投稿小説だぜ

優輝少尉さま作

『戦え! FANG GUNNERS!』外伝

『T・S・C』物語

第四話


◇『T・S・C』戦闘◇


◇1◇


『T・S・C』控え室

「遅い…」

猪狩はブラックのGショックを見つつ、少しイライラ気味で言う。なぜなら猪狩の弟である慎一がなかなか来ないからである。

「俺が探してこようか? ちょうど盗聴の結果を調べにいかないといけないから」

女性に変装した上杉がいつもの声で言う。あの可愛い女性での男性の声はかなり変である。

「(まったく…)お願いします」

猪狩はイライラ気味から、呆れ気味になり上杉の言った事を了承する。

「そうそう、この変装した女性の名前は水口七瀬(みずぐちななせ)だから好きなふうに呼んでねv」

上杉はドアを開けようとする直前で振り向き4人に対して女性の声で言う。

「じゃあ七瀬ちゃ…」

悠木が「七瀬ちゃん」っという前に四十間がハリセンでおもいっきり叩く。ちなみにどこからハリセンがでてきたのかは謎である。

「痛っ、久々に四十間のハリセン食らったな…」

悠木は頭を両手にあてながら言う。

「(猪狩は呆れ気味でツッコむ気にならないから俺がやらないと…)」

四十間は悠木を叩く際に心の中でこんなことを思っていた。

「さて…あのバカがいつでも帰ってきても大丈夫のようにするかな」

悠木の発言によってさらに呆れながらも、作戦を説明する為にフィールドの地図をテーブルにひろげるなど準備をしながら言う。

「この地図猪狩が書いたのか?」

あまりにも精密(縮図になっていると同時に高低差がハッキリわかる)に書かれているので四十間がつい漏らす。しかし、作者は絵が下手なので残念ながら読者の想像におまかせである(笑。

「いや、宮本だ。俺でもよかったが精密なものが欲しかったからな」

猪狩が四十間が漏らしたことに気付いて説明する。


『チーム☆ジオン公国』控えテント

「『T・S・C』とは、昨年の地区予選から北陸大会でも戦った経験豊富の相手だったが一度も勝っていない。あげくのはてに全滅した。それは、なぜか?」

ギ○ン・サビの格好をした男性(大学生)がメンバーに演説する。

「坊やだからさ」

前回の話でソファーに激突した浅野がお酒…じゃなくお茶をぐいっと飲みながら言う。当然そのときにはサングラスつきである。

「その辺で読者に○ンダムネタをやめて作戦会議にうつるッス」

あきらかに○ンダム関係の格好ではない(黒色のTシャツと青色のGパン)男性が言う。年齢は見た目から推定して上杉と同じ歳である。黒Tシャツだが改革の言葉はない、念の為に言うが。

「そのとおりだな。ところで『T・S・C』に勝つ秘策があるのかリック?」

○ナベ○ガトーの格好をした唯一ファー○ト○ンダムと関係ないがジオンに関係ある人がクールに言う。ちなみにこの登場後、塾があることを思い出して退室するのであった。

「すべての戦いが完璧に読まれていることは、気付いてるはずッス。だけどそれがなぜかまでの原因は、つかんでいないでしょう?」

リックと呼ばれる男性がテントの中を往復しながら言う。どうやら“ッス”は、口癖のようだ。

「それは、盗聴機がしかけられているからッス!」

リックがキッパリ断言する。

「なに!?」

メンバー一同は動揺する。

「安心してください。このテントにあるすべての盗聴機は回収してあるッス。あとは…」

リックがなにやら小型の機械を持ちながらシャア部下Aへ向って歩きながら言う。

「???」

シャア部下Aは戸惑い気味である。

「あったッス。このティッシュ見覚えないでしょう? 何者かがしこんだものッス」

リックがシャア部下Aのポケットからティッシュをとりだしてその中から小型の盗聴機を見せながら言う。どうやらその機械は盗聴機をみつける為の機械のようだ。

「かなりのスパイ能力だな…」

浅野が険しい顔で言う。

「そのとおりッス! それより今は『富山連合隊』についてッスが…」

その後、リックの発言によってチーム内がさらに険しい顔になったのはいうまでもないのであった。

同時刻の上杉

「(なんでか知らんが『チーム☆ジオン公国』の盗聴が全部途絶えてる…)」

上杉が一旦青色の4WDに戻って車の中で戸惑いながら思う。なぜならいままで盗聴が途絶えたことがなかったからだ。

「(…だが、次の対戦相手である『T・R・B』の盗聴には成功してるようだな。…それにしても『チーム☆ジオン公国』に一体なにがあったんだ?)」

『T・R・B』の盗聴には支障がないようで少しほっとすると同時に『チーム☆ジオン公国』の盗聴の途絶えた原因を探ろうと思う。まさか昔の戦友がそんなことをするとは思ってもみなかったであろう。

「さて、慎一を探さないと…必要ないな」

なぜなら慎一が綾香に「好きだ」の「す」の瞬間、すぐに「ごめん」とふられたところを車の窓越しで目撃したからだ。

「…」

落ち込む慎一。

「女性にふられたぐらいで気にしちゃだめよ! 軍神に好かれて幸運の女神に嫌われた人や1話1不幸という人もいるんだから!!」

上杉は車から出て慎一のところまで走っていき、優しい女性の声で励ます。(周りに人がいた為普通の声で励ませなかったので)。それにしても例にだした人物には失礼である。

「そうだね…復活!!!」

立ち直るのが早い慎一である。まあ、10の質問でもあったように100連敗なので立ち直るのが早いのは当然である。ちなみにこれが記念(?)すべき100連敗目であったりする(笑。


『T・S・C』控え室

「いつまで綾香につきまとってるんだこのストーカー!!(怒」

「なに!!! 男性のデータとってる兄貴にいわれたくないわ!! このホモ(怒」

「なんだと!!(怒」

兄弟喧嘩が勃発してしまった。

「まあまあ」

上杉が仲裁に入いりながら言う。その瞬間宮本が慎也をおさえて、四十間が慎一をおさえる。四十間は、身長が低いのでかなり苦労した。

10分後…なんとか2人の怒りをおさえたもののそのせいで作戦が充分に説明できなかった…一体どうなる?



