陰陽五行戦記おまけ劇場

五行戦隊センゴクマン!

第十八話

「センゴクマン集合」



「防御は敵の打撃を跳ね返すことではない。そんな防御力があるなら、攻撃せよ。防御の極意はわれの一番重要な部位に対する敵の打撃を受け流すことである。すべてを守ろうとすれば、何も守れない」
フレデリック大王(ドイツの祖)


◇戦力底上げ大作戦その2『分隊支援火器の攻略方法』◇


「さて、今回もちゃんと目的がある」

再び試合前の作戦会議。

腕組みしてそう言う輪は、すでに兵士を訓練する教官の貫禄。

「なんとなくオレ、わかっちゃったな」

訓練生その1、淳二が手を上げる。

「ん、なんだ?」

「つまりあれだろ。オレと美亜子ちゃんが広奈ちゃんの機関銃にやられた、あれの克服。敵さん、本陣になんかごっついの用意しているみたいだし」

「正解だ」

間髪を入れず、輪が頷く。

「拠点防衛用に分隊支援火器を置くことは戦場においては常識だからな。…片倉先輩、見ましたか?」

とりあえず、ガンマニアの真理に話を振る輪。

「ああ、見たよ。『M249 MINIMI MARK2』。多弾数マガジンは装弾数2500発の化け物電動ガンさ」

肩をすくめ、やれやれのポーズ。

「大会でアレを使わなかったのが信じられないよ。なんでむざむざ敵の挑発に乗ったのやら…」

「確かに…」

春樹が相槌を打つ。

「というわけだ。敵の実力は未知数だが、ともかく、装備においては相当力が入っている。少なくともあの分隊支援火器を何とかしなければこちらの勝利はない、というわけだ。旅順を攻略する日本陸軍の心境だな」

…輪の持ち出したたとえは誰も分からなかったが、ともかく、前回広奈のM60にコテンパンにされた美亜子と淳二にとっては絶好のリベンジの機会到来というわけである。

と、それまで黙っていた瑠華が、おもむろに口を開いた。

「直江、分隊支援火器がそれほど強力ならば、私もその『みにみ』…とやらを購入して防御に使えばよいのではないのか?」

瑠華は相変わらずの鉄面皮。

しかし、『みにみ』の発音は、“ウサギのミニミちゃん”って感じに聞こえて、妙にそこだけ可愛かった。

…ま、どうでもいいが。

「なるほどねぇ…」

頷く淳二。

(確かになぁ、金は晴明長官持ちだし)

と、真理以外の全員が思った。

そんな空気を察して、輪は説明を開始。

「戦場においては余分な兵力を作らない事が戦術のセオリーだ。ミニミに明智が常に張り付いているとすれば、俺たちは常に最大でも5人しか兵力を投入できないことになり、それは好ましくない。戦闘のために部隊を集中することが最も重要だ。分隊支援火器の導入はそれを妨害する」

まるで用意していたようにすらすらと輪が口上を述べる。

「というわけで、逆に言えば、敵の弱点は、まさにその点にある。敵は必ず本陣の分隊支援火器に一人以上のディフェンダーを配置するだろう。となれば、こちらに攻め込めるのは『チーム風林火山』の例を見ても、恐らく4人。そこで、こちらは思い切って全員で機動し、速攻で敵のアタッカーを粉砕する。しかる後に複数方向から分隊支援火器を攻め、無力化する。これが今回の作戦だ」

(どぅーゆーあんだすたん?)な目線で輪が全員を見渡す。

とりあえず、了承の頷きが返ってきた。

「うむ」

満足そうな輪の顔…。

それを見て、美亜子が淳二にこっそり耳打ち。

(なんかさ、輪てば、やけに楽しそうね)

(そーだねぇ、ずいぶん張り切ってるし、それにセリフが長いし)

(ほんと。…あいつ自分の好きなことに関しては、喋り出すと止まんないんだから)

(なんだかんだ言って輪が一番サバゲーにハマってるよなぁ…)

二人のひそひそ話には気づかず、輪はさらに熱弁を振るう。

「先ほどの明智の質問の答えだが、要するにアレがあると戦術のレパートリーが制限される。だから俺の戦術構想には無用の長物だ。そういうことでいいか?」

瑠華は生真面目な表情で頷いた。

「うむ、よく分かった。直江の作戦ではディフェンダーといえども一箇所にいるわけではないのだな」

「そうだ。遊軍を作らないことが、指揮官の大事な役目だ。サバイバルゲームとはいえ、その原則は変わらない」

こちらはこちらで話が盛り上がっていた…。


そんなわけで、『陸自だよ』は『チーム風林火山』とのリベンジマッチに向け、体のいい練習相手となる“予定”であった。

少なくとも輪の中では…。



「戦争は敵対する両軍の激突である。強者は弱者を撃破するだけでなく、その『戦勢』が弱者を押し流す」
クラウゼヴィッツ(独陸軍少将)


