おいかけマカナ

陰陽五行戦記おまけ劇場第三弾

SSSSS(スペシャルサイドストーリーショートショート)

★『おまかな天国』その2★


ここは函館山をくりぬいて作られているセンゴクマンの秘密基地。

なぜだか、今日もサポートロボのマカナちゃんは、にこにことゴキゲンな様子。

夕食のためか作戦司令室から出てきた晴明長官に、またこんなことを言った。

「晴明さま〜、晴明さま〜。“ちゃくうた”って知ってますか〜?」

「無論知っているが、どうした」

無表情に晴明が答える。

「はい〜。実はウチ、この前初めて淳二さんに教えてもらったんですよ。それで、センゴクマンの緊急招集のときの呼び出し音を“ちゃくうた”にしてみようかと思うんですよ〜。やってみますか〜?」

ずいぶんと、唐突だな、と晴明は思ったものの、なにしろこのサポートロボは自信作。

超高性能(?)な人工知能搭載で、ほとんど普通の女の子と同じ様なメンタリティを持っているのだ。

しかも、自分でどんどん知識を吸収し成長していくのである。

晴明はわが子の成長を見守る父親の心境で、頷いた。

「うむ」

するとマカナはいつの間にか取り出した通信用装置のボタンをぽちっと押すと、装置に接続されたマイクに向かって歌いだした。

「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

突如、輪の持っている携帯電話(センゴクマン用に特殊改造済み)が、得体の知れない歌声を響かせた。

「なっ、なんだぁ??」

そして美亜子の家でも…

「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

「へっ?」

当然、淳二も…

「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

「にょわっ?」

もちろん、広奈様も…

「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

「まぁ…」

春樹も例外ではなく…

「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

「えっ?」

実は瑠華も…

「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

「………なんだ?」

最後になつめも…

「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

「…なにこれ」


「………」

晴明が無言でいると、マカナはワンフレーズを歌いきり(みなさんからのお返事まだかな〜)ってな表情で、にこにこと通信用パネルを見上げている。

やがて、7つの画面に7人の顔が一斉に映った。

「なんだこの歌は」

「なんかあったの?」

「どしたの〜マカナちゃん?」

「わたくしに何か御用ですか?」

「どうかしたんですか?」

「……」

「事件発生かしら〜?」

マカナは満面の笑みで答えた。

「はい〜、『おまかな天国』の“ちゃくうた”ですぅ」


続く。


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