◇準決勝、『T・S・C』VS『T・R・B』◇


「さて…今回の戦いはファマスを使うかな」

そう言って五十嵐のファマススーパーバージョンを構える。そしてブローニングハイパワーを専用のフォルダーに大切にしまう。

「なんで俺が先頭じゃないんだ(怒」

慎一が慎也に文句を言う。

そんな雑談を混じりながら司会者の紹介と同時にメリッサの曲が流れて登場する『T・S・C』。

メリッサは、鋼の錬○術師がアニメではいってたときに最初のオープニン曲であった曲である。(雛姫が無理矢理決めた入場曲)。

また、天候は若干であるが小雨が降り始めていた。

先頭は、当然主人公の猪狩…じゃなくって宮本である。

猪狩いわく、宮本を前にだすことで歓声が入場から途絶えることなく響くからである。

そのあとに上杉(水口)が登場してさらにテンションが高まった。そのあと猪狩兄弟、四十間という順番で普通に登場する。

「…本当に突撃するんだろうな?」

宮本が小声で上杉にクールに言う。

「大丈夫よ。私の盗聴結果だからバッチリよ〜♪」

上杉は、宮本に対して笑顔で言う。

「なにあのアマふざけんじゃないわよ!」

「そうよ! 私達の宮本きゅんに」

「そうよ! そうよ!」

宮本に対するなれなれしい態度に宮本ファンクラブが一斉にブーイングが起こる。ちなみにファンクラブは正義学院だけでなく、他校まで混ざっていて推定100人。また、このファンクラブの中心人物が雛姫っという噂があるが真実を知る勇気がないのでメンバー一同誰も知らない。しいて『T・S・C』メンバーで知る事ができるとすれば上杉であろう。

『T・R・B』の入場曲は、いまどきの曲であるオ○ンジ○ンジの「○スタリスク」である。

以下登場は普通なので省略。メンバー一同は互いに握手をかわす。

「作者が元ネタだからって激戦にする気だろうがそうはさせない」

猪狩はあえてだれかは書かないが、元ネタが作者の人に耳もとで言う。まあ、装備で気付く読者もいるかもしれないが…。

「レディーゴー!!」

司会者の合図と笛の音がフィールドに響く。

相手の『T・R・B』は、1列で突撃するのに対して『T・S・C』は、相手に悟られないように2列の部隊から3人に部隊をわけて両方の側面に部隊を展開させる。

右の部隊は、猪狩を中心とした部隊(残りのメンバーは、宮本と四十間)。

左の部隊は、上杉を中心とした部隊(残りのメンバーは、悠木と慎一)。


『チーム☆ジオン公国』観戦

「さっきから視点が俺達にむけすぎだ!」

超脇役である○ャア部下Aが作者の行為に文句を言う。

(そんなこといわれても違う視点からも描写したほうがいいと思ったんだから気にするな。BY作者)

「この陣形は、相手が真ん中攻めの際によくとる作戦ッス。…100%これとは断言できないッスが」

リックがチームジオン公国のメンバーに対して真剣に言う。

「(雨が若干強くなったな…。まあ、試合が始まったから終わるまで中断しないと思うが)」

武藤が天気の状態のことを思う。

「次こそ仕留めてやるぜ」

「おうよ!」

「なんで私まで…」

前回の話ででたメンツが猪狩達に対して1人を除いて闘志を燃やす。しかし猪狩のデータと違う人物が参戦することになるとは思っていないのであった。



◇戦闘開始◇


威嚇発砲もせずひたすら『T・S・C』にむかって突撃する。前回の作戦とほぼ同じようだ。

「(作戦が読まれた…)」

東山曹長は舌打ちしながら心の中で思う。東山曹長は前回と同じ作戦をあえてしたのだが裏目にでたようだ。

「特攻は作戦じゃないか…」

田辺は心の中でふと思い出した。そのセリフは映画での○ーレライの艦長のセリフである。

『T・S・C』からの容赦ないフルオートと正確なセミオートの援護が6人を襲う中

「(このまま突撃は無理なのでは?)」

「(一旦止まって態勢を整えた方が良いのでは?)」

頑張ってなんとか前進する『T・R・B』のメンバーであったが一部の人は突撃をあきらめ半分になる。

「(そうだ。止まってくれればこちらのペースに持ち込める)」

猪狩は走るスピードが少し遅くなったり、表情から相手の心理を読んでいたのだが…

「ひるむな!!前進あるのみ!!!」

東山曹長の大声がフィールドに響き渡る。その瞬間『T・R・B』の士気が高まる。

「(…想定内)」

猪狩はどこかのIT企業の社長が一時期よく言っていたセリフを思う。しかし、本人はそんなつもりはない。

「(そろそろだな。みんなは猪狩がファマスを装備したのは火力をあげるためだと思っているが猪狩の本当の狙いは…)」

水口は猪狩の様子が変わったことを敏感に察知した。また、猪狩の射程内にあと数秒後に踏み込むことを見極めたからである。

「…」

猪狩は物理の法則とデータが頭によぎる(イメージ)。そしてファマスでフルオートを撃つのだがそこは誰もいない場所である。

「痛っ。ヒット! (これで登場なしかよ…)」

「嘘だろ…ヒット! (最初は活躍できたけど最後はあっけないな俺)」

先頭の2人があっさりヒットする(大輔と西岡)。

「(…やはり予測撃ちのHIT率を高める為か。単発で予測するよりもフルオートのほうが当たる確率が高いからな。)」

ちなみにベテランゲーマーは予測撃ちは可能である。作者はまだまだ未熟なので当然無理です(爆。

「うわっ、ヒット」

岩本が単発が当たってヒットを宣言する。宮本が相変わらずの精密な射撃(ショット)で命中させたのだ。

「宮本きゅ〜ん」

このとき重症な人は失神したらしい(笑。

「みんなの死を無駄にするわけにはいかん。無茶でもフラッグをとってみせる!!!」

東山曹長が走りながら言う。現在の先頭は、曹長でその後ろにスペツナズの田辺に最後尾は、前回の戦いでフラッグをとって濱○の「とったど〜!」で一躍有名(?)になったクルツ装備の谷川である。