◇試合開始だよ全員集合◇


試合開始の前には、一応両チームが対面して試合前のあいさつと自己紹介がある。

そして二つの陣地のうち、どちらを自陣にするかコイントスで決定するのだ。

これまでの試合でもこの儀式(?)は欠かさず行われてきたのだが、紙面の都合上カットしただけなので、ご了承を。

で、今回の顔合わせのときに、事件は起きた。

『FANG GUNNERS』が整列して待っていると、『陸自だよ全員集合』がどたどたと駆けつけてきた。

そしてリーダーと思しき老け顔の少年がだみ声を張り上げる。

「ばんごぉーっ」

点呼を取るらしい。残る五人が一斉に番号を叫ぶ。

「「「「「いーちッ!!!」」」」」

「総員一名。…って、ちょっと待てぇい!」

リーダーがなぜか持っている黄色いメガホンで全員の頭をぽこぽこ殴る。

(おっ、お約束…)

唖然とする淳二。

くっ、…いっ、ぷっ…。

真理が何とか吹き出すのをこらえようとして、すごいことになっている。(←笑い上戸)

いきなりギャグをかまされ、機先を制された『FANG GUNNERS』…

「もとい、我々は『陸自だよ全員集合』である。おいっす!」

「「「「「「おいっす!」」」」」」

『FANG GUNNERS』の6人がなぜか全員一斉に応える。

もちろん、瑠華まで。

だが、リーダーは満足しなかった。

もう一度。

「声が小さい! おいっす!!!

「「「「「「おいっす!!!」」」」」」

『FANG GUNNERS』の6人がさらに元気よく応える。

当然、瑠華も。

その瑠華、手を上げて「おいっす」と叫んだあとでふと我に返り、呆然。

(はっ、私は今何を…)

が、リーダーは人差し指を立てて唇に当て…

「静かに。ここは戦場だ、敵に見つかってしまう」

「つーか、オレらが敵じゃーっ!」

淳二渾身のツッコミ。

「まー、そういうこともある」

…軽くいなされた。

そしてリーダーはかまわず、だみ声を張り上げて自チームの紹介を開始した。

「それでは、我がチームの優秀なメンバーを紹介しよう。荒木!」

と、一番端にいたこれまた老け顔の少年、一歩前に出て一言。

「なんだばかやろう」

「続いて高本」

ちょっと太めの体型で、もじゃもじゃ頭になぜか角をつけた少年が一歩前に出る。

「………」

ノーアクションである。

「そして仲木」

こちらは黒ぶちメガネ。

「よっ」

気合とともにその場でバック宙返りを披露。ポーズを決める。

「阿藤!」

(あえて顔の描写はしない。しないが、彼はハゲオヤジかつらと口ヒゲ付きぐるぐるメガネを装着している)

「ひーっくしょん!」

くしゃみだけ。

「井村」

「はぁ? あんだって?」

と、聞き返す井村。(もちろん、顔の描写はしない。しないが、白粉で真っ白な顔にちょんまげだ)

「お前は井村じゃないのか?!」

「…とんでもねぇ、アタシは井村だよ」

どてっ(『FANG GUNNERS』のメンバーが一斉にずっこけた音)

「そして私がリーダーの狩谷だ」

これにてメンバー紹介終了。

なんというか、かなり個性的なメンバーである。

一応全員が陸上自衛隊風の迷彩服を身にまとい、腰のホルスターには9mm拳銃、手には六四式小銃だ。



「戦争では、霧のような偶然、無秩序な混乱、偶発事件の発生は常態である。少なくとも遅延、誇張、誤解、突発事態、不合理は予期しておかなければならない」
マーシャル(米陸軍大将)


◇今度こそ試合開始◇


「よし、まずは敵のアタッカーを粉砕する。鶴翼の陣をとり進撃だ!」

「おーっ」

輪の指示の元、『FANG GUNNERS』は全員一斉に自陣を飛び出し、フォーメーションを組む。

ちなみに鶴翼の陣では6人は以下のような配置となる。

淳二           真理
      美亜子
   瑠華      輪
       春樹     

で、この布陣のまま全員で進撃し、まずは敵のアタッカーを捕捉する。

最初に敵を発見したのは淳二だった。

左翼の前方、つまり淳二と美亜子の間で、瑠華の正面方向に荒木が一人。

『停止せよ、敵発見、数1、12時半の方向』

さっさっ、と淳二がハンドシグナルを送る。

そして素早く近くの茂みに身を隠す。

左翼方向に現れた敵には、淳二、瑠華、美亜子で対処する。

敵がこちらに気付いていなかったので、3人の一斉射撃であっさりとヒット。

「This is a Hit」

それだけ言い残して荒木は去っていった。

そうしていると今度は右翼に敵が出現。

これまた高本が一人で進軍中。

(なんか、隙だらけ。素人ね…)

