陰陽五行戦記おまけ劇場第三弾

SSSSS(スペシャルサイドストーリーショートショート)

★『覇王みあこ』その3★


あたし、ほんだみあこ。5さい。

日本にくんりんする覇王になるために、毎日がんばってるの。

今日は、部下1号の家に、てーさつに来たんだけど、これからあたしの家であそぶことにしたの。

家の中でままごとするのは、あたしはあまり好きじゃないの。

「おれ、本よんでるほうがいい」

って、部下1号は言ってたけど部下2号にめーれーさせたら、逆らわないの。

べんりだなー、部下2号って。

「じゃあ、母さん、みあこの家に行ってくるから」

「いってきまーちゅ」

「二人とも車に気をつけるのよ。美亜子ちゃん、また遊びに来てね」

はい、おばさん。おじゃましましたー。

てくてくてくてく…。

ふーん、部下1号、おばさんのこと“かあさん”って呼んでるんだ。

「あたりまえだろー。もう5さいだぞ。パパとかママとか、赤ちゃんっぽいじゃないか」

なんか、くやしい。

あたしもまけないもん。今日から“とうさん”“かあさん”って呼ぶことにするもん。

てくてくてくてく…。

ついたのー。

「わー、みゃ〜こちゃんのおうち、おっきいね〜」

そうなの。

「どうじょうがついてるからな」

あっ、パパだ。

…じゃなかった、まちがえた。

ただいまーとうさん

「!!!! ……み、美亜子?」

あっ、やばいけいこうなの。

「ど、どうしたんだ美亜子っ? 急に“父さん”だなんて、な、何かあったのか? 頭でも打ったのか、おなかでも痛いのかっ?」

ふるふる。

「じゃじゃじゃじゃじゃあ、いつものように“パパ”って呼んでくれっ。パパは…、パパは美亜子に嫌われたら生きていけないんだぁぁぁぁ。なぁ、美亜子、美亜子ぉぉぉぅ」

あーあ、パパ泣いちゃったし。

「ふ、ふぇ…、りんくん、こわいよ〜」

「だ、だいじょうぶだぞ、あやせ。みあこのおじさん、ちょっとかわってるけどやさしい人だから」

パパの場合、やさしいけど泣き虫だし。

あーあー、まったく困ったパパなの。

ごめんねパパ。ちゃんとパパって呼ぶから泣かないで。

「美亜子ぉぉっ!!」



……覇王も人の子なの。

つづく。


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