3人はフルオートするものの走りながらということもあって当たらないのだが…。

「ヒット!」

上杉は観客に笑顔をプレゼントしながらヒットを宣言する。当たってないがわざと宣言したらしい。東山曹長の行動が“漢”と感じたようだ。

「萌え〜」

「結婚してくれ!!」

あぶない男性陣の観客から黄色い声が飛び交う。

「…」

宮本は、無言であったがやれやれっと思っていた。

「兄貴に負けてたまるか!!」

一方、慎一はもはや必死である。なぜなら撃墜数にこだわってるようだ。

作者が思うサバゲーは撃墜数よりもいかに格好よく散れるかである(爆。

そして3人の健闘むなしく十字砲火からの攻撃には手も足も出ずに猪狩の陣手前で全滅した。

3人の最後のセリフ。

「俺もまだまだ学ぶべきものがあるな…ヒット!」←東山曹長

「これすなわち天命なり…ヒット!」←田辺

「(フラッグとって、また「とったど〜!」って言いたかったな…)ヒット!!」←谷川

猪狩の『T・R・B』作戦の評価

「作戦に無理があったといえる。それを証明するのが日露戦争での203高地攻略である。多大なる被害をうけながらもなんとか攻略した日本だったが203高地での戦闘の被害が大きかったのはあきらかに日本であった。つまり突撃という作戦はリスクが高いといえ、サバゲーでも同じことが言えるのだ」

猪狩は長々しい説明を読者に対して説明する。

「説明する必要ないだろ…」

慎一は猪狩が読者に対して知る権利にあたってないと思いふと漏らした。しかし無視されるのであった。

最後に東山曹長の感想。

「楽しいゲームでした。機会があればもう一度やりましょう。地区大会にでれないのは残念ですが」

そして試合終了の笛がフィールドに鳴り響く。その後、天気は本格的に土砂降りになってきた。



◇検討&お昼休み◇


「今後の試合どうしましょうか?」

前回、綾香に注意した勇気ある大会スタッフが言う。

「やはりゲーマーを思うと中止でしょ!」

司会者がハキハキとした声で言う。

「上の者から今日中に大会を終わらせることになってるし…」

富山地区予選の最高責任者が戸惑いながら言う。

「あの…実は今日完成のインドアフィールドの施設がありますがそこに場所を移すのは、どうでしょうか?」

大会スタッフの1人が最高責任者にむかって控えめに言う。

「それは、いい!!! だが借りるとなると資金が…、それに上の者からでるかどうか…」

最高責任者が溜息をつきながら言う。

「大会は現在雨の為検討中です。少し早いですがお昼休みとさせて頂きます。繰り返します…」

女性の大会スタッフのアナウンスが流れる。

「どうなるんだろ?」

悠木はおにぎりをほおばりながら言う。

「ところで…なんで俺の車の中で食べるんだ?」

少々怒り気味の上杉。いつのまにか変装をといている。

「…」

宮本はサバゲーの銃をしまうケースとは別に持ってくるはずだったかばんがない。

「珍しいこともあるんだな。宮本が忘れ物するなんて」

助手席に座っている猪狩はサンドイッチ(カツサンド)を食べながら言う。

「慎一がまたいないけど…どこにいった?」

上杉がふと漏らす。

「どうせ…女性のところだろ」

猪狩が呆れながら言う。そこへ上杉のいる運転席の窓をノックする青色のカッパ来た人がやってくる。

余談だが上杉の車は防弾ガラスなどいろいろ装備されて1番安全である。また、きれい好きなのでゴミ一つない。だから車内での飲食を良く思ってないのだ。

「誰だ?」

上杉はその人にガラスごしで問いかける。防弾ガラスとあって厚いので大声で言う。

「あ、あの…、兄の弁当を届けにきたんですが…」

その女性が少し照れながら言う。上杉は防弾ガラスということがあって何を言っているのかわからなかったが口の開け方で意味を理解して窓を開ける。

「あの…これ弁当です」

そう言ってその人はすぐに走り去っていった。上杉は声から女性と推測した。

「ほら、妹さんから弁当」

上杉はさきほどの発言から宮本の妹である事を推理して、宮本に弁当のはいっているかばんを渡す。

「…すまない」

宮本は、そう言って弁当を受け取る。

「かさねちゃんか〜。たしか高校1年だったな」

上杉を除くメンバーは同じ高校なので宮本の妹の名前を知っている。

「宮本かさね(みやもとかさね)。俺らと同じ正義学院高校で1年2組。部活は弓道部、委員会は広報委員(お昼の放送や学校で起きた出来事を新聞にする仕事)に所属している」

