陰陽五行戦記おまけ劇場第三弾

SSSSS(スペシャルサイドストーリーショートショート)

★『おおまかなこまかな』その1★


ここは函館山をくりぬいて作られているセンゴクマンの秘密基地。

いつもと変らず、今日もサポートロボのマカナちゃんは、にこにことゴキゲンな様子。

TVを見るためか作戦司令室から出てきた晴明長官に、またこんなことを言った。

「晴明さま〜、晴明さま〜。“かーなび”って知ってますか〜?」

「無論知っているが、どうした」

無表情に晴明が答える。

「はい〜。実はウチ、この前初めて淳二さんに教えてもらったんですよ。それで、みなさんの『センゴクちゃりんこ愛馬君』にかーなびを付けてみたいんですけど、いいですかぁ?」

ずいぶんと、唐突だな、と晴明は思ったものの、なにしろこのサポートロボは自信作。

超高性能(?)な人工知能搭載で、ほとんど普通の女の子と同じ様なメンタリティを持っているのだ。

しかも、自分でどんどん知識を吸収し成長していくのである。

晴明はわが子の成長を見守る父親の心境で、頷いた。

「うむ」

「ありがとうございます〜。頑張って作りますね〜♪」

そしてマカナは実に嬉しそうに車庫のほうへ走っていった。

了承したあとで、ふと晴明は気づいた。

自転車にカーナビ?

「……まぁいい」

細かいことを気にしないのが、晴明長官の美点である。…多分。


数日後…。


「まかな♪まかな♪まかな〜♪」

センゴクマンのメンバーに緊急招集がかかった。

何事かと集まってきた5人に、晴明長官じきじきに説明があった。

「集まってもらったのは他でもない。『センゴクちゃりんこ愛馬君』に、超高性能ナビゲーションシステムを搭載した」

「…ほう」

「ふぅ〜ん」

「……(まさかね)」

「まぁ…」

「そうなんですか」

「このナビには超高精度GPSと、センゴクマン秘密基地との双方向通信システムを装備させている。こちらから全員の所在が把握でき、適切な指示を送ることが出来る。これで緊急時の現場到着までのスピードアップが可能だ」

晴明長官、鼻高々。

「…なるほど」

「へぇー」

「………(ひょっとして)」

「すてき」

「すごいなぁ」

「なお、このシステムには人工知能も搭載している。当然会話型のインターフェースにて操作が可能だ。これで運転中でも問題なく使用できる。そして自動運転すらも可能となっている」

晴明長官、自信満々。

「…素晴らしい」

「いいじゃないの」

「………………………(大丈夫だよな)」

「それは良いですわね」

「さすが晴明長官」

ひたすら感心している5人に、晴明はこっそり告げた。

「…ちなみに、製作したのはマカナだ」



たちまち固まる5人。

それにはかまわず、傍らに控えていたマカナがぽちっと起動ボタンを押すと、実に嬉しそうにこう言った。

「それでは、見てください〜」

すると、車庫のシャッターが自動で開いていき、そこから5台の『センゴクちゃりんこ愛馬君』が勝手に走ってきた。

そしてそれぞれの持ち主の目の前まで行き、停車する。

よく見れば、ハンドルの付け根の部分に文庫本ほどのサイズの畳が設置してあり、そこには三つ指をつく、これまた小型の人形(?)が…。



5人が固まっていると、その人形(?)がくいっと顔を上げ、にこっと笑った。

「かーなびの、小マカナぶらっくですぅ」
「かーなびの、小マカナほわいとですぅ」
「かーなびの、小マカナれっどですぅ」
「かーなびの、小マカナいえろーですぅ」
「かーなびの、小マカナぶるーですぅ」


!?


明らかにそれは10分の1スケールのマカナだった。

しかも、きちんとそれぞれ黒、白、赤、黄、青の着物を着ていたりする。

「今日から輪さんの道案内を勤めさせていただきます〜♪ どうぞよろしくですぅ☆」
「今日から美亜子さんの道案内を勤めさせていただきます〜♪ どうぞよろしくですぅ☆」
「今日から淳二さんの道案内を勤めさせていただきます〜♪ どうぞよろしくですぅ☆」
「今日から広奈さんの道案内を勤めさせていただきます〜♪ どうぞよろしくですぅ☆」
「今日から春樹さんの道案内を勤めさせていただきます〜♪ どうぞよろしくですぅ☆」


「…なんだこれは」

「なに? これ…」

「……………………(ホントに作りやがった)」

「まぁ可愛い」

「えっ?」

それぞれの反応をした5人がそろってマカナを見つめる。

マカナはにこっと笑うとこう言った。

「かーなび戦隊『小マカナ〜』ですぅ☆」

続く。

小マカナ


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