まるえさま作
『戦え! FANG GUNNERS!』外伝
『ガブリエル様の白き翼の下に〜猫かぶりお嬢さま奮闘記〜』
第三話
| ◇トラブル続きの予選編◇ |
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「直子お姉さまの情報によりますと……」 千恵子さん、「たくてぃくす君」を手に、チームメートの皆さんに説明を開始。 「敵は男子6名。全員旧日本海軍の制服に身を固めている。リーダーは高三の藤郷(とうごう)さま、そして参謀に高二の春山(はるやま)さま……ということでございますわね?」 「さようでございますわ」 新聞部の直子お姉さまが頷く。 「全員、武器は三十五年式海軍銃。そして、フィールドですが、200×100mの広さ。一面に背の高さほどの枯草が生い茂り、所々に低木が散在しております。真ん中の100mほどの地帯には、背の高い木も混じり、木の密度が増えております。フィールドは全体的に、見通しは殆どききません……ここまではよろしいですか?」 千恵子さんの説明に、残りの5人が首を縦に降る。 「……おそらく、敵はわたくしたちを侮り、一気に勝負を決めようとするはずです。制限時間も10分となっておりますし。ですから、こちらは防御体制です。みずえさまと姫さまは左翼、そして、女御さまと大将さまが右翼に展開し、半月形の迎撃陣を敷きます。敵がその中に侵入してきたら、なるべく付近のお味方と協力し半包囲体勢で殲滅なさってくださいませ。敵を何人か撃墜したら、わたくしが合図いたしますので、それまでは敵陣への進撃はせず、その場を動かないで下さいませね」 「まぁ、進んではいけないのでございますか?」 「なぜでゴザイマス?」 直子もみずえも不満そうだ。 「……敵の人数は、ある程度減らしておかなくてはなりません。もし、敵を撃墜していないのに、女御さまとみずえさまが敵の本陣へと向かえば、こちらは4対6。勝ち目はありません。ですから、わたくしが合図するまでは、この位置より先に、進まないで下さいませ」 「「かしこまりました……」」 直子もみずえも、しぶしぶ頷いた。 「合図したら、みずえさまと女御さまは、フラッグを奪いに行って下さいませ。大将さまと姫様は、フィールドに残る敵を掃討してくださいませ」 「了解した、おちびちゃん」 生徒会長がおっしゃった。 「では、行くぞ」 「「「「「かしこまりました」」」」」 残る5人は一礼した。
フィールドと制限時間については、先ほど千恵子さんが述べた通り。 ゲームは全員撃墜されるか、どちらかのフラッグが奪われた時点で終了である。 また、ゲーム開始から10分が経過すると、その時点で強制終了。 他の地方大会に比べて、制限時間が短いのは、午前に予選ブロック、午後に決勝が行われるという超ハードスケジュールで行われるためである。 これには、フィールドの借り賃が高いため、開催期間を2日にすると、予算オーバーになってしまう、という、大会本部の哀しい裏事情が絡んでいる。 勝敗の判定は、人間を撃墜するごとに1点、フラッグ奪取で3点のポイントが与えられ、最終的には、ポイントをどれだけ獲得できたか、によって決定する。 つまり、フラッグを奪取しても、自分のチームが4人以上撃墜され、尚且つ相手が無傷ならば、フラッグを奪ったチームの負けなのである。 という訳で、東京大会の予選は、かなり綿密な作戦と、チーム内の密な連絡が必要とされるゲームとなることが予想される。
お嬢様方は、入場時に使ったのと同じ、『マリ見@』のテーマに乗せて、フィールドに優雅かつ美しくと現れた。 その衣装は、チームとしての統一感こそないものの、各人の個性を引き立てる逸品ぞろいである。 「オスカル様ー!」 「梅壺大将様ー!」 大応援団からの声援は、相変わらずオスカル中心。 それに混じって、 「千恵子ちゃーん!」 「はいからさーん!」 「美華ちゃーん!」 「直子ちゃん!」 男性客からの声援も聴こえる。 それを聴き付けた千恵子さん、 「……皆様、ギャラリーの方を向きましょう。そう、笑顔で」 抜かりなく、指示を飛ばす。 すると、お目当ての子が、憧れのお姉さまが、にっこり微笑んで振り向いてくれたので、ギャラリーの興奮度は高くなった。 お嬢様方、掴みは上々のようである。 と、 ♪ちゃーんちゃーんちゃちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん ちゃちゃちゃっちゃっ ♪ちゃーんちゃちゃっちゃちゃっちゃっちゃっちゃっ ちゃーんちゃちゃーんちゃちゃーん 運動会なんかで流れていそうなマーチ調の旋律が、フィールドに流れた。 『軍艦マーチ』……恐らく、みんな必ずどこかで耳にしている曲である。 (なるほどなぁ。流石に軍歌は流せないもんなぁ) (ムダ)知識の女王・みずえは、敵の手堅い選択に一人納得していたが、 (……つーか、敵さんはパチンコ屋かいな) 千恵子は内心、呆れつつ突っ込んでいた。 そんなお嬢様方の視線を受けつつ、『大東京海軍』のみなさまは、曲のリズムに合わせ、こちらに向かって軍隊風に行進してくる。 服装は直子お姉さまの情報通り、旧海軍の白い制服。 もちろん、頭の上の制帽も忘れていない。 小脇に抱えた三五年式海軍銃には、きっちり銃剣が装備してあり、なかなか凝っていた。 (へー、カッコいいじゃん。後で写真撮らせてもらおうかな) みずえが思っている脇で、 「ほう……あの軍服、私も二着所持しているが、やはり清々しくて良い……」 作者も忘れそうだったが、実は軍服マニアである斯波真理亜さまが、凛々しくおっしゃった。 それを聞いて、 (え゛?) あのみずえさんが、呆気にとられてしまったり。 お嬢様方の中で、そのような事件が勃発していることには気付かぬまま、『大東京海軍』は、お嬢様方の前まで来て一列に整列し、 「一同、敬礼!」 というリーダーの号令で、ぱっ、とお嬢様方に敬礼した。 その態度、ぴしっとしていて感じがよく、英国のジェントルマンを髣髴とさせる。 しかも、堂々としていて、いかにも海軍の歴戦の勇士、という感じだった。 しかし、そのような見かけとは裏腹に、リーダーの藤郷くんはじめ、メンバーのみなさまは、対戦相手がお嬢様ということで、試合とは別の次元で、かなり緊張していた。 海軍の制服を身に纏っている以上、自分たちはジェントルマン。 よって、レディーたちに失礼はできない。 しかも、彼女たちには、お嬢様方からなる大応援団までついている。 非紳士的な振る舞いをしたならば、お嬢様方から抗議が殺到する。 「紳士たるべし」をモットーとする『大東京海軍』としては、絶対に避けたい事態である。 よって、自己紹介の時、彼らは努めてジェントルマンに振舞おうと、いつもより多大な労力を要した。 その後、お互いの本陣に移動すると、“聖ガブリエルのオスカル様”が、さっと右手を上げられた。 「いざ、出撃! 大天使ガブリエルさまの名のもとに!」 すると、残りのメンバーのみならず、ギャラリーのお嬢様方も、右手を天に向かって上げ、 「「「大天使ガブリエルさまの名のもとに!」」」 唱和した。 その声、フィールド全体に、ものすごい大きさで響きわたった。 更にオスカル様、間髪入れずに、 「百合の花のもとに!」 お叫びになると、 「「「百合の花のもとに!」」」 一同、唱和した。 「……な、何だありゃ」 自分たちの本陣で、呆然とする『大東京海軍』のみなさん。 「何で百合の花?」 ……実は、百合の花、大天使ガブリエルを象徴するものの一つ。 だから、サークル棟と生徒会室を兼ねている洋館の名称も、「百合の館」なのである。 そして、大応援団は追い討ちを掛けた。 応援歌を歌いはじめたのである。
「「「♪華の帝都に咲き誇る 美しいメロディーに乗せ、お嬢様がた、合唱なさっている。 しかも、ソプラノとアルトの2部合唱である。 「何だこれはっ……」 『大東京海軍』の皆さん、更に動揺。 だが、それだけでは済まなかった。 試合開始のホイッスルが鳴った瞬間、 ♪ちゃっちゃっちゃ〜ん ♪ちゃーんちゃーんちゃーんちゃ〜〜ん 突如会場内に鳴り響くファンファーレチックなメロディー。 「……え゛?」 「上さま?」 思わず顔を見合わせる『大東京海軍』の皆様。 その顔に張り付いている多数の疑問符を全て無視し、 ♪ちゃーんちゃちゃーん ♪ちゃちゃーんちゃちゃーん ♪ちゃーんちゃーんちゃーんちゃちゃーん 聖ガブリエルのブラスバンド部は、応援曲の演奏を開始した。 高校野球の応援の定番の一つ、時代劇の帝王・松健三馬(まつけん・さんば)が主演する人気時代劇『慌てん坊将軍』のテーマである。 「「「金沢姉さま!」」」 大応援団によるエールも合間にしっかり入っている。 ♪ちゃーんちゃちゃーん ♪ちゃちゃーんちゃちゃーん ♪ちゃーんちゃちゃちゃーんちゃちゃーん 「「「金沢姉さま!」」」 ♪ちゃちゃん ♪ちゃちゃん ♪ちゃちゃーん 「「「撃墜あそばせ!」」」 ♪ちゃちゃん ♪ちゃちゃん ♪ちゃちゃーん 「「「撃墜あそばせ!」」」 ♪ちゃちゃんちゃーん 「「「Hey!」」」 ♪ちゃちゃんちゃーん 「「「Hey!」」」 ♪ちゃーんちゃーん ちゃーんちゃちゃーん 「「「HeyHeyHey!」」」 ♪ちゃーんちゃちゃーん ♪ちゃちゃーんちゃちゃーん ♪ちゃーんちゃちゃちゃーんちゃちゃーん 「「「金沢姉さま!」」」 「……マジかよ」 『大東京海軍』の皆様は唖然とする。 そして、ブラスバンドがまた違うメロディーを奏で始めた。 ♪たーたーたーたたー ♪たーたたーたた ♪たーたーたー 「「「撃て撃て千恵さま(千恵ちゃん)!」」」 ♪たーたーたーたたー ♪たーたたーたた ♪たーたーたー 「「「撃て撃て千恵さま(千恵ちゃん)!」」」 ブラスバンドのメロディーの合間に、お嬢様達から大きなエールが掛かる。 一部が括弧書きになっているのは、千恵子さんの「妹オーラ」にやられてしまった男性客が、彼女のことを「千恵ちゃん」と呼びつつも、応援団と共に、熱心に応援しているからである。 そして、曲は、最後のメロディーに突入。 「「「♪千恵さま〜(千恵子ちゃ〜ん)! ♪千恵さま〜(千恵子ちゃ〜ん)! ♪撃て撃て〜! Hey! Hey! Hey!」」」 お嬢様方も男性客も拳を天に突き上げ、熱狂してしまっている。 ブラスバンドのメロディー、大応援団のエール、そしてギャラリーに渦巻く熱気に、『大東京海軍』の皆様は、開いた口が塞がらなかった。 『突き突きソング』……高校野球の応援曲の定番であるこの曲を、聖ガブリエルのお嬢様方はサバイバルゲームの大会にぶつけて来たのである。 しかも、所々に挟むエールも、高校野球の応援時と、殆ど一緒である。 「興(のぼる)さんは喜んでいるかもしれないが……」 苦虫を噛み潰したような表情で呟いたのは、『大東京海軍』参謀の春山君。 ちなみに、“興さん”というのは、春山君の幼馴染で同級生でもある、政山興(まさやま・のぼる)のこと。 何故か海軍マニアが多い東東京高校には珍しく、野球ヲタクな文学少年である。 今回は、体調不良のため、ゲームには参加せず、ギャラリーから観戦している。
「「「♪勝ちだと言葉にしなくても あなたは私に負けている 続けて、大応援団が『魔女っ子広奈様』の替え歌を歌い始めると、『大東京海軍』のメンバーは、戦う気力を失いかけていた。 「野球とサバイバルゲームをごちゃ混ぜにしているようじゃ、かの名門校・聖ガブリエルも終わりだな……」 「いや、興さんだって、練習のとき、『ここは外角高めのスライダーで行くべきだ!』とか『あの打者は低めの直球に弱い。死球さえ出さなければアウトに出来る』とか言ってたから、ごっちゃにしている点では俺たちも変わらないが……」 「おいおい、その言葉は当てはまらないぞ!興さんは今ギャラリーにいるんだから……」 「……興さん、何やってんだろ?」 「発句でもしてんのかな?」 「……学校新聞の記事を書いていると俺は見るが?」
「「「♪すんごい すんごい すんごい すんごい 突撃! フィールドには更に、『Yeah!めっちゃサバゲー』の替え歌(直子お姉さまのテーマ)が流れている。 もちろん、これ以外にも『ルパン@世のテーマ』(みずえさんの応援曲)、『薔@は美しく散る』(もちろん、真理亜お姉さまのテーマ)、『コンバットマ@チ』、『冷酷な墜天使のテーゼ』、『姐〜ぇ?』などが、フィールドに立て続けに流される。 ここが野球のグラウンドであれば、相応しいものだったに違いないこれらの応援。 だが、サバイバルゲームのフィールドでは、馬鹿丸出しの勘違い、としか言いようが無いものだった。 「てゆーか、馬鹿だぜ」 応援の流れを見ていた阿藤君が吐き捨てる。 「しかも、か弱いお嬢様がただろ? 俺たちに対抗できる力なんて、ないんじゃないか?」 「でも、向こう、可愛い娘が揃ってるから、撃墜したらブーイングが起こるかな……」 しかし、“果てしない勘違い”に呆れつつも、大東京海軍は、辛うじて建設的に議論を進めた。 「……でも、撃墜しないと、俺らが勝てないぞ」 「そりゃそうだ」 「とにかく、一気に片を付けようぜ、長官」 「よし」 藤郷君は、重々しく頷くと、自分の制帽の横に垂れている紐を引っ張った。 すると、彼の制帽の上に、「Z」と印された小旗が立つ。 「我等ノ興廃此一戦ニアリ、各員一層奮励努力セヨ」 という意味である。 ……一歩間違えれば、イヤミなおじさんの横に立っている坊やになってしまうが、そこは藤郷君、持ち前の威厳ある姿と、ジェントルマンな態度で、それへの転落を防いでいる。 それを見て、 「よっしゃー!」 「行くぜー!」 彼ら6人は失っていた闘志を取り戻し、余裕綽々の表情で、本陣を後にしたのである。 彼らは知らない。 ……お嬢様方が、甘くないことを。
