続く。頑張れ、負けるなヲルスバン。来週もしっかりお留守番だ」
おしまい。

それもオリジナルのほうの留守守が活躍するシリーズです。
すでに式神ヲルスバンが『陰陽五行戦記』の15話から登場し、活躍しているのですが、実際にはこちらが本家です。
本編をお読みの方はもちろん、これ単品でも十分楽しんでいただける独立した作品となっております。
この26話に登場したハコテンダーのネタはレイアさんに提供していただいたものです。
しかも、一足先にこの作品を見ていただいたところ、凄い早さでイラストまで描いてくださいました。(本文中に掲載したのがそれです)
ってわけで、このお話はレイアさん無しでは成立していませんでした。改めて絶大な感謝を!
今のところこのシリーズを続けるかどうかは未定ですが、まぁ、読者の方の強い要望があれば、何か考えてみます。
それでは、ご意見、ご感想等お待ちしています。
この小説はフィクションです。
また、ハコテンダーのキャラクターやイラストの著作権は、レイアさんが持っています。
登場する人物および団体名などは実際のものとは関係ありません。
長いので印刷して読みたいという方は大歓迎ですが、無断転載などはしないでくださいませ。
あらゆる内容は日本の著作権法及び国際条約とヲルスバンによって保護を受けています。
Copyright 2003 "直江雨続". All rights reserved. Never reproduce or republicate without written permission.
当然ですが、この著作権もまた日本の著作権法及び国際条約とヲルスバンによって保護を受けています。