陰陽五行戦記おまけ劇場第三弾

SSSSS(スペシャルサイドストーリーショートショート)

★『FANG GUNNERS』コスプレ会議その1★



某月某日、サバイバルゲーム北海道大会を間近に控えた『FANG GUNNERS』の面々は、サバゲーの訓練の合間を縫って、ある重大な会議を開催していた。

それは、北海道大会の衣装を決定する、コスプレ会議であった…。


「というわけで、道南地区大会では、みんながバラバラの衣装だったのが周りから浮いていたんで、今度は全員で統一したテーマで行こうと思うんだけど」

と、提案したのはご存知『FANG GUNNERS』の広報部長、真田淳二。

「…まぁ、テーマをひとつに絞るにやぶさかではないが、全員が納得出来るような、いいテーマがあるか?」

淳二に聞き返したのは、『FANG GUNNERS』の作戦参謀、直江輪。

「そりゃ〜、みんな好みも色々だろうし、いくつか候補を用意してきたんで、聞いて頂戴」

そう言って淳二はプレゼンを開始した。


「候補その1は『新撰組!』」

自信満々に宣言した淳二だったが、反響はいまひとつ。

「あたし、もうやったし…」

そう、美亜子はすでに新撰組コスを経験済み。

「うんにゃ、あれは単に新撰組の衣装を着ただけでしょ。せっかく大河ドラマでやってることだし、オレら6人でキャラまで決めれば盛り上がると思うんだけど」

「ふぅ〜ん、じゃあ、あたしは誰の役?」

「美亜子ちゃんは『最強』『天才』『修行好き』『やんちゃ』といった属性から、沖田総司に決定〜」


なるほど。


割と誰からも異論は出ず。

「じゃあ次、春樹。『お人よし』『気が弱い』『不幸』『二つの陣営に挟まれて葛藤』といった属性から、藤堂平助〜」


なるほど。


これまた納得の配役。

「瑠華ちゃんは、『無口』『無表情』『美形』『長髪』『ちょっとだけ天然』といった属性から、斉藤一に決まり」


なるほど。


違和感無し。

「んで、オレは、『ムードメーカー』『いつもニコニコ』『お調子者』といった属性から、原田左之助」


なるほど。


ぴったりである。

「輪は、『軍師』『本好き』『講釈好き』といった属性から、武田観柳さ…」

「ちょっと待てい」

疾風迅雷の勢いで、心の底からツッコミを入れたのは当の輪君である。

「俺に眼鏡をかけろと? 総髪にして馬鹿でかい扇子を持てと? 皆に嫌われろと? 河合を切腹に追い込めと? 大石鍬次郎に背後から斬り殺されろと?」

「いや、だって軍師だし」

「却下」

「軍師だし」

「許さん」

「軍師」

「やかましい」

「じゃあ、参謀ならどうだ? 伊東甲子太郎で決まり」

「俺に隊を裏切れと? 藤堂の名前を覚えるなと? あげく岩倉卿に名前を覚えてもらえない辱めを受けろと? しかも、これまた大石鍬次郎に背後から刺し殺されろと?」

「う〜ん、大石君大活躍」

「待てい」

「なんだよ、伊東が不満かぁ? 贅沢だなあ」

「お前のキャスティングが悪いだけだ」

「やれやれ…」

「やれやれ言うな」

「じゃあ、『説明好き』『説明好き』『説明好き』『説明好き』といった属性から、山南敬助先生」

「山南はいいが、その属性はなんだ。採用できん」

「いいじゃん、山南さんといえば女性に人気だし、ファン投票1位だぜ。ちなみにコスプレは切腹装束で、上半身もろ肌脱ぎね☆」

「BB弾当ったら痛いだろうが」

「わがままを言うなーっ!」

「ってか、そのセリフをお前が言うな」

「仕方ないなぁ、それなら『女難』『女難』『女難』『女難』『女難』『女難』『女難』といった属性から、松原忠司」

「えいやぁぁー、って何を言わすかぁぁっ!」

「いや、自分で言ってるし」

「駄目だ、駄目。絶対認めん」

「ああもう、分かった分かった。土方歳三がいいんだろ」

「うむっ、当然だ。それ以外の名前を出してみろ、…お前、切腹だぞ」

「…いきなりなりきってるし」


というわけで、輪は土方歳三に決定。

「ああ、随分長かったな。待ちくたびれたよ。んで、あたしは?」

いささか疲れた様子の真理姐さんに、淳二は満を持して、発表した。

「そりゃ〜もう、姐さんはオレらのリーダーですから、『人望』『カリスマ』『リーダーシップ』『存在感』『色気』その他もろもろの属性を考えて…」

「うんうん、分かってるじゃないか、淳二。それなりにありがとう」




「じゃ、姐さんは芹沢鴨ね」


淳二は真理姐さんにグーで殴られ、このコスプレ企画は没になった。



続く…、かもしれない。


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