ウージーSMGを構える美華お姉さまは、黒いメイド服と白いエプロンの裾を翻さないよう、慎重に歩いていた。 一方、大正女学生な衣装に身を包んだみずえさんも、紫色の袴の裾を翻さないよう、慎重に歩いていた。 遠目から見れば、「お上品なメイドさんとお上品なハイカラさん」にしか見えない二人。 そんな二人が、サバゲーのフィールドにいて、しかも左翼のアタッカーをやっているのである。 冷静に考えれば、違和感がありまくりなのだが、そのミスマッチが受け、 「ハァ、ハァ、メイドさんじゃ……」 「ハイカラさーん!」 ギャラリーの男性客は、二人に大注目していた。 そんな場外の喧騒(?)を無視し、まず最初に敵を見つけたのは、“お淑やかなお姉さまナンバーワン”の称号をもつ、畠山美華さまだった。 「ねぇ、アンちゃん、あそこに敵がいらっしゃいますわ」 そう言って、右手前方を指差す。 そこには、海軍銃を抱えた敵が2名、茂みに身を隠しながら前進中であった。 本人たちはアンブッシュしているつもりのようだが、銃剣の先や制帽が、こちらにまる分かりである。 ちなみに、みずえさんとの距離は20メートル。 (アンブッシュが下手だなぁ) と思いつつ、 「ワタクシが敵の右に参ります。銃声が聞こえたら、お姉さまも攻撃なさって」 桐壺お姉さまがおっとりと頷くのを確認すると、みずえさんは前進を開始した。 10メートルほど進み、敵が通るであろうルートのすぐそばの茂みに身を潜める。 敵は全く気付かないようだ。 「敵、いませんねぇ。みんな本陣で防御体勢ですかねぇ、阿藤さん?」 「ありうる話だ」 ヒソヒソ喋りながら前進する敵二人。 そこに、 「フリーズ!……あそばせ」 という声がした。 慌てて振り返る敵二人。 すると、背後には、片手に一丁ずつM19コンバットマグナムを構えた“はいからさん”が立っていた。 ただし、彼女があたりに振り撒いているのは、やさしい心ではなく、凄まじいまでの気迫。 ちなみに、彼我の距離は、1メートルもない。 「げ……ヒット!」 「そんなっ……ヒット!」 ジェントルマンである敵さんは、驚愕の色を顔に浮かべつつも、素直に自分の負けを認め、セーフティーゾーンへと去っていった。 その瞬間、 ♪ちゃーちゃーちゃーちゃっちゃちゃっちゃちゃー 「「「Hit! Hit! Hit!」」」 ♪ちゃーちゃーちゃーちゃっちゃちゃっちゃちゃー 「「「Hit! Hit! Hit!」」」 ♪ちゃーちゃーちゃー 「「「Hit!」」」 ♪ちゃーちゃーちゃー 「「「Hit!」」」 ♪ちゃっちゃちゃー ♪ちゃっちゃちゃー ♪ちゃっちゃちゃー 「「「わぁぁぁぁぁっ!」」」 高校野球で安打が出た時に流れるメロディー&エールが、フィールドに響き渡った。 続けて、もう一度。 ギャラリーの大騒ぎが聴こえてくる中で、 (ふう、マナーのいい奴らで助かった) 右手と左手、それぞれに、M19コンバットマグナムを構えていたみずえさんはほっとした。 実は、右手の銃はエアガンであるが、左手の銃は、入場の時に使ったモデルガン。 要するに、敵を騙したことになる。 しかし、みずえさんにとっても、そして勿論、軍師千恵子さんにとっても、この程度の騙しは朝飯前。 勝つためには、奇麗事など言っていられない。 このような虚虚実実の駆け引き、これこそが戦いというものなのである。 ……何はともあれ、美華お姉さまが援護する前に、みずえさん、見事に敵2名を撃墜した。 「お見事ですわ、アンちゃん」 美華お姉さまが、にっこりお笑いになった。
「すいません。試合に支障を来たすので、応援に楽器は使わないでください」 ブラスバンドの余りの音量に、大会本部の役員さんがやって来て、お嬢様方に『ブラスバンド禁止令』を出したのである。 サバイバルゲームでは、敵の足音や発射音など、音が戦闘の重要な鍵となる。 そこに、ブラスバンドからの大音量が入ってしまっては、その肝心な音を聞き逃してしまう。 まぁ、ゲーム運営の上では、当然の措置であった。 お嬢様方は、素直にその指示に従い、以後は拍手や歌での応援に徹することにした。 それが、悲劇の序幕を上げることになろうとは、軍略脳を誇る千恵子さんにも、予測できないことであった……。