ちょっと不満そうに真理が遮蔽物の陰から二挺のクルツで射撃。

高本もまたあっさりとヒット。

「……………」

ひとしきり沈黙した後、やはりノーアクションで高本は戦場を去っていく。

が、なんだかそれを見ていて真理は笑いがこみ上げてきた。

(あいつ、存在自体が芸だよな)

そして残る敵は4人になった。

『FANG GUNNERS』が鶴翼の陣のままフィールドの端まで移動すると、本陣のバリケードに敵が4人いるのが見て取れた。

土嚢を積み上げた高さ1mほどのバリケードが全部で10個あるが、その4つにそれぞれ4人が取り付いている状態だ。

『M249 MINIMI MARK2』に狩谷、そして残り3人はバリケードの陰から六四式小銃を構え、完全な防御陣形を展開している。

(やはり防御中心の布陣だったな。だが、こちらは6人。作戦は成功だ)

輪はゴーグルの中でひそやかに満足の笑みを漏らした。

「よーし、いったん遮蔽物に隠れ、待機だ」

輪の良く通る声が『FANG GUNNERS』の面々に届く。

あとは、タイミングを合わせ、敵の防衛線を一気に突破する。

が、敵だって黙っているわけがない。

『FANG GUNNERS』の姿を発見すると、散発的に牽制射撃を繰り返した。

狩谷:ババン(フルオートでバーストショット)

仲木:ババン(同じくフルオート)

井村:バン(セミオートで一発だけ)

阿藤:バン(同じく一発だけ)


ここで、一瞬の間。


狩谷:ババン(フルオートでバーストショット)

仲木:ババン(同じくフルオート)

井村:バン(セミオートで一発だけ)

阿藤:バン(同じく一発だけ)

(何だ、このリズムは)

敵の牽制射撃に一定のパターンを見出した輪が、首をひねる。

ともあれ、かねてからの作戦通り、まずは後衛が援護射撃をし、その隙に前衛が敵のバリケードに取り付くという手はずである。

輪はタイミングを計って指示を出す。

狩谷:ババン

仲木:ババン

井村:バン

阿藤:バン

輪:「援護しろよ!」

狩谷:ババン

仲木:ババン

井村:バン

阿藤:バン

輪:「前衛準備だ!」

狩谷:ババン

仲木:ババン

井村:バン

阿藤:バン

輪:「宿題やれよ!」

狩谷:ババン

仲木:ババン

井村:バン

阿藤:バン

輪:「歯磨けよ! …って何故だッ!?」

スパコーーーン!!

「ぐはっ」

美亜子からのツッコミに輪が沈黙する。

「あんた、何ふざけてんの?」

「ち、ちがうんだ、俺は…」

輪は必死に言い訳を考えるが、出てこない。

なにせ、無意識のうちに口走っていたのだから、弁明の余地もない。

(ぬぅ、何なのだ? 先ほどの「おいっす」といい、今の直江の醜態といい、敵はなにか精神操作系の術でも心得ているのか?)

一人、瑠華がそんな事を考えており…。

「ぷっ、くっ、うはははははははははははははははは」

真理はこらえきれず笑い転げてしまっている。

(さすがの輪も超古典的お約束の前にはなす術もないか、うんうん)

そして淳二は超納得顔である。



「戦場では、恐怖から逃れようとする行動が反射的に起きる。そして、失敗してから考える」
ツキディデス(アテネ提督)


一方の春樹はと言えば、先程の輪の指示を律儀に守って、牽制の射撃を繰り返していた。

…といっても、なにしろ凄腕スナイパー春樹の牽制なので、精度は高い。

で、そのうち何発目かの牽制の弾が阿藤に命中してしまった。

「うぐぉっ…」

その阿藤、弾が命中した胸を押さえ、バリケードからふらふらと出てきた。

「ぐぁ、おおおっ」

苦悶の表情を浮かべ、あっちへふらふら、こっちへふらふら。

「ぬぅあっ、ぐぉぉぉぉっ」

そのあまりの鬼気迫った様子に、思わず双方の銃撃がやんでしまう。

(なんだ?)

(打ち所でも悪かったのかしら?)

(伊達の仕業か?)

(まさかこれは…)

(春樹、あんた…)

『FANG GUNNERS』の面々も思わず息をのむ。

(ぼ、僕はただ…)

ガタガタガタガタ…。

取り返しのつかないことをしてしまったのではないか。

そんな恐怖に春樹の身体が震えて止まらない。

「ぬぐぅぅぅっ、くぬあぁぁっ」

阿藤の苦悶のダンスは一向に終わる気配を見せない。

ていうか、段々苦悶の声が歌舞伎調になってきた。

「ぬぉぉぉぉぉぉっ、おっ、いよぉぉぉぉぉっ♪」

パコーーーーン!!

