GT3 峠最強伝説


GT3チューンドカー対決


GT3のチューニングカーすべてに乗り、私の勝手な主観で各車のドライビングインプレッションを掲載していく。
ルールは簡単。GT3の“峠”であるディープフォレストを各マシン5周ほど走り、ベストタイムを掲載。そして5周の間に私が感じた率直な感想をコメントとして書いておく。
登場するチューニングカーは馬力の低い順に以下の通り。()には入手可能レースを記載。

セリカTRDスポーツM(アマ、FFチャレンジ)
スプリンタートレノGT-APEX S.S.Version(アマ、FRチャレンジ)
スプーンシビックTypeR(プロ、FFチャレンジ)
無限S2000(アマ、TypeRミーティング)
スプーン S2000(アマ、TypeRミーティング)
NISMO GT-R LM ロードカー (R33)(耐久、シアトル)
(プロ、FRチャレンジ)
トムス X540 チェイサー(アマ、アルテッツァレース)
マインズランサーエボリューションY(アマ、レースオブターボスポーツ)
ニスモ 400R(アマ、レースオブレッドエンブレム)
ニスモ スカイライン GT-R S チューン(R32)(アマ、80'sスポーツカーカップ)
ニスモ スカイライン GT-R R チューン(R34)(アマ、グランツーリスモオールスターズ)
マインズ スカイライン GT-R・N1 V・Spec(R34) (アマ、グランツーリスモオールスターズ)

裏話。
ちなみにこれ、主に、ハチロクだけ選手権でゲットしたものの、一度も乗ることが無かったマシンを有効活用するために考えた企画だ。
ちなみに太字で書いたところが、ハチロクだけ選手権でゲット済みだったマシン。
それ以外のマシンについては、急遽走って集めた。(結構疲れた)

ルール
TCS,ASMはオフ。マシンのデフォルトでの素性を知るため、オイル交換も更なるチューニングも一切しない。プレカーとしてもらったままの状態で走る。セッティングも変更しない。

セリカTRDスポーツM
駆動方式FFPS199車重1140
タイム 1'30.811 タイムとしては平凡だろう。まずまず走りやすいFF車といった感じ。ただ、スペックほどにはパワーを感じない。トルクが細いのか、坂道でエンジンがふけない。ノーマルタイヤを履いているのもあるが、コーナーにちょっとでもオーバースピードで突っ込むと、あっさりタイヤが鳴る。しかし、その割にはオーバーも出ないので、タイヤを鳴らすくらいで走るほうがタイムはいい。アクセルを抜いたときのタックインの挙動も素直なので、FFの教習車的存在。
楽しさ ☆☆☆ ドリフトする楽しみは味わえないが、FFにありがちな嫌なアンダーステアが出ないので、長時間乗っていてもストレスを感じなくて済む。ただ、エンジンに少し不満。外見では、ノーマルとは明らかにフロントのエアロパーツが違うので、見た目重視派になら、結構いいかも。
エンジン ☆☆ 如何せん、足回りのバランスはいいが、トルクが細い。つまり非力に感じてしまう。この先のチューニングでは、まず真っ先にエンジンに手を付けたいところだ。もしくは、ギアをチューンしよう。今のままだとギア比が広すぎて6速を使いきれない。

スプリンタートレノGT-APEX S.S.Version
駆動方式FRPS210車重825
タイム 1'24.329 実によく曲がる車だ。ノーズの入りもよく、あえてオーバーステアに持ち込まなくても、オンザーレールでスイスイ行ってくれる。そんなに舵角を与えなくても曲がってくれるので、楽。デフォルトの状態だとこれは完璧にグリップ走行マシンだ。車重が軽いのでエンジンも物足りなさは感じない。ただ、ギア比が合っていなくて4速までしか使えないのが痛い。セッティングでまず手をつけるべきはギアボックスからだ。せっかくの1万回転まで回るエンジンも、そこまでふけ上げるのに時間がかかりすぎる。
楽しさ ☆☆☆☆ 文句なしの五つ星と言いたいところだが、せっかくのエンジンを生かしきれない今のままではひとつ減点だ。このまま使うのではなく、もう少し手を加えてから走りたいマシン。外見はカーボンボンネットが非常にかっこいい。あとは「藤原とうふ店(自家用)」のステッカーがあれば(笑)
エンジン ☆☆☆☆ さすがにいい音だし、加速も良い。しかし、どうせならもっとクロスしたギアで使いたい。

スプーンシビックTypeR
駆動方式FFPS217車重820
タイム 1'23.746 駆動方式の違いもあるだろうが、シゲノハチロクと同じスピードでコーナーに進入するとアンダーが出てしまう。走らせ方を変え、コーナーを小さく曲がって立ち上がり重視にするとタイムが出る。インチキエンジンを積んでいるので、最高速も立ち上がりの伸びもかなりいい。結局タイムではシゲノハチロクより速かった。イニDなら藤堂塾の勝ちである(笑)
楽しさ ☆☆☆ やはりアンダーが顔を出すので、攻め込もうとするとFFでのタイムの出し方が問われる車。普通に走る分には、ちょっと扱いが難しいかもしれない。見た目では、フロントタイヤの斜め上に貼ってあるアドバンのステッカーがチャームポイント(笑) まさに藤堂塾マシンだ。
エンジン ☆☆☆ 本来なら五つ星間違いなしなのだが、GT3でのこのエンジンは多分バグ。F1用のタコメータがついているため、なぜか1万6千オーバーまで回る。本来なら1万2千回転(それでもすごいが)のはず。 そのため、音がおかしくなってる。残念! 

無限S2000
駆動方式FRPS246車重1240
タイム 1'24.728 絶対的なコーナリングスピードでは、シゲノハチロクに僅差で負けている。だが、ハンドルを切れば切った分だけきっちり曲がってくれる感じがして、思い通りのラインを描ける車。パワーと足回りのバランスもよく、下手なチューンをするよりはこのままの状態で乗っていたい。ただ、気持ちブレーキが弱い気がしたので、そこだけ変えたいところ。ギア比はこのコースでは6速を使えないのでもっとクロスで良いが、それほど不満は感じない。
楽しさ ☆☆☆☆☆ かなり楽しい。ほとんど不満がない。非常に完成度が高いチューニングカーだ。元のS2000の素材がいいのもあるだろうが、それに輪をかけてよいマシンに仕上がっている