ヒットコール×2に、純白のフランス軍服(ベル薔@バージョン)に身を包んだ真理亜さまは、頷いた。 「敵は今の攻撃で、私たちが前に出てきていると警戒するはず。いっそうの注意を払わなければ……」 共に進軍している、セーラー服姿の直子様に、オスカル様は言った。 栗色の天然巻き髪が、折からの風に、ふわり、と揺れる。 真理亜さまが携えていらっしゃるのが、シャルルヴィルではなく、サーベルであったら、しかも、白馬に乗っていらっしゃったら、完全に古き良き少女漫画ワールドに突入である。 そう言っているうちに、前方から射撃音がした。 (敵だ) 真理亜さまは、素早く茂みに身を隠した。 だが、弾がこちらに飛んでくる気配はない。 しかも、発射音の間隔は、何故か不規則である。 (?) 首を傾げるオスカル様。 その疑念に、 「モールス信号ですわ」 新聞部の直子さんは、あっさりと解答を与えた。 首からポロライドカメラがぶら下がっているのがちと異様だが、清楚なセーラー服に、“突撃銃”コルトXM177E2が良く映えている。 ちなみに、このセーラー服は、都立国分が丘(こくぶんがおか)高校のもの。 国分が丘高校に“おじょうちゃま”千恵子の姉が通っていることを知った直子さんが、千恵子を脅し……もとい、千恵子に頼み込んで、彼女の姉経由で手に入れたものである。 「なるほど……内容は分かるかね?」 オスカル様がお尋ねになると、直子お姉さまは、 「ええと……」 記憶をまさぐりながら、モールス信号を文字に置き換え始める。 「『敵艦見ユトノ警報ニ接シ、聯合艦隊ハ直ニ出動、之ヲ撃滅セントス。本日天気晴朗ナレドモ浪高シ』……ですわね」 直子お姉さまは、モールス信号を訳し終わると、首を傾げた。 「どういう意味なのでしょうか、梅壺様?」 「さぁ?」 ……“梅壺大将”さまも“梨壺女御”さまも、近代史には詳しくなかった。 と、直子様が、突如喋るのを中止した。 「十二時の方向に敵二名、わたくしたちに向かい進軍中でございます」 隣の真理亜様に、ハンドシグナルで伝える。 オスカル様は、前方の敵を視認すると、いきなり発砲した。 続けて、直子さまも“突撃銃”コルトXM177E2の引き金を引く。 清楚なセーラー服が硝煙の中に煙る……ということはないが、「セーラー服に突撃銃」である。 「乱射した後『カ・イ・カ・ン』って言ってくれ〜」 観客席にちらほら混じっている大人のお兄さま方が、直子お姉さまの戦いぶりに、ノックアウトされかけていた。 「な?」 「敵だ、気を付けろ!」 大東京海軍の2人、慌てて茂みに隠れ、射撃を開始する。 「うろたえるな。敵の武器は古色蒼然としたマスケット銃。あんなもの、一発撃ってから次の弾を撃つまでに何秒もかかる。その隙に撃ち返せ」 大東京海軍の1人がそう言った途端、 「ばばばばばばばばば」 突如、オスカルの銃が連射し出した。 「な? ひ、ヒット!」 大東京海軍の一人が、あっさり撃墜された。 「ば、馬鹿な、あの銃は連射はできないはず!」 思わず叫ぶ参謀・春山君。 ……実は、オスカル様の銃は、義晴兄さんの手により、外観だけではなく、システムももの凄い大改造を受けていた。 まず、千恵子も使っている『M249 MINIMI MARK2』の2500発マガジンを接続された。 マガジンからは、ホースを通して銃本体に給弾される。 が、マガジンを銃本体に付けてしまうと動かしにくくなるので、バッテリーと一緒に、背中の背嚢(もちろん、フランス革命時のものに似せてある)に収め、機動力を落とさない配慮をしてある。 勿論、エアも補給しなければならないので、エアタンクも背嚢の中に入れ、連射してもパワーが落ちないようにしている。 エアタンクからのホースと、BB弾を補給するホースは、ダミーの弾帯を肩から掛ければ見えなくなる。 衣装の雰囲気を壊さないための、義晴兄さんの工夫である。 ちなみに、残弾が100発以下になるとお知らせしてくれる機能も付けてある。 ……いろいろ書いたが、とにかく、義晴兄さん、移動が簡単な分隊支援火器を作ってしまったのだ。 北海道の悟郎おじさんには及ばないが、優秀なメカニックとしての技量を、思う存分に発揮した、義晴兄さん自慢の逸品である。 「くっ、連射できるからと言ってなめるな!」 春山君、三十五年式海軍銃で必死の抵抗を試みる。 だが、先ほどモールス信号を撃ってしまったのが残弾数に響き、三十五年式海軍銃のマガジンはすぐに空になってしまった。 