解説者になりつつある(本人否定)猪狩が宮本の妹(血のつながりはない)のデータを言う。

「兄思いの妹さんだな」

上杉が宮本に向ってふと漏らしたが宮本は黙々と弁当を食べていた。

「(宮本って本当に女性に興味ないよな…)」 悠木はあいかわらずのこの態度にあきあきしているようだ。


大会スタッフのテント

「わかった。最終結論でインドアフィールドに場所変更する」

富山地区予選の最高責任者が言う。

「あの…移動手段はどうするのでしょうか?」

さきほどインドドアフィールドに移るという提案を出した大会スタッフの1人が責任者にむかって控えめにまた言う。

「心配いらん。『T・S・C』所属の猪狩の為なら親が動くはずだろうが!」

富山地区予選最高責任者がさきほどの弱きとは一転して強引にそう言うのであった。その後アナウンスが流れる。

「『T・S・C』所属の猪狩慎也様、慎一様。至急大会スタッフテントまで来て下さい。繰り返します…」

「なんだ? せっかくいいところだったのに…」

慎一は観客の女性にナンパしていた(汗。しかしアナウンスの流れたスキにダッシュで逃げられたのは言うまでもない。

「インドアフィールドに移る確率100%だな。じゃあ行ってくる」

猪狩は少しうれしそうに言う。

「「「いってらっしゃい!」」」

車の中に残ったメンバー全員で言う。ただし、宮本はまだ弁当を食べていたので言っていない。

大会スタッフテント

「どうも。わたしが最高責任者の宮島貞治(みやじまさだはる)だ。地区大会、北陸大会の予選と最高責任者として務めるので以後よろしく」

猪狩兄弟に向って自己紹介する。そして、握手するために手を伸ばす。

「「こちらこそ」」

猪狩兄弟は返事を返す。そして、猪狩達は最高責任者の宮島と握手する。

「本題だが、あいにくな悪天候になってしまってぜひ猪狩君のお父さん、猪狩仙一(いかりせんいち)氏が建設したインドアフィールドを使わせて欲しいのだが…」

猪狩兄弟に向って言う。

「いくらだすの?」と慎一が言おうとしたが言えなかった。なぜなら猪狩が口を手でふさいだから。

「いいですよ。交通手段もこちらにまかせてください」

猪狩は宮島氏からの願いをすべてうけいれる。こうしてトントン拍子に話しが進み、猪狩の父が経営するインドアフィールドに移動することに決定した。

その後、バスが何台も来て観客全員を移動できるようにしたという…金持ち恐るべし。

『T・S・C』のメンバーは上杉の車に乗っていた。

「あの…なんでわざわざ俺の車に乗るんだ?」

上杉は少し呆れながら乗っているメンバーに言う。

「気分的に」

悠木は笑いながら言う。

「…別に特に理由などない」

宮本はクールに言う。

「安全だから」

猪狩がキッパリ言う。

「みんな乗ってるから」

四十間は普通の人がよく答えそうな解答を言う。

「いいじゃん。気にしない! それより上杉さんの初恋っていつ?」

慎一は、話しをそらそうとする。

「…」

無言の上杉。

「俺も気になるな。猪狩教えて!」

悠木も気になるらしいが本人がだまっているので猪狩に質問する。

「それは言わん。プライバシーの侵害だ。まあ上杉さんが話してくれたことがあって知ってるが…」

キッパリ断る猪狩。

「(いつもプライバシーの侵害してるじゃん…)」

四十間は猪狩の発言に対して本音で思う。

「「ずるい!俺らにも教えて!!」」

悠木と慎一の発言がかぶる。

「…わかった、話してやるよ。たいていそう言う人は、女性とつきあったことないんだよね…」

上杉はしぶしぶ言う。また、最後のことはふと小声で漏らす。

「「なんか言った?」」

2人は小声に反応する。

「別に…俺の初恋は今から5年前の20歳の頃だな…。裏職業の話しもつながるから他の人に絶対に言うなよ!」

初恋を話すと同時に聞いているメンバーに裏職業のことを他人に言わないように釘をさす。



◇上杉の初恋◇


                        ランクCクラスのマフィアのアジト(当時5年前のアメリカのニューヨーク近くの都市)

「スパイはいかにターゲットなどにばれずに任務を遂行することだからな。そして依頼されるような成功率と信頼されることが大切だ」

「わかってるわよ!」

俺の初恋の相手は虎(偽名)とは、入社同期で共にスパイ活動として一緒に組んでいたパートナーだった。

3年の月日が経ち、俺は上の者から認められ俺の恩師から

「18歳という若さにしてスパイ活動と参謀役として活躍。立派に任務を遂行し、成功したのでこの勲章が証明する」

上杉の恩師が上杉(当時21歳)に勲章を渡すと同時に言う。

「ありがとうございます」

上杉は敬礼しながら言う。

「これで晴れて独立した部隊を結成できるのだが、隊員は我々で決めることになってるからな」

上の者が上杉に耳もとで言う。こうして上杉を中心とした上杉部隊の結成である。そして…

上杉部隊本部

「「「「失礼します」」」」

4人を先頭に62人が上杉部隊本部に入室する。

「司令官補佐になりました。虎」

「上杉部隊、陸軍隊長の陸(偽名)ッス。以下20人」

「上杉部隊、海軍隊長の海(偽名)。以下20人」

「上杉部隊、空軍隊長の空(偽名)。以下19人」

4人は、上杉に向かって笑顔で敬礼しながら言う。

「長瀬友和(ながせともかず)さん…また恩ができたな)」

上の者(恩師)の名前を言う。なぜなら全員共に生き抜いた仲間であるからだ。

その恩師が意外な場所で出会うことになるのはまださきの話しである。

その後、裏職業の上杉部隊の話から初デートの話になる。

新潟県の遊園地にて

「待った?」

上杉に武田(虎)が少し走りながら言う。

「待ってない。時計見れば?」

そう言って左腕の時計を見せる。時計の針はピッタリ待ち合わせの10時をさしていた。

「じゃあ行こうか?」

武田は、そう言って上杉と手をつなぐ。最初に乗ったのがジェットコースターだった。

「きゃ〜」

「…」

武田は髪が乱れながら絶叫し、笑みをこぼす。上杉は無言だったが武田に笑みをこぼしていた。

ジェットコースターが降りて少し歩いていると

「次はどれにする?」

武田は上杉と手を繋ぎ、笑顔で上杉のほうをみつめながら楽しげに言う。

「そうだな…バイキングでも乗るか」

上杉は右手で武田と手を繋ぎつつ、左手で乗り物を指をさしながら言う。

「うん」

2人は仲良く手を繋ぎバイキングへ向かうのであった。その後、お化け屋敷、ゴーカート、またジェットコースターに乗っていた。なぜなら2人はジェットコースターが大好きである。

