陰陽五行戦記おまけ劇場第三弾

SSSSS(スペシャルサイドストーリーショートショート)

★『作者ディズニーランドに行く』その7 (その1の続きである)★


「ってな、5人分のSSSSSのネタを考え付いてしまったくらいに、暇だぞ」

話は元に戻る。

実は、その2からその6までのSSSSSは私がホーンテッドマンションの待ち時間30分の間に考えたものである。

そう、私にとって、ただただ待ち時間として30分もの時間を無為に過ごすことは、とてつもない損失なのである。

高い入場料を払って、なおかつ無駄な時間を過ごす羽目になるなんて、とても受け入れられるものではない。

であれば、せめて何か有意義なことをして何とか元を取ってやらなくては、と、そういうけち臭い下心がSSSSSを生んだといえる。

こういう状況で30分もあればSSSSSのネタを5つくらい考え付くことが可能である。

創作活動のモチベーションなんてのは、こういう所から生まれてくるのかもしれない。

つまり、それくらい暇なのだ。

ちなみに、マカナは世界中の誰よりも早くSSSSSのネタを作者から語られて、非常に喜んでいた。

そんなこんなで“濃密な”30分が経過。

まぁ、そのホーンテッドマンションはそこそこ面白かった(どういう手法を使って 視覚的トリックを仕掛けているのだろう、ってな科学的興味がメインである)

教訓:暗闇は人の想像力をたくましくする

しかし、その後がよろしくなかった。

ホーンテッドマンションを出ると、もはやあたりには人が溢れかえり、どのアト ラクションも長蛇の列。

春樹ならずとも具合が悪くなりそうである。

なんでこんなに人が多いんだよ! と文句の一つも出そうになるが、所詮自分もその当事者である。

すでに嫌気がさしつつあった私だが、マカナはこんな状況でもディズニーを満喫しようと一生懸命だ。

なんて健気なんだろう。(実際は、心の底から楽しいだけである。…私には理解できないが)

「晴明さま晴明さま、次はあれがいいですぅ」

と、マカナが指差したのは白雪姫と7人のこびと。

人ごみの間を縫って近づいてみると、看板にはまたまた30分待ちと書いてある。

しかし、平気で90分待ちとか書いてある他と比べると、ここはまだましな方だ。

「まぁ、30分くらいならいいか」

「はい〜☆」

だまされたと思って並ぶことにした。

そしてだまされた。

アトラクションから出て来た時、私は行き場の無い憤りに悶死寸前。

「…なんだあれは? どこがどう面白いんだ。さっぱり分からんぞ。私の30分を返せ〜」

ピロテースばりに叫んでみたり(かなりわかりにくいネタ)

一方のマカナ、超ご機嫌。

「ふにゅ〜☆ 面白かったですねぇ。楽しいですぅ〜♪」

「なぁ、マカナ、今のはそんなに面白いものなのか?」

真顔で聞く私。

「なに言ってるんですかぁ? 面白いですよ〜♪」

「どこら辺が?」

「全部ですぅ☆」

「…………………で、あるか」

脱力した私は、さらにマカナに連れられるまま、イッツ・ア・スモールワールドへ。

そこはなぜかすいていて(ちょうどなんかのパレードの時間だったらしい)待ち時間は10分程度。

ま、これくらいならいいか。

と思った私だが、出て来た時にはまた後悔。

「な、なんなんだこのアトラクションは…。い、意味が分からん。何のために存在しているんだ」

マカナはやっぱり超笑顔だ。

「せ〜かい〜はひ〜とつぅ〜♪」

中でかかっていた曲をあっさり覚えたらしく、ご機嫌で口ずさんでいたりする。

実はこの曲、しばらくは私の頭の中で、延々と鳴り響いていた。

「洗脳ソングだよ…」

『おまかな天国』といい勝負である。

まったく、世界は一つなんて一極主義はよろしくない。世界は多種多様だからこ そ面白いのに。なぁ、マカナ。

「ふにゅ? 世界は一つですよ〜、みんなお友達ですぅ〜☆」

「…………………で、あるか」

またまた脱力した私は、今度はファストパスの時間になったのでビッグサンダーマウン テンへ。

ファストパスのおかげで待ち時間は10分程度ですぐ乗れた。

が、ここで私の勝手な先入観が邪魔をした。

私が期待していたのは、F1マシンもびっくりの失神寸前の縦G横G落下G、そ りゃもう、朧車も真っ青の素敵なジェットコースターである。(←そういうの大 好き)