慌てて春山君はサイドアームを取り出そうとしたが、その一瞬の隙をオスカル様は見逃さず、凄まじい連続射撃を加え、春山君を撃墜してしまった。 「くっ……俺の作戦ミスだ。長官に申し訳が立たん……」 苦々しい表情を顔に浮かべ、フィールドを去っていく春山君。 「きゃー、オスカル様ぁ!」 ギャラリーから湧き上がる喜びの声。 「ふっ、他愛ない」 オスカル様は呟く。 だが、次の瞬間には、冷静な実戦指揮官の顔に戻っていた。 「……直子様、敵の本陣へ行きたまえ。アンちゃんと連携して、フラッグを奪うのだ」 そう言って戦場の先を指差すオスカル様の姿、たまらなく凛々しい。 「かしこまりました」 セーラー服の裾を翻さないよう気をつけつつ、直子様、“突撃銃”を手に、前方の茂みへと消えた。
緑のベレー帽を被り、深緑色のブレザーと深緑と茶色系統のチェックのスカートを着込み、茶色の革靴を穿いている千恵子さんは、その日本人形のようなビジュアルでありながら、銃座付の分隊支援火器『M249 MINIMI MARK2』を油断なく構えている。 小柄な体に大型の機関銃。そのギャップがまた、妙に男性ファンの心を掴んでいたりする。 その隣で、木枯らしに吹かれるように佇むサムライ。 新撰組のコスプレにステアーAUG、そして黒髪ポニーテールに「トシ様LOVE」の鉢巻。 千恵子さんと同じくディフェンダー役を務める、金沢千歳さんである。 その素敵過ぎる佇まいに、一部の後輩の視線が熱く突き刺さっている。 そして、そんな彼女たちの耳にも、4人目のヒットコールが届いていた。 (頃合は良し……) 千恵子ちゃん、大きく息を吸い込むと、 「……合併反対!」 叫んだ。 この合図で、直子お姉さまとみずえさんが、敵のフラッグを奪いに走るはずである。 「……さて、問題は残り2人が何処にいるか、や。千歳、分かる?」 「今、探している」 千恵子の隣にいた千歳が答えた。その表情、真剣そのものである。 彼女から、もの凄い気が発せられているのが、一般人の千恵子にすら感じられる。 その姿、敵と相対し、睨み合っている剣豪そのもの。 ♪ひゃらら〜(↑)♪ひゃらら〜(↓)べべん♪ どこからか、尺八と三味線の音が聴こえてきそうである。 これで赤い髪に十字傷の剣客がいれば、確実に時代は幕末へと逆行する。 新撰組の隊服に身を包む千歳さんが、つり上がった鬼のような眼で「阿呆が」と吐き捨ててしまえば、もう完璧である。 と、 「ばん」 千歳さんのステアーAUGが、予告無しに火を吹いた。 (え? 敵、おるんかいな?) 千恵子さんが首を傾げた直後、 「ヒット……」 小さな声が聞こえ、25mほど離れた位置にある茂みの中から、海軍の軍服を着た少年が立ち上がった。 一発で仕留められたのが、余程ショックだったのか、目と口が3つの「O」の字を形作っている。 (すごっ!) 千恵子さんも、友達の手並みに驚くばかり。 が、当の千歳さんは、 「当たったか……」 淡々と言った。 (これであと1人。制限時間はあと5分。恐らく、残りの1人は捨て身の攻撃をかけて来るはず) 参謀千恵子さん、このように敵の行動を予測。 (大将さんと姫さんが、上手く見つけてくれるとええけど……) だが、その願いは、裏切られることになる。
おじょうちゃまの合図だ。 「では、行って参ります」 みずえさんは、美華さまに一礼すると、身を低くして前方へと移動を開始。 それを見届けると、聖ガブリエルの聖女様、こと畠山美華さまも、中央へと動き始めた。 ウージーサブマシンガンを抱え、敵に気取られないように注意しながら、慎重に残り2人の場所を探る。 と、本陣の方から、「ばん」という銃声が聞こえた。 この一発で、敵の一人が討ち取られたのだが、ヒットコールは小さ過ぎ、美華さまの耳には届かない。 本来ならば、ブラスバンドがお知らせしてくれるのだが……。 それで、 (大変ですわ。残りの敵二人は、おじょうちゃまたちの方にいらっしゃるのね) 美華さまはこう思い、慌てて本陣へと駆け出した。 すると、白い軍服に身を包んだ男性二人が、お嬢様方の本陣に向けて銃を構えているのを発見した。 一人は、美華さまから30mばかり離れた位置に。 そしてもう一人は、そこから更に10m離れたところにいる。 (大変、おじょうちゃまたちが撃墜されてしまいますわ) 美華さまは迷わず、ウージーサブマシンガンの引き金を引いた。