そして御昼時になった。

「お腹すいたね。何処で食べる?」

武田は上杉に顔を向けつつ歩きながら言う。

「もうそんな時間か。あのラーメン屋で食べるか」

上杉は左腕の時計を見ながら言うと同時に近くにあったとあるラーメン屋に入る。

「いらっしゃい」

白衣を着た30代ぐらいの女性がさきほどお客さんが食べていたテーブルを拭きながら言う。

「(なんか渡る世○の幸○みたいだな)」

上杉は少しここにきたことを微妙に思った。

「どうしたの?」

武田は上杉が少し顔が微妙だったので不安そうに言う。

「大丈夫だよ。ここ座ろうか」

上杉は武田を先に席に座りその後座る。

「ラーメン2つ」

上杉がさきほどテーブルを拭いていた女性が注文を聞きにきたので言う。

「ラーメン2つ。御願い」

「ラーメン2つ!!!」

厨房で男性の威勢の言い声が飛び交う。

「さつき!! 次の注文きいて」

レジをしている70歳のおばちゃんが名前で呼ぶ。さきほどの女性の名前はさつきのようだ。

「は〜い。ただいま」

さつきは素早く返事をする

「(そのままやな…元ネタ)」

上杉は心の中でふと思った。

「おまちどうさま。ラーメン2つです」

白衣を着たぽっちゃりな女性がさきほど注文したラーメンをテーブルに置きながら言う。その後2人は割り箸を割る。

「「いただきま〜す」」

武田は麺から、上杉はスープからいただく。そして…

「おいしいね〜♪」

笑顔で上杉の顔を見て言う。

「そうだな。スープうまいぞ、麺も歯ごたえがあってうまい」

上杉は武田に向かって返事をする。上杉は結構ラーメン通である。

「優輝って結構ラーメン通だったよね。また連れていってね〜♪」

武田は笑顔で上杉の顔を見ながら言う。

「いつでも連れてってやるよ!」

上杉も笑顔で武田の顔を見ながら言う。

2人はその後、雑談を交えながらラーメンを食べ終える。そして展望台へ向かっていた。

「次何処行くの?」

武田は上杉にエスコートされながら言う。

「…展望台」

上杉は武田をエスコートしながらただ一言だけ言う。

そして数分後に展望台の入り口に着き、エレベーターに乗った。

最上階について、エレベーターを降りるときであった。

「キャッ」

武田はエレベーターの段差に躓く。

「(危ない)」

上杉はとっさに武田をうけとめる。

「大丈夫か?」

2人の間に時間が止まったかのようにその状態が数分続いた。

「いい景色だね」

武田は新潟県の町を見ながら言う。

「そうだな」

上杉も景色を見ながら言う。

その後展望台から最後に観覧車に乗った。

「ねえ、優輝?」

武田は景色を見ている上杉に話しかける。

「どうした、さやか?」

上杉は景色を見ていたが、武田が話しかけてきたので武田の正面に振り向き、返事をする。

「明日の討伐作戦、大丈夫かしら…」

武田が下をむきながら上杉に言う。

「仕事のことは、デートのときぐらい忘れろよ!」

上杉は、優しく武田にむかって言う。

「そうだよね…じゃあ最後にキスして」

武田は上杉の言葉に納得すると同時に最後に言った事を小声で言う。このあとのキスが3分ぐらいつづいていたとかいないとか…。



◇準々決勝、『富山連合隊』VS『チーム☆ジオン公国』◇


車の中

「…(そんな過去があったんだな)」

宮本は上杉さんの話しを聞いて直感的に思った。ちなみに初めて1番での登場である。

「うらやましい…(ボケるとすれば…「甘〜い」っていう○ピードワゴンだなw)」

慎一はぼそっと言うと同時にお笑い芸人のネタでボケも考えていたがださなかった。なぜなら、上杉さん真剣にシリアスな話をしているのにここでボケたら、メンバー一同がキレそうだと思ったようだ。

「(2人はT・P・Oを守ったか)」 猪狩は弟の慎一か悠木のボケを警戒して、つっこみの迎撃していたようだ。 「上杉さんにそんな過去があったのですね。(それにしても裏職業って本当だったんだ)」

四十間は裏職業に対して半信半疑であったがこの話で信じたようだ。

「(本当は忘れたい過去なんだがな…)到着したぞ! そろそろ水口に戻らないとな」

上杉がパーキングエリアに止めて言うが無理に普段どおりに元気にふるまっている。

「(…さっき、上杉さんが初恋と上杉部隊の事を話してたけど、どれも上杉さんも話したくないような気 がするのだが…気のせいだろうか? その証拠に話が終わった後の上杉さんは、なんだが元気ないし…)」。

そのことを敏感に反応したのは1番上杉さんの事を知っている猪狩ではなく、宮本だった。上杉が元気がなくなったのはのちのちあきらかになる“あの事件”に関係あるのだ。

「すいませんが時間がないので準決勝が終わりしだいすぐに決勝戦となります。ですから入場を省略して準備できしだい始めることになりましたので御了承下さい」

到着早々に大会スタッフの人から『T・S・C』のリーダーである猪狩に対して説明する。

「そうですか…(上杉さん変装間に合うかな?)」

と、そこへ上杉は水口に変装を終えてタイミングよくあらわれるのであった。

「お待たせ〜v」

観戦

「いよいよ『富山連合隊』か…いったいどんな作戦をとるんだ?」

興味津々の猪狩。

「(気持ちを切り替えないとな。なんせ任務を任せれたからな。…それにしても協力者って誰だ?)」

上杉は一度深呼吸して、通常の状態に切りかえる。

「…(上杉さんの過去に一体…)」

さきほどから上杉さんの事を気にする宮本。

「女性がいないからつまんない…」

慎一は本音をこぼす。

「『チーム☆ジオン公国』にも何人かいるが相手が相手だから起用しないだろうな…」

猪狩は慎一の発言に対して言い返す。しかし、次の決勝で起用される女性ゲーマーについては予測できなかった。

「それって○○ァ・スンとか?(汗」

慎一がふと猪狩に対してもらす。

「シー○関係ならわかるけどファースト○ンダムよくわかんないな僕」

四十間は猪狩と慎一の話に対して言う。

「(まさか第08○S小隊の○イナはいないだろうな…)」

上杉はさらにマニアックなことを思う。ちなみに今年は補欠として新入りがいるという事をこの大会が終わってから知るのである。つまり、『チーム☆ジオン公国』はマニアックな人達の集まった大規模なサバゲーチームであり、ヲタクの集まりなのだ(笑。

「みなさんおそろいで」

『Fin@l F@nt@sy』のクラウドが席の後ろから『T・S・C』のメンバーに対して話しかけてくる。

「(本名は、田中章吾(たなかしょうご)ルックスは宮本にひけをとらない。また、T・S・Cメンバー雛姫、宮本、悠木、宮本とは中学時代は同じ学校だった)」

猪狩は○ラウドこと田中のデータを言いたかったが苗字が禁句なので思うだけにとどまる。ちなみにそのため、クラスでの呼び名はサバゲー同様に○ラウドだったり、下の名前で呼ばれる事があたりまえなのだ。