んがっ、ここのはその辺が全然たいしたことないし。

何といっても宙返りすらしてくれないというのは、どういうことだろう。

不完全燃焼な私が、首をひねりながら出口に向かう。

「はにゅ〜、おもしろ怖かったですぅ。すっごいですねぇ〜☆」

マカナは大喜びの大満足である。

「…………………で、あるか」

そろそろディズニーのアトラクションの傾向を学習した私は、もうファンタジー 系のものは一切無視することに決定。

そんなわけで、まだ楽しそうなビーバーブラザーズのカヌー探検ってところへ。

これは単に、かの「水曜どうでしょう」ユーコン川をカヌーで川下りするとい う企画があったので、私も一度カヌーに乗ってみたかった。そういう動機に基づ く行為である。

ちなみに40分待ち。

「…本でも読むか」

阿智太郎氏『いつでもどこでも忍2(にんにん)ニンジャ』2巻。

ちなみにマカナも持参の本を広げる。

『おまかな天国全集』

半分くらい読んだら時間になった。おもむろにカヌーに乗り込む。

ちなみにカヌーってこんな感じ。

このアトラクション、予想に反してどうやらちゃんと自分でパドルを漕がないといけないらしい。

機械仕掛け、そしてお客はただただ座って流されるまま、ってなこれまでのアトラクションに比べると、はるかにアクティブ。

やっぱり自力で楽しむのが一番である。これは面白かった。

「ふにゅ〜、漕ぎ過ぎて腕が痛いですぅ〜」

「だな」

カヌーで腕が疲れ、並び過ぎで足が疲れたのでのんびりできるアトラクション に乗りたい。

そんなわけで、蒸気船マークトウェイン号へ。これは待たずにすぐ乗れた。

これがその蒸気船マークトウェイン号。

こいつに乗ってぐるっと一周。

こういうのが楽でいいなぁ。

「晴明さま晴明さま、鹿さんですよ〜♪ かわいいです〜☆」

「………で、あるな」

ひたすら和みまくる私とマカナであった。

シカでしたぁ。(←分かる人にだけわかってほしいネタ)

そして夕食に(経費削減のため、安い)ハンバーガーを食べ、ジャングルクルー ズへ。

30分待って、船に乗り込む。これからジャングル探検だ!

そして、ここで、私は本日最大の衝撃を受ける。

すんげぇ面白かったのだ。

何が面白いかというと、ガイドの兄ちゃんのダジャレ。

他のお客の手前、乗ってたときには笑いをこらえていたが、降りてから爆発した。

「た、たまらん、ごりらはもうこりごりら〜、って。うははははははははは」

「あはははははは、おっかし〜(べしべし)」

変な二人だった。

続いて、エレクトリカルパレードをちょこっとだけ見て、ファストパスでスプラッ シュマウンテン。

これがえらいすいていた。

まったく待ち時間無し。みんながパレードを見ている隙に乗ればいいという事が 分かった。人のいないところに行くと幸せになれる。

ってなわけで、スプラッシュマウンテン。

私は当然フリーフォールもびっくり、バンジージャンプも腰を抜かすような物凄い落下Gを 楽しめるものと期待していたが、やっぱりそれは過剰な期待だった。

しかも、落ちる前によく分からない人形をこれでもかと見せられるし、つくづく意味が分 からない。

楽しかったのは落下の一瞬だけである。

(ちなみに、私が座っていたのは左側最後列。両手を挙げて落ちたら、左の袖が びしょ濡れになった。気を付けよう)