(やはりおちびちゃんの読み通り、敵はあくまで攻撃を仕掛けてくる腹か! 捕捉して、撃墜しなければ) ターゲットを求めて疾走する姿、まるで白豹のようである。 その余りの凛々しさに、ギャラリーにいらっしゃる多数のお嬢様方がノックアウトされている。 程なく、オスカル様は目標を捕捉。 (敵は一人か) 本陣を伺いながら、アンブッシュしているのは、敵のリーダーの藤郷くんに間違いない。 「くそ、とうとう俺一人になってしまったか。しかし怯むものか。海軍の軍人らしく、死に花を咲かせてやる」 そう呟きながら、藤郷君、最後の突撃を敢行しようとしているところであった。 ここまでたどり着くのに苦労したのであろう。制帽は取れ、髪も乱れていた。 (あやつに突撃をさせてなるものか。その前に、私が撃墜する) オスカル様は、慎重に、血気に逸る敵のリーダーに接近していった。 彼我の距離が、10mほどになった。 オスカル様は、敵の最後の一人を仕留めるべく、藤郷君に、つまり、自分たちの本陣の方向に銃口を向けた。 と、 「ばばばばばばばば」 背後からの銃弾が、オスカルを襲った。 「な……」 (敵はまだいたのか?!) 「ヒット……」 衝撃に襲われつつも、オスカル様が両手を挙げると、 「いやぁぁぁぁぁぁっ!!」 「オスカル様ーっ!!」 応援団の皆様(ほぼ全員オスカル様ファン)が悲鳴をあげた。 フランス軍服と海軍服が遠目には似ていたこと、藤郷君の制帽が取れてしまっていたこと、藤郷君の銃とオスカル様の銃の外観が似ていたこと、そして、ブラスバンドが機能しなかったこと…… これらの突発的要因が重なった結果、引き起こされた災いであった。 ……こうして、斯波真理亜は、お嬢様がた初の犠牲者となった。 「薔薇は美しく散るのみ……」 という言葉を残して……。
「オスカル様ーっ!!」 応援団の悲鳴が、フィールドに響き渡った。 それで、美華様は、ようやく気がついた。 自分が撃墜したのが、敵ではなく、自分たちのリーダー、生徒会長、全生徒の憧れの的、斯波真理亜様その人であったことを。 (何という、罪深いことをしてしまったのでしょう!) 美華様の心は、深い深い絶望と後悔とにさいなまれた。 「ああ……」 溜め息とともに、美華様は、両膝を地面にがっくり付いた。 一方、藤郷くんも、自分の背後で繰り広げられている事態に、混乱していた。 (これは、一体なんなんだ……) 自分がするべき行動が何か、とっさに判断できない。 そこに、試合終了を告げる笛が鳴り響いた。 「え? あと3分あるはずだが……」 実は、直子さまが、無人の敵本陣に躍り込み、フラッグを奪ったのだった。 「そ、そんな……死に場所も与えられないというのか」 藤郷くんはがっくりした。
ちなみに今までの撃墜数は、
だが、観客席をほぼ占拠しているお嬢様がたで、終了のホイッスルの音を聴いた、と認識した人は、ほとんどいなかった。 “あの”生徒会長、全生徒の憧れの的、“聖ガブリエルのオスカル様”こと、斯波真理亜さまが、撃墜されてしまったのである。 しかも、非情にも彼女に銃口を向けたのは、あろうことか、味方のはずの“聖ガブリエルの聖女様”、畠山美華さまだったのである。 これを悲劇と言わずして、何だというのだろうか。 という訳で、応援団のお嬢様がた(ほぼ全員がオスカルさまファン)は、悲嘆に暮れていた。 「何ということでしょう……」 「オスカルさまが、オスカルさまが、戦場の華と散っておしまいになるなんて…」 「ああ、もう、この世の終わりですわ。わたくし、生きる意味を失ってしまったような心地が致しましてよ」 「神よ、こんな恐ろしいことが、あってよいのでしょうか……」 「オスカルさま、真理亜さま……」 事情を知らない人が見たら、いや、事情を知っている人が見ても、異様な光景が繰り広げられていた。 (こら、まずいな) 千恵子さんは、ギャラリーの様子を見て、舌打ちした。 自分達のために、熱狂的、かつ華麗に応援し、敵に威圧感を与えてこその応援団である。 それが、このように愁嘆場を繰り広げていては、狙った効果が発揮されない。 (何とかせな……) 千恵子さんが、打開策を考えていると、 「申し訳ございません……」 ギャラリーの前で声がした。 美華お姉さまである。 美華お姉さまが、オスカルさまに土下座しているのだ。 「美華お姉さま……」 「み、美華ちゃんが……」 応援団はもちろん、数少ない男性客も、この展開にざわめく。 と、 「立ちたまえ、美華様」 何と、オスカル様は、美華さまに手を差しのべられたではないか! 