「どうも〜v」

『Fin@l F@nt@sy』の綾香が笑顔で章吾の後ろからひょっこり顔をだして言う。並の男性ならダウンしてしまうだろう。

「「(可愛すぎる…)」」

慎一と悠木はノックダウンされていた(笑。

「『Fin@l F@nt@sy』所属の○ィファこと阿部綾香(あべあやか)。○ィファのように格闘技に興味がある為、空手とテコンドーの道場に通っている。たまたま見学に来た雛姫に挑戦を受けて互角に戦ったという噂があるとかないとか。(T・S・C…ここら辺は田中と同じなので省略)」

猪狩は本日三回目のデータを説明する。

「「(雛姫と同じ傾向ありかよ…)」」

2人は最近以心伝心である。

「…(そんな噂があるんだ)」

四十間は事実か嘘かきわどい事だと思う。ちなみに、阿部はあくまで護身用なので雛姫と違い猪狩を殴り飛ばしたり、蹴り飛ばしたりしない。

「どっちが勝つと思ってる?」

猪狩が『Fin@l F@nt@sy』のリーダーの田中…し、失礼しました。章吾に対して少し挑発的に言う。

「さぁな。どちらにしても『T・S・C』にとってやっかいだろう。約束した明日の打ち上げ楽しみにしてるから。じゃあな」

章吾はそう言って綾香と腕を組んで去っていく。

「やるのか…富山のチームとの打ち上げ」

悠木が微妙な反応をする。なぜなら…それは次回の話であきらかになる。

「まあな。 楽しみだな(逆光」

猪狩は違う意味で楽しみにしていた…。

「嘘だろ…」

四十間が驚きながら言う。視線をそらしていた猪狩達は四十間の発言で振り向くが一同あ然となる。

「バカな我々『富山連合隊』を打ち破るなどと…」

『富山連合隊』リーダーらしき人物が膝をつきながら愕然と言う。

「我々が敗北するはずがない…」

「勝利という言葉を徹底的に教え込まれた我々が…」

「血をにじむような訓練はなんだったんだ…」

『富山連合隊』一同が猪狩と章吾たちが会話しているうちに全滅していたのだ。

「これで洗脳が解けて普通の青年なるッスね」

さきほど『チーム☆ジオン公国』に突如現れたリックが上杉にたいして言う。ちなみにここは特別観戦室のある部屋である。いつのまにか上杉はここへ移動していた。

「そうだな。それにしてもまさかお前が協力者だったとはな…」

上杉は心の中で複雑な気持ちで言う。ちなみ上杉の任務は『富山連合隊』の顧問とサバゲーに参加しない補欠の人達の洗脳を解くことである。

「まあね。…1つあやまらないといけないことがあるッス」

返事をすると同時に申し訳ない声で上杉に対して言う。

「なんだ?」

上杉は急に態度が変わって焦りながら言う。

「『チーム☆ジオン公国』の盗聴を妨害したの俺ッス(汗」

リックが申し訳なさそうに言う。

「どおりで俺の完璧な盗聴が途絶えるわけだ…」

自画自賛しているような感じにみえるが上杉の過去、盗聴成功率は100%である。

「ところで…噂で聞いたのだが『富山連合隊』基地討伐作戦はどうだったんだ?」

なごやかなムードから一変して真剣な表情になる2人。

「やはり最近猛威をふるっている例の奴に関係あったみたいッス。だけど部隊解散後に決行された討伐プロジェクトのメンバーで無事成功したッス。これも上杉がスパイ復帰してくれたおかげッスよ!それにしてもそんな趣味があったんッスか…」

リックは最初は真面目に言っていたが最後の発言はふと漏らす。例の奴とは裏世界の犯罪者であり、上杉の悲しい過去を引き起こした張本人なのだ。

「そんなわけないだろ!(怒。(あの依頼を受けたのは猪狩のデータ収集に付き合うついでだったんだがな…)」

上杉は、リックの最後の言葉にすかさず反応し、通常の声で少し怒鳴り声で言う。また、心の中で任務をうけた理由を思い出す。

「冗談は置いといてあの任務うけたんッスよね? この大会が終わったら故郷の新潟に戻って…」

リックは真剣な顔から一変して上杉に対して最初は笑いながらであったがまた真剣な顔つきなって言う。

「こんなところにいたのか! …竜どうしたんだよ、その格好?」

身長が2メートルを超す五十嵐よりも筋肉質でごっつい体つきの男がごっつい声で言う。

「やめろよな昔の名を…今は鷹見だろ。…やばっ、そろそろ決勝だ。またな。陸、小島」

上杉はそう言い残し走り去っていく。

「…今、部隊当時の名で呼んだッスね、あれだけ呼ぶのをためらっていたのに…」

リックは懐かしげに言う。さきほどからわかる読者もいると思うがリックと呼ばれた人物の正体は上杉部隊で上杉と戦友であった陸である。

「…だな。つまり、過去の事をいつまでもひきずらず、前向きになったって事だな」

小島は黒いサングラスをはずして懐かしげに言うと同時に意味深な言葉を残す。



◇決勝戦、『T・S・C』VS『チーム☆ジオン公国』◇


「陣地にむかった後『チーム☆ジオン公国』の休憩を兼ねた10分のフリー時間を設けます」

司会者がハキハキとした声で言う。その後チーム同士で握手を交わす。

「(作戦の内容がわかっていない場合の作戦はどうするべきかな、いろいろあって悩む…)」

猪狩は頭の中はそれしか思っていない。

「(計算どおりだ…)」

浅野が不適な笑みをこぼす。

「(こうなったらあれでいくかな)」

猪狩は最後の結論にたどりついたようだ。

「(表情がややかわった?)」

浅野が猪狩の表情を敏感に察知した。普通なら猪狩はポーカフェイスなのでわからないのだが、長年戦った事があるだけにわかるようだ。こうして陣地に向かい10分の猶予が与えられた。

『T・S・C』の面々はフィールドを確認しながら個人個人で辺りを見渡して陣地に向かう。

一方『チーム☆ジオン公国』は作戦がすでに立ててあるようでフィールドの様子を確認しながら陣地に向かっていた。

今回のフィールドはこんな感じである。絵が下手ですいません…。

詳しく説明すると茶色の部分を覗いて1mぐらいの草が生い茂っていて池の周りには落下防止に柵がしてある。

『T・S・C』陣地にて(フラッグの色は、青)