「いい加減にしろっ!」

狩谷の投げたメガホンがいい感じで阿藤に命中。

(おっ、ナイス投器術)

思わず美亜子も感心してしまう。

後頭部にメガホンを喰らった阿藤はぱったりと倒れたが、程なくむっくりと起き上がると

「ヒットだけよん」

と言ってフィールドから消え去っていった。

「えっ、あ、なに???」

最悪の事態を想像して真っ青になっていた春樹は、この珍事を飲み込めないまま固まっている。

と、そんな春樹の様子に気付いた瑠華が身を低くしたまま近づいてくる。

「どうした伊達。…ん? 何を泣いているのだ」

「えっ、あの、…なんでもないです」

春樹は慌てて立ち上がり、瑠華から逃げるようにその場を離れ…。

狩谷:ババババババババババババババババババババババババババ

仲木:ババババババババババババババババババババババババババ

井村:ババババババババババババババババババババババババババ

「あうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあう」

当然遮蔽物の陰から飛び出す格好になって集中砲火を浴びた。

「なっ、何をしているのだ、このたわけが」

呆れたような瑠華の冷たい一言を悄然と受け、春樹は弁明の言葉も無いまま寂しくフィールドを去った。

「くそっ、スナイパーがいなくては…」

輪が舌打ちする。

火力においては向こうが上。狙撃が出来なければこちらは包囲作戦しか方法がなくなってしまう。

だが、その時、独断で敵に砲火を浴びせる真理がいた。

春樹に射撃が集中した一瞬の隙に、仲木に対して両手のクルツでフルオート射撃を敢行したのだ。

「こういうときに、数を減らす!」

さすがは経験豊富な真理である。指揮官の指示がなくとも、戦場の空気を読み、最適な行動が取れる。

真理の撃った弾は、バリケードからわずかに露出していた仲木のゴーグルの端に当たって乾いた音を立てた。

(よしっ!)

真理が内心で快哉を叫ぶ。

一方の仲木、やられたと思った瞬間には身体が動いていた。

「ぬわぁぁぁっ」

…悲鳴を上げつつバリケードから飛び出す。

(なんだ?)

呆然と見守る『FANG GUNNERS』を前にして、仲木の体操ステージが開始された。

「よっ、ほっ」

クルクルと側転、バク転、そして最後に決めのバック宙返り!

「ひっとぉぉぉっ!」

ぴたっ。

ヒットコールとともに仲木の身体がぴたっと静止し、誇らしげな表情でポーズ。

「おおーーーっ!」

ぱちぱちぱちぱち。

心底感心した様子で、淳二が拍手。

「やるわねぇ」

ぱちぱちぱちぱち。

美亜子も同じだった。

またしても双方の銃撃はやんでいた。

ともあれ、これで単純に兵力は5対2だ。『FANG GUNNERS』が圧倒的有利…のはずだった。

だが…。

(よし、あとは敵を包囲して四方から射撃を浴びせれば勝てるな)

