おいかけマカナ

陰陽五行戦記おまけ劇場第三弾

SSSSS(スペシャルサイドストーリーショートショート)

★『おまかな天国』その3★


ここは函館山をくりぬいて作られているセンゴクマンの秘密基地。

サポートロボのマカナちゃん、今日もなぜだか、にこにことゴキゲンな様子。

おやつのためか作戦司令室から出てきた晴明長官に、突然こんなことを言った。

「晴明さま〜、晴明さま〜。“まちうけ”って知ってますか〜?」

「無論知っているが、どうした」

無表情に晴明が答える。

「はい〜。実はウチ、この前初めて淳二さんに教えてもらったんですよ。それで、今からちょっとやってみようかと思うんですよ〜。いいですか〜?」

ずいぶんと、唐突だな、と晴明は思ったものの、なにしろこのサポートロボは自信作。

超高性能(?)な人工知能搭載で、ほとんど普通の女の子と同じ様なメンタリティを持っているのだ。

しかも、自分でどんどん知識を吸収し成長していくのである。

晴明はわが子の成長を見守る父親の心境で、頷いた。

「うむ」

するとマカナはとっても懐かしいダイヤル式の黒電話を取り出すと、おもむろにそれを畳の上に置き、自分はその正面に正座した。

そして、受話器をじーっと見つめ、わずかに腰を浮かせていつでも取るぞ、という体勢。

まちうけまかな

「ふにゅ、まだかな〜」

「………」

晴明は言葉も無い。

ちなみに、そんなマカナの様子は、いつの間にか設置されていたカメラによって撮影され、センゴクマンと瑠華、なつめといったメンバーの携帯の画面にリアルタイムで映されていた。

「…む?」

「はぁ?」

「にょっ?」

「まぁ…」

「えっ…?」

「………なんだ?」

「…なにこれ」

7人が携帯を見つめる。

「はにゅ〜、なかなか来ませんねぇ…」

マカナちゃんのそんな呟きも、携帯を通じて7人の耳に届いていたりする。

そして、マカナがじっと黒電話の受話器を見つめ続けてきっかり10秒後。

じりりりりりりりりりりり…

その電話が景気よく鳴り出した。

まちうけまかな

「ふにゅ〜、やっと来ました〜♪」

マカナは嬉しそうに受話器を取った。

「はい〜、こちらセンゴクマン秘密基地ですぅ。どちらさまですかぁ〜?」

「…あの、伊達春樹です」

それは、マカナの姿を見て心配になり、一声かけずにはいられなくなった春樹であった。

「あ、春樹さんですかぁ〜、どうもですぅ〜♪」

嬉しそうなマカナ。

「…律儀なやつだ」

「さすがはハルね」

「マカナちゃん…、ホントにやるなよ…」

「まぁ、春樹さん優しい…」

「………伊達か」

「…ハルちゃん、相変わらずお人好しね」

そんな会話の様子を見守る6人。

春樹はそんな事を知ってか知らずか、いきなり核心的なことを切り出した。

「えっと、マカナさん、なにしてるんですか?」

「はい〜。“まちうけ”ですぅ」


続く。


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