「ここのフィールドは、真ん中に池があるから遠回りしないといけないな」

猪狩は、厳しい表情でみんなに言う。

「たしかに2つのルートしかないな。1つは、右手にある小山が数個ある小山ルートと左手のブッシュがほとんどない山ルートだな」

慎也が勝手にルートに名前をつけたようだ。

「それにしてもこんなの室内でいいのかな(汗」

四十間は現実味のないフィールドなので思う。

「気にするな」

猪狩は素早く四十間に言う。それ以上そのことについて触れたくないようで猪狩は話を続ける。

「作戦はあれでいきたいと思ったが前回富山代表チームとして負けられないからな…上杉さんどうですか?」

猪狩はどうすればいいか少々困っているようで上杉に振る。

「そうだな…孫子の教えだが相手に利益をみせて誘い出すのはどうだ? それなら作戦が機能させやくなるだろうしね」

上杉は猪狩に対して提案をだす。この会話は観客に聞こえていないので問題ない。

「それなら、あれでいくかな」

猪狩はなにか思いついたらしく作戦を説明する。


『チーム☆ジオン公国』の陣地にて(フラッグは赤色)

「作戦は部隊を2つに分けて決行する。黒い三○星部隊は右手、わたしの部隊は左手を攻める」

リーダーである浅野が作戦の説明をする。

「異議はないが『T・S・C』はどう動くだろうか…これが1番バランスのとれた部隊編成だが」

武藤が浅野の説明の後に言う。

「いい案だな。○ャア」

今回初参戦で浅野の親友であるガ○マ・ザ○のコスプレをした陣内豪(じんないごー)が賛成する。

「俺も賛成だ。絶対に勝って見せるぜ」

“自称”富山の黒い三○星の1人である黒星元気(くろほしげんき)が言う。

「俺も兄貴の意見と同じだな」

次男の黒星正宏(くろほしまさひろ)が長男の元気に続いて発言する。実は黒い三○星のメンバーは血のつながりのある兄弟なのだ。

「(三男が風邪で休んだからってなんで私が…)」

黒星兄弟の長女である黒星乙葉(くろほしおとは)はしぶしぶ思う。兄の2人に無理矢理メンバーに入れられたのである。さきほどからやる気0である(汗。

こうして激しく雨が屋根に当たって激しい音をしながら10分が経ち、いよいよ富山地区予選もクライマックス!!!

司会者の「レディーゴー」の合図で全速力で走る両チーム。


小山ルートにて

「(猪狩と宮本の姿が確認できないが慎一1人が山のルートか…、ここをおとすつもりだがそうはさせん)」

浅野は丘に素早く登り慎一が山のルートをただ1人で走っていくのを肉眼で確認する。そして同じく丘に登った四十間と近くにいた上杉と悠木を捕捉する。猪狩と宮本を確認できなかったが5対3で来ると判断する。そのあとに後ろの武藤と陣内にハンドシグナルでサイン(3人10時の方向、1人4時の方向に見える。2人は不明)と送った。

「(了解)」

2人は静かに攻めるためにゆっくり前進する。

「(やばい、予想以上に早く登って発見されたな。さらに、浅野しか居場所がわからない…)」

わずかの差であったが後ろの2人まで見つかってしまう結果になった。

「(見られたようだな。でも作戦どおりなんだなこれが)」

上杉はわざと慌てて伏せるフリをすると同時に四十間の様子から推定した。

上杉は裏職業を悟られないと同時に女性に変装しているのでそれなりの技量に見せる為に5割の実力しかださない。

「ここからじゃな…」

悠木は浅野に対してP90TRを構えたが距離が40〜50Mあったので撃つのをあきらめる。メンバーの中で1番弾を無駄に消費するのだが少しはベテランゲーマーとしての心得はある。ただ、一方で集中すると周りが見えなくなるのである。だから、協調性のある四十間を援護に起用したのだ。

ここでわかるように『敵が見える=自分も見えている』ということをわかってもらいたい。例外はあるがほとんどの場合はこうである。

浅野に捕捉されなかった猪狩と宮本

「(やはり3人3人にわかれてきたか…)それにしてもあんな大役を慎一に任せて良かったのか?」

宮本はスコープを使って相手の様子をうかがいながら、猪狩に対して小声ながらクール言う。ちなみに位置は秘密。

「大丈夫だ! 訓練の成果をだしてもらえば問題ない。それに…あのバカの運動能力は人間離れしている」

その後、各場所で交戦となった。

山ルートにて

「正宏、乙葉。あの○Sに○ェットストリームアタックをかけるぞ!」

元気が後ろの2人に対して言う。

「誰がM○だ!!(怒」

慎一は元気にむかって走りつつファマスで三点バーストの威嚇発砲をしながら言う。

「3対1で勝てると思うな!!!」

3人が一斉にフルオートで応戦する。互いに走りながらなのですぐに射程内の30m以内にはいった。

「(…)」

慎一は反射的に持ち前の運動神経で伏せて回避する。そして伏せた状態で先頭の元気に3点バーストで撃つ。

「チッ…俺を踏み台に! ヒット」

先頭の元気は元ネタセリフを吐きながら散る。

「甘い!!!」

元気の後ろにいた正宏が慎一に容赦なく15m前後の距離でフルオートを撃つ。乙葉は痛いことを知っているので撃つのを止めてしまう。

「くっ…」

慎一は瞬間的に1回転がることで回避して正宏を仕留めてしまう。

「痛っ、化け物か…ヒット」

正宏はヒットを宣告して淋しげにセーフティーゾーンに向かう。しかし、ある一言で決着がつく。

「フリーズお願いします」

乙葉は慎一に三男がいつも使っている黒色に塗装されたAK−47を背中に直接当たっている状態で言う。慎一なら反撃できるが女性だったので…。

「(可愛い!!今日はラッキ〜♪)ヒット」

慎一はうれしそうにフリーズコールをあっさり認めてしまう。ちなみにこんなフリーズコールがあるわけがないが小説なんで…。

「あとはフラッグ目指すだけか…。さっさと試合終わらせてやるわ。(それに早くこのコスプレからも逃げたし…)」

慎一を仕留めたあとそう言って乙葉は全速力で『T・S・C』のフラッグ目掛けて走る。『T・S・C』絶体絶命!!!