「大将さま……」 美華さまが、伏せていた顔を、真理亜さまに向けた。 が、その首は、力無く、しかし、優雅に、横に振られた。 「ありがたいことですが、大将さま、あたくしには、その手を取る資格はございませんわ……」 すると、 「何を言う、美華様」 オスカル様は、美華様のすぐ前につかつかと歩み寄る。 「誰にでも、間違いはあるもの。私には、美華様を責める気持ちはない……」 「大将さま……」 「さぁ、立ちたまえ、美華さま。銃を取り、共に敵と闘おうではないか!」 力強いリーダーの言葉に、美華様はついに立ち上がった。 その瞳に、涙が光っている。 「み、美華ちゃんが泣いてる……」 その余りに美しい泣き顔、男性客のハートに恐ろしい勢いでヒットした。 そして、 「オスカルさま……」 「何とお優しい……」 応援団のお嬢様方も、感動のドラマに涙した。 「諸君」 オスカルさま、ギャラリーのお嬢様方に呼び掛ける。 「美華様を許して欲しい。悪気があってやった訳ではないのだから」 すると、 「もちろんでございますわ!」 「美華お姉さまは、悪くはございません!」 ギャラリーのみなさまが、口々に回答した。 「泣くな美華ちゃん!」 「俺たちが付いてるぞ!」 「美華ちゅわーん!」(?) 男性客も、美華ちゅわーん……もとい、美華お姉さまに、熱い声援を送る。 「諸君、戦いは始まったばかりだ。私たちが戦い抜けるよう、どうか励ましてくれたまえ」 オスカル様が呼びかける。 すると、 「もちろんですわ!」 「大天使ガブリエルさまの名のもとに!」 「百合の華のもとに!」 ……最後には、応援団のお嬢様がた、大きな声で唱和なさっていた。 その熱狂ぶり、サッカーW杯で日本が予選を突破したとき並、いや、それ以上。 こうして応援団のみなさまは、あっさりと復活を遂げたのであった。 (……助かった) 千恵子さんは安堵した。
これが、後々恐ろしい結果をもたらすのであるが、それはまた後日話すとして……
ギャラリーは、真理亜お姉さまと美華お姉さまが作り出した“ヅカモード”に包まれていた。 だが、フィールド上では、既に次の試合が終わっていた。 「……うるさいわね、ギャラリーが」 試合を終え、自分たちの控えテントへと移動していくアタッカーの少女が、舌打ちして髪をかき上げる。 「確かに、あれは怖いです……」 スナイパーがそれに相槌を打つ。心なしか、声が震えてしまっているのは、気のせいだろうか。 「ねーぇ、ジュンアン、あのギャラリーの2,3人、撃墜できないかしら?そうしたら、あの騒ぎも収まるわよね」 「それは止めようぜ……」 もう一人のアタッカーが、少女の物騒な計画にため息混じりに反対した。 「……もっといい方法がある」 突然、普段寡黙なディフェンダーの少女が言ったので、皆は目を瞠った。 「ど、どうしたの、ハルカちゃん?」 ディフェンダーの少女に、おそるおそる尋ねるスナイパー。 だが、その質問には答えず、ディフェンダーの少女は、こう続けた。 「次の試合に勝てばいい。2回戦の相手は、聖ガブリエルだろう」 「そうだ、ハルカちゃんの言う通りだ。ママに買ってもらった僕のM60で、けちょんけちょんにしてやる!」 ディフェンダーの少年が声をあげた。 「確かにな」 今まで黙っていた作戦参謀も頷く。 「どうしよう、ナオ……」 スナイパーが作戦参謀の名前を呼ぼうとしたが、 「やめてくれ。只でさえ脱ぎたい衣装を、ますます脱ぎたくなる」 という一言で、黙ってしまった。 その時、 「そういえば」 不意に声をあげたのは、先ほど物騒な発言をしたアタッカーの少女である。 「あんた、さっき援護した時、『いちころバズーカ』って言った?」 「うっ……」 そう言ったきり、黙りこくる作戦参謀。 そんな彼に、 「いーい、次こそは『いちころバズーカ』ってちゃんと言ってよ」 アタッカーの少女は、指を突きつけた。 「わ、わかった……」 頷く作戦参謀。 「そう、わかればいいのよ、ナオえもん兄さん」 「……だからそれはやめてくれー!」 “ナオえもん”と呼ばれた作戦参謀は、頭を抱えたのであった。
……果たしてお嬢様方は、この敵チームに勝てるのであろうか? 次回、「大長編だよ!予選編」(仮)、遠日公開未定!
何とか一回戦を突破したお嬢様方。
『FANG GUNNERS』に負けるな、お嬢さま
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