勝利を確信した輪の背後に忍び寄る影…。

「輪!」

「うおっ!?」

不意をつかれて輪が本気でびっくりする。

どきどきどきどき…。心拍数増加。

ちなみに、声の主は淳二だった。素早く移動し、輪の後ろに回りこんでいたのだ。

「このままじゃ負けだぞ、輪」

妙に真剣な声で輪にそう進言してくる。

「お前いつの間に…、いや、それよりも、負けとはどういうことだ?」

そんな輪の声を聞きつけて、『FANG GUNNERS』の生き残りが集まってくる。

「なになに、どうしたの?」

美亜子。

「どうした直江、何か問題か」

瑠華も。

「何やってんだ、お前ら?」

そして真理まで。

全員が集まったのを確認し、淳二が満を持して持論を展開した。

「このままじゃ、敵さんにおいしいところを全部持っていかれちまう。そうなったらうちのチームのアイデンティティが崩壊する。これを負けと言わずして何と言う」

いや、本人はいたって真面目、大真面目である。

「そういう問題なのか?」

輪が絶句。

「うん、確かにそうね」

真理が賛同の声を上げる。

「なんとかしなさいよ。軍師殿」

美亜子も、面白がって輪をたきつける。

「事情は分からないが、危機に対処してこそ指揮官としての箔がつくと言うものだ」

瑠華までも…。

「なっ…」

再び輪が言葉を失う。すでにこのとき、輪はその雰囲気に飲まれ、正常な判断が不可能な状態であった。

「いいか、輪。敵の井村ってやつもきっと撃たれたら阿藤、仲木みたく、芸を一発かましてからヒットコールするはずだ。これを許したら負けだぞ。そこでな…」

ごにょごにょごにょ…。

淳二が輪にだけ聞こえるように、耳打ち。

「よ、よく分からんが、分かった」

心ここにあらず、と言った様子で輪が頷く。

「よしみんな、井村を集中攻撃だ。この作戦にうちのチームのアイデンティティがかかってるぞ!」

「「おーっ!」」

真理と美亜子が気勢を上げ、瑠華もこくりと頷く。

「頼んだぜ、輪。骨は拾ってやるからな」

淳二がクールに決める。

そして、『FANG GUNNERS』の一斉攻撃が井村を襲った。

美亜子(CAR-15):ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば

淳二(P-90)  :ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば

瑠華(UZI SMG):ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば

真理右(MP5KA4):ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば

真理左(MP5KA4):ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば

輪(MP5/R.A.S) :ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば

たった2秒の間に120発ものBB弾が井村に殺到する。

そして…。

「うわっ、やられた〜」

井村がバリケードから飛び出してきた。

「行け輪っっ!!」

もはや、その場の空気に押されてとしか言いようがない。

輪は銃を捨ててダッシュした。



「先に撃て! 強打せよ! 撃ち続けよ!」
フィッシャー(英海軍大将)


そして、井村が右の手のひらを下に向け、自分のあごの辺りに持ってくる…。

その決定的な一言が飛び出す寸前で、輪が叫んだ!


「愛ーん!」

愛ーん!







その瞬間、すべての時間が止まった…。








美亜子が、真理が、瑠華が、そして井村に狩谷までもが口をぽかんと開けて輪の痴態を見つめている。

自分に向けられた白い目を自覚したとき、輪は耐え難い後悔に襲われた。

(…お、俺は)

いったいなんてことをしてしまったのだ…。

止まったままの時間が、ゆっくりと過ぎる。

固まったままの両チーム。

輪は絶望に押しつぶされそうになりながらも、震える手でホルスターからタクティカルマスターを抜き、おもむろに狩谷に向けて発砲した。

バシュン!

ガスブローバックの小気味いい音が響き、BB弾は狩谷に命中した。

「…?」

自分に命中した弾を呆然と目で追ってから、狩谷は呟いた。

「……駄目だこりゃ」




「よくやった、よくやったぞ輪…」

はらはらと涙すらこぼしながら淳二が感嘆する。

その後ろでは…。

「…なるほど、分隊支援火器はああやって攻略するのか」

大真面目な顔で瑠華が呟いた。

『FANG GUNNERS』、これにて完勝(?)



「もし、指揮官に部下を愛する誠意があるなら、もっとも激烈な環境に対応できるという自信を兵士に与えることである。それは、兵士に失敗と危険を数多く経験するような訓練を与えることだ。精神的、肉体的苦痛を味合わせないような教育・訓練はありえない」
アロン(イスラエル陸軍大将)


◇戦力底上げ大作戦その3『チームプレイの対処方法』◇


最後の試合の相手は『四ナノ6人衆』。函館近未来大学付属ミクロ高校ナノテクノロジー科の精鋭部隊である。

秒単位の精密な作戦行動が売りのチームで、格好もアメリカの特殊部隊SWATをモチーフにしている。

一部の隙もない特殊部隊仕様の迷彩服。もちろん使用する電動ガンも、SG551SWAT。ホルスターにはソーコムマーク23だ。

ちなみにメンバーの名前は高梨、小笠原、諏訪、木曾、村上、須田。

「さて、今回の目的だが…」

………。

力なく輪が話し始めると、全員が下を向いた。

「…くっ、ぷっ」

真理は必死に笑いをこらえており…。

美亜子は声を出さずに笑っているため身体が震えている。

「…帰る」

耐え切れずに輪は背を向けた。

「わぁぁぁっ、待て待て」

「直江君っ」

慌てて淳二と春樹が止める。

「ほらほら、目的が何だって?」

淳二の必死のフォローに、輪は再び振り返った。

そして、全員を黙らせる一言を放つ。

「…負けることだ」

一瞬の間。そして、5人が一斉に怪訝な表情を形作った。

「…はぁ?」

「うにゅ?」

「何言ってるんだ?」

「…どうして?」

「…………?」

5個の?ビームを浴びてちょっとひるんだ輪だったが、ようやく本来の形が戻ってきたらしい。

彼らを納得させるべく、口を開く。

「よく聞いてくれ。『四ナノ6人衆』の戦闘ドクトリンの基本は、常に二人一組のチーム単位で行動することにある。言うなればコンビを組んで戦うプロだ。これに対処するには、こちらは3人以上のチームで行動しなくてはならないが、これは現実的ではない。なぜなら、敵の動きを完璧に察知し、捕捉することは不可能だからだ。そこで、より現実的な方法としては、一人ないし二人でも敵のチームと互角に渡り合えるように、訓練すればよい。そこで、今回は6人がばらばらに戦場に散って、敵と遭遇しても単独で戦うようにしたい。いわば、今日の訓練の集大成がこれだ。各自、敵の動きをよく勉強し、それぞれが対処法を研究してほしい。たとえ全滅しても、そこから得るものがあれば、この訓練の目的は達成だ」

そこまで熱弁をふるい、輪は口を閉じた。

…とりあえず、真理、春樹、瑠華といった面々は納得の表情。

一方の美亜子と淳二はといえば…。

(長いセリフだったわね…。ひょっとしてある意味報復行為?)