次のスペースマウンテンまでは時間があったのでグランドサーキット・レースウェイへ行ってみた。

既にご存知の方も多いかと思うが、私はレーシングカートにも乗ったことがある “レーサー”(自称)である。

グランツーリスモ3では、スーパーライセンスのゴールドタイムを軽く2秒はちぎってし まう“凄腕”(自称)である。

で、そんな私の前に広がっていたのは、後ろから蹴飛ばしたくなるようなのろの ろのマシン。

そしてモノレールのような線路。

つまり、この線路を外れることは出来ず、ドライバーは自由なライン取りが出来 ないわけである。

私のやる気は一瞬で消えてなくなった。

「マカナ、運転するか?」

「いいんですか〜☆」

「で、ある」

大喜びでマシンを操るマカナを傍目に見つつ、私は唯一、エンジンの音と振動だ けを楽しんでいた。

天下のブリヂストンが提供しただけあって、こんなへっぽこマシンなのに、ちゃ んとガソリンエンジンで動いている(らしい)のだ。

そこのところだけ、良かった。

ついでに、乗車中に花火を見れたのも、なかなか良かった。

しかし、あまりに暇だったので、マカナの運転指導。

「マカナ、あまりステアリングを切り過ぎるな。コーナーの立ち上がりではなるべく舵角が小さくなるようにして、アクセルワークで弱オーバーステアの姿勢を作るんだ」

「…ほにゅ???」

「……なんでもない、私が馬鹿だった」

最後に乗ったのがスペースマウンテン。

スパルタニアンに乗るユリアン君の気分を味わう。

我行くは星の大海って感じ。

ジェットコースター系では一番面白かったが、しかし、ジャングルクルーズ以上のインパクトはなかった。

ともあれ、もう夜の9時過ぎだ。家を出てから既に12時間以上が経過していたことになる。

そろそろ疲労も限界である。

しかし、マカナは出口近くに密集しているお土産屋さんを見てまわりたいという。

「まぁ、それが楽しみであるというなら、私は嫌とは言えないが…」

「はい〜♪ すぐに終わりますから待ってて下さい〜」

マカナは超ご機嫌でお土産を選んでいる。

しかし、こういう場合の私の“すぐ”は3分ほどであり、マカナの“すぐ”は15分を意味する。

しかも、このお土産屋さん、閉館間際ってことでとにかく物凄い混雑ぶり。デパートの初売り並みである。

買い物を開始してまだ5分とたっていないが、早くも私の顔には、「まだ終わらないのか」と極太マジックで書かれてしまっている。(どっかで見たような文章だな)

「はにゅ〜〜、これがいいかな〜? それとも、そっちのかな〜? 晴明さま〜この…」

「よし、それがいい、それにしろ」

強制的に選ばせる。

「ふにゅ。晴明さまは、なにか買いたいものはありますかぁ〜?」

「ない」

終わった。

この買い物で、またしても疲労困憊である。

あまりにも疲れきった体を引きずるようにディズニーランドを後にする私と(全然元気な)マカナ。

とっとと帰りたかったが、マカナはまたしても駅に向かう道中にあるお土産屋さんに行きたいという。

もはや抵抗する気力も無いまま、ゾンビかなにかのようにマカナの後をふらふらついてまわる私。

たっぷり15分の買い物に付き合わされ、生ける屍となった私は、帰りの電車の中で、あっさり昇天。

気がついたら1時間が経過していて驚いた。完全に熟睡しすっかり意識を失っていたらしい。

ちなみに、私はその後体調を崩し、見事に風邪を引いた。

ってなわけで、ディズニーはもうこりごりら〜(爆死)


ディズニーランドに対する最終結論:行くのは一生に一回で十分。


って、そう言えば、今回使えなかった『ただ券』がまだ残っているから、今度はディズニーシーに行かねばならない…。

「ふにゅ〜楽しみですぅ〜☆ 今度は秋に行きましょうね〜♪」

「…で、あるか」

次回(?)を待て。


(作中、なぜか、マカナが作者のことを晴明さまと呼んでいるが、ただの演出である。気にしないように)


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