小山ルートでは

「(当たらない…)」

悠木は少し焦りながら思う。フルオートで浅野に500発近く撃っているのだが当たっていない。

「当たらなければどうということはない!」

浅野はそんなセリフを吐きながら余裕の表情で悠木にフルオートで反撃する。

「くっ…(四十間がいないから厳しいな。)」

悠木は草むらに伏せて回避する。四十間は悠木の援護をしていたのだが音を立てない完璧な移動でかく乱され、浅野のサイドアームであるワルサーPPKで仕留めたのだ。時間的には慎一が交戦中の時にヒットしてしまったのだ。

「(ぶざまなゲーマーめ)」

浅野はフルオートしながら少し位置を移動して攻撃をやめると草むらに伏せるのを繰り返して攻撃していた。その為…

「(何処だ?)」

悠木は浅野の位置を確認できないである。その為に草などで音を立てているために位置を読まれて

「(隙が大きいな。)」

突然現れてフルオートで悠木を狙うというこんなやり取りが何回もあった。浅野は移動の技術は脅威である。浅野いわく、3倍の動きらしい(笑。

上杉はというと

「(甘いな!)」

「(食らえ)」

武藤と陣内は連携して上杉を攻めていた。その為上杉は草むらに伏せて攻撃を止むのを待つしかない状態だった。

「(悠木と連携されないように引き離すとはさすが陸に指導されたことだけあるな。…それにしても連携して身動きできない。打開策はあるが…我慢だな。猪狩と宮本まだなのか…)」

さすがの超ベテランの上杉も手加減している状態で2対1だと分が悪い。しかし流れが変った。

「痛っ…もう最悪…ヒット!!(でもこれでこの衣裳とはおさらば〜♪)」

さきほどフラッグを目指して走っていた乙葉がヒットを宣告する。

「(三男の黒星王(くろほしおう)じゃない! それにしても予想以上に奮闘したな慎一の奴…)」

猪狩はいろいろ思いながらも乙葉を仕留めた。実は猪狩と宮本は慎一は山の境目に潜んでいたのだ。

「宮本は悠木達の援護に行ってくれ。俺はフラッグを目指す」

猪狩は宮本に指示をだす。

「(了解…)」 宮本はハンドシグナルで返事をする。このあと猪狩はフラッグを宮本は悠木の援護に向かう。

「やばい…後退しながら陣地に向かうぞ!」

浅野は大きな声で武藤と陣内に聞こえるように指示をだす。冷静に猪狩を確認したのだ。

「「なに!?」」

焦る2人はフルオートしながら後退する。2人は山ルートを背にしていたために気付かなかったようだ。

「(チャンス!)」

上杉は静かに移動して…左斜めの草むらから現れて陣内と武藤にP90で三点バーストで撃つ。

「ヒット!」

陣内は対処できずにヒットする。

「(…)」

武藤は上手くかわして上杉に反撃する。

「(回避できるが当たるかな…)痛っ、ヒット!」

P90を掲げてヒットを宣告する。

「この老け顔が!」

男性陣からブーイングあったがフィールドに雑音が聞こえないように特殊な構造になっていているので聞こえない。

「守らないと…」

武藤は振り向きダッシュで自分の陣地に向かう。

「専売特許は五十嵐だが。うぉ〜〜〜〜!!!」

悠木はP90TRで浅野に最終手段である特攻をかける。

「ちぃ!!」

予想外のところでしかけてきたことと避けなければヒットする攻撃だったのだ。その為浅野は草むらに伏せるが…。

「もらった!!」

浅野が伏せた場所に残りわずかの弾数を撃ち込む。

「くっ…」

さすがの浅野も焦る。その時にある男2人が同時にトリガーを引いていた。

「ちきしょう…ヒット」

さきほど陣地に向かっているはずの武藤が悠木を仕留めた。

「『T・S・C』のスナイパーは化け物か…ヒット」

浅野は悔しそうにヒットを宣言する。宮本は距離にして約40mのスナイピングに成功する。

「(間に合ってよかった…あと1人)」

宮本は冷静に武藤にスコープで狙いを定めていた。

「(くっ…)」

武藤は草むらに伏せて宮本の視界から消える。

「…(やはり隠れたか)」

その瞬間、宮本は心の中で冷静に思う。そしてスコープを駆使して武藤の位置を捜索する。

「(フラッグを守らないと…)」

武藤はほふくで慎重にフラッグに向かっていた。その頃猪狩は…

「はぁ、はぁ」

息切れしながら走っていた。フラッグまで残り約50Mなので猪狩がフラッグ到着まで秒読みだった。

「(間に合ってくれ…)」

武藤はほふくしながら思う。そのときであった

「「!?」」

武藤は草むらか顔を出したとたんに猪狩と鉢合せする。

「(くっ…)」

「(ちっ…)」

2人はとっさに脳裏に攻撃が浮かんだ。先手必勝というのがまさにピッタリの状況だったからだ。

一方、宮本は…

「(猪狩と武藤の姿がない…)」

宮本は2人が鉢合せする前に丘から武藤を捜索を断念して慎重にフラッグに向かって岡から降りて前進していた。

その数分後に試合終了合図の笛の音がフィールドに響く。

「(勝ったのか?)」

宮本は勝ったと思ったが同時に不安も脳裏によぎった。

そのときであった猪狩がセーフティーゾーンに向かうために宮本とすれ違った。

「勝ったのか?」

宮本は猪狩に会うとすぐに問い掛けをする。

「…勝ったよ。ただ腕に3発の跡(BB弾)が残ったがな。それにしても今までにない激戦だったよ…」

猪狩は2秒の無言から勝った事を宮本に伝える。そして猪狩にとって初めての接戦での勝利だったので複雑な気持ちだった。ちなみに、全国大会では中心人物であった猪狩が風邪をひいて断念していた。

こうして『T・S・C』はなんとか地区予選を勝利したのであった。その後、石川県代表チームと福井県代表チームが決定したのであった。

次回、『T・S・C』真剣お楽しみに〜♪


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