(かもね。だいたいドクトリンってなに? ドクトリンマンボウ?)

(それを言うならドクトルでしょ…)

(なんでそんなマニアックなこと知ってるの美亜子ちゃん?)

(し、知らないわよ)

「そこ、何か質問か?」

話を聞かない生徒にちょっと不満げな輪の声である。

「ハイ先生、ドクトリンって何ですかぁ〜?」

手をあげて淳二が質問。

「よい質問だ」

一転、満足そうな顔に変わった輪は一瞬で言いたいことを整理すると、滔々と語りだした。

「ドクトリンとは普通は政治、外交上の基本原則のことで、今回のように“戦闘ドクトリン”という言い方をした場合は、分かりやすく言えばそこの軍隊がいつも使う“得意技”といったニュアンスだ。要するに、『四ナノ6人衆』は二人一組の戦闘方法をいつも使って、それを得意技にしているから、それを指して戦闘ドクトリンと言っている。…繰り返すが今回の試合の目的は、この戦闘ドクトリンの対処法を各自が見つけ出すことにある。そうすれば本番で二人一組の敵に遭遇しても、的確に行動できるようになるだろう。また、こちらが二人一組で行動する際にも、『四ナノ6人衆』の戦闘ドクトリンは、よい見本となるはずだ」

「ふぅん、こっちの手本にするために、負けて覚えろ、って事なわけね?」

こちらは美亜子。

「そうだ」

「じゃあさ、あたし一人で敵の二人一組を撃破出来れば文句ないんでしょ?」

「出来るならば、そうだ」

こくりと輪が頷いた。

「わかったわ」

美亜子はそれだけ言って不敵な笑みを浮かべる。

「じゃ、オレも…。負けることを前提にするのはちょっとねぇ」

淳二もやる気満々である。

「ふむ。では、今回は布陣を変更する。淳二と美亜子はディフェンダーだ。本陣から動くな」

「ちょ、ちょっと…」

「なにそれ?」

途端に不満が噴出する二人。だが輪は取り合わなかった。

「お前らに任せておくとガンマンのときのように敵を片付けられてしまう。それでは訓練にならないからな。切り札として本陣で待機だ」

そして、瑠華のほうを向く。

「今回は明智に最前線に立ってもらう。たまにはアタッカーもいいだろう。春樹は明智のバックアップに回ってくれ」

「うむ」

「分かりました」

素直な二人。

「俺はフィールドの右を進む。片倉先輩は左をお願いします」

「あいよ」

真理が快諾。

「俺たちが全滅したら出番だ。それまで休んでろ」

最後に美亜子と淳二にそういうと、輪は無言でフィールドに向かって歩き出した。



「戦闘においては、防御を考える必要はない。積極的な攻撃は最良の防御である。戦闘の鍵は、われわれが望まないことを敵に押し付けることであり、敵にはそうさせないことである。だから常に機先を制せよ」
東郷平八郎(日本海軍元帥)


◇試合開始◇


「………」

その美しい顔はいつものように無表情だったが、もしかしたら若干緊張してるのかもしれない。無言のまま、後ろに控えるチームメイトを振り返ることもせず、瑠華が林の中に消えていく。

前方に定めた視線を外さず、すたすたと…。

風が吹き、瑠華の長い黒髪が揺れる。

いつもは後方にいるため、メンバーがこうして瑠華の後姿を見る事もあまりない。

迷彩服を着ていても、そのプロポーションのよさは際立っている。

握りこぶしでずかずか歩く威風堂々の美亜子。春風のようにやんわりと歩く典雅の広奈。

この二人と対照的に、瑠華の歩く姿は知性と、洗練された凛々しさ、二つの絶妙な調和の見本のようである。

まさにクールビューティ。見るものを凍てつかせる樹氷の美しさだ。

「なんつーか、ショ@ニに出れそうだな、瑠華ちゃんの歩き方…。実にうつくしひ」

今回は控えに回された淳二の率直な感想だ。

「ふぅ〜ん」

なんとなくつまらなそうに美亜子が鼻を鳴らす。

「あ、なに、美亜子ちゃん、やきもち?」

いたずら小僧の表情で、淳二がにやにやしている。

「全然っ!」

完全に面白くなさそうな表情で美亜子がそっぽを向く。

珍しくすねているような美亜子の肩をぽんと叩くと、淳二は言った。

「大丈夫だよ美亜子ちゃん…」

「何が?」

すっかり生真面目な表情を作った淳二が、これまた真剣な声でこう囁いた。

「美亜子ちゃんのほうがお胸でかい」

その愚か者は顔面にコークスクリューパンチを食らい、きりもみしながら吹き飛んだが、それはまた別のお話。


教訓:女の子は比べられるのが大嫌いなの。


瑠華が林に消えるのを見届け、ちょっと間を空けて、輪が右に、真理が左に進み、最後に春樹が瑠華のあとを追うように真ん中を歩いていく。

さて、初めてのアタッカーとなり、最前線をぐいぐい進む瑠華。

普通なら戦場の緊張感のため、必要以上に辺りをきょろきょろ見回したり、ちょっとした茂みの揺れに、慌てて銃を向けたりするものである。

が、瑠華は背筋を伸ばしたままゆっくりしたペースで歩き続けている。

その背後、遅れて本陣を出た春樹が早足で瑠華を追いかけていた。

(明智さん、大丈夫かな…)

なにせ、相手は強敵。しかも二人一組の敵に対して、輪の指示でこちらは一人で立ち向かわねばならないのだ。

輪、美亜子、淳二、それに自分はセンゴクマン。なんと言っても実戦慣れしているし、修羅場だってくぐっている。

百戦錬磨の真理に至ってはまったく心配要らないだろう。

だが、瑠華はどうだ。

あの麗しき瑠璃の華が、戦場の荒々しい野郎ども相手に、果たして戦って勝てるものだろうか。

否、そんなはずはない。

直江君もずいぶんひどい指令をするじゃないか。

美人薄命。戦場にたった一人。瑠華にどんな惨禍が訪れるのか…。

(やっぱり、僕が守ってあげなくちゃ)

自分の不幸は棚にあげ、春樹はすっかり騎士道精神の権化となって瑠華を追いかけた。

で、出っ張っていた木の根っこに足を取られ、こけた。

ずるべちっ。

「…あうっ」

とっさにライフルをかばったため、春樹そのまま顔面を強打。

その痛みにしばらく声も無く固まる春樹。

(ま、負けるもんかっ…)

気合と根性とガッツで春樹はむっくりと起き上がると、改めて瑠華の姿を求めて早足で戦場を駆けた。

そして、フィールドの中盤辺りで、ようやく瑠華の後姿を発見。

(いた。よかった、まだ敵に見つかってないみたい)

その瑠華、木の陰で、おもむろにウージーサブマシンガンの折りたたみ式ストックを広げると、自分の右肩に当て、銃を固定した。

そしていわゆるスタンディングの射撃姿勢のまま、木の陰から銃身を出し、30mほども前方の茂みに向かってフルオートで撃ちまくった。

(えっ? 敵?)

春樹が目を凝らしても、まったく敵が潜んでいるようには見えない。

だが、瑠華はかまわず撃ちまくる。

そして射撃を開始しておよそ3秒後…。

「ヒット!」

と、迷彩服姿の敵がその茂みから姿を現した。

(ええーっ?)

春樹、びっくり。

いや、驚いたのは敵も同じ。

なんで気付かれたんだ? ってな感じで、こちらを呆然と見ている。

と、瑠華は今度は2時半の方向に銃を向けると、これまた30mほど先の茂みに向かってフルオート射撃。

ヒットしてから次に射撃を開始するまで、ほとんど間がなかった。

そう、まるでそこに敵がいることを最初から知っていたように…。

(敵? どこに?)

春樹が懸命に目を凝らしても、やはり、敵がいるようにはとても見えない。

が…。

「ヒット!!」

お見事。瑠華はアンブッシュしていた敵のアタッカーを立て続けに撃破したのであった。

それも、狙撃手春樹の目をもってしても捉えられなかった敵を、この遠距離から。

まさにアンブッシュキラー。

(ひょ、ひょっとして、明智さんって……、凄い?)

後ろから見守る春樹には気付かず、瑠華は再び敵を求めてすたすたと歩き出した。

そして、フィールドの終盤、またもおもむろに止まると、木の陰に隠れ、そこからフルオート射撃。

標的はやっぱり30mほど先の茂みだ。

「ヒット!」

そして、その茂みの隣の木の上を狙い、再び射撃開始。

「ヒット!」

木の上にてスナイピングの態勢にあった敵をまたも撃破である。

(………………)

後ろから様子を伺う春樹、もはや言葉なし。

敵の隠れかた、そのポジションは完璧だった。

片方に気を取られると、もう片方は死角から攻撃できるような、絶妙なポジション取りなのだ。

何も知らずにのこのこ進んでいくと、あっさりと仕留められていただろう。

さすがの戦闘ドクトリンであった。

だが、アンブッシュ戦法では初弾を外したら終わりである。それで敵に隠れている位置が知られてしまうからだ。

そのため、隠れている時には絶対に初弾を外さない距離まで敵を引き付けるのがセオリーなのだ。

そして必殺の一撃で、敵を仕留める。

が、30mも離れたところから、まるで最初から位置を知っていたかのようにフルオート射撃を撃ち込まれてはどうしようもない。

敵を引き付ける間もなく、先制攻撃を受けて倒されるのみである。

4人の敵をあっさりと片付けた瑠華は、死を運ぶ冬の女神のように、戦場に存在していた。

そして敵陣に最後の二人を確認すると、瑠華はその場にとどまり、冷静に味方の到着を待った。

バリケードに隠れた敵は、さすがに一人で仕留めるのは難しい。

そこで、春樹は真っ先に瑠華の元へと駆け寄った。

「…伊達か」

瑠華も、春樹の姿を確認。

その春樹、開口一番。

「明智さん、なんであんな遠くから敵の隠れている場所が分かったの?」

突然そんな質問を浴び、瑠華はちょっと戸惑っているようにも見えた。

無言のまま春樹の目を見つめること2秒。

「なぜ、そんな事を聞く?」

「え、だって凄かったもの。あんな凄いの、僕初めて見た…」

興奮気味に春樹が言うと、瑠華はちょっと表情を翳らせた。

「大したことではない。私は臆病だからな、撃たれる前に仕留めただけのこと」

瑠華はそう言って自嘲気味に口元を結んだ。

「え、でも、どうやったら…」

なおも聞く春樹。

瑠華は無表情のまま口を閉ざしていたが、やがて春樹の目を見ると思いがけないことを言った。

「このことは誰にも言わないと約束しろ。直江にもだ」

「えっ?」

どきどきどきどき…。

心拍数増加。春樹がどぎまぎしながら頷くと、瑠華は種明かしをした。

「私は人間のオーラが見えるのだ。たとえ茂みに隠れていてもオーラは隠せん。そのオーラめがけて撃っていただけだ」

「あっ………」

ようやく春樹は瑠華の凄い戦いぶりの秘密を理解した。

と、同時に、瑠華が普通の人とは違う力を持っていること、それをこれまで隠してきたということにも…。

(直江君にも言うな、ってことは、僕にだけ、教えてくれたってことかな…)

謎の多い美少女明智瑠華。だが自分は少しだけ、瑠華と秘密を共有する立場になったのだ。

「あ、あの、明智さん」

「…なんだ?」

「このこと、…誰にも言わないから」

生真面目な表情で、春樹が約束すると、瑠華はこんな一言を告げた。

「ああ、そう思ったからお前にだけ言ったのだ」


結局、このあと到着した輪、真理と4人で一斉攻撃をかけ、無事『FANG GUNNERS』は勝利を収めた。

だが、春樹は勝利以上の何かを瑠華から受け取ったのだった。



◇訓練時間◇


こうしてチーム対抗の練習試合終了後、今度は4チームのメンバーをシャッフルしての試合や、『四ナノ6人衆』を講師に招いてのチーム戦術教室などが開催され、『FANG GUNNERS』のメンバーはたっぷりと戦場のノウハウを磨くことが出来た。

充実した一日は終わり、いよいよ来週は本番、北海道大会である。



次回予告

「言い渡された新たな戦場は、札幌。
戦うことを自ら選んだ以上、避けては通れない『北斗』という名の特急。
狭い車内に、容赦なく押し寄せるラブコメの波に少年たちは何を思うのか。
互いに向けた座席、その先の存在とは。
再びまみえる少女はすでに紛う方無き敵軍の指揮官か。
かつて無かった最悪の危機にハルの心は激しく揺れる。
次回五行戦隊センゴクマン「センゴクマン遠征」

秘められし恋慕、燃やせ『FANG GUNNERS』」



あとがき春樹


作者です。

今回のお話、ホントは二話に分けようかと思いました。

それぞれに見所がたくさんあって、一緒に出すのはちょっともったいなかったかな、と。

ま、その分内容は盛りだくさん。前半は輪君@君こそ主役、後半は瑠華春樹に見せ場を作ってみました。

どーぞ、笑ってやってください。

ただ、難を言えば、前半部分、ネタがちょっと古いところが苦しいですね。

それこそ、18禁にしようかと思ったくらいです(苦笑)

ネタが分からない良い子のみんなは、リアルタイムで見ていたお父さんお母さんに聞きましょう(笑)

では、次回をお楽しみに。

2003年2月2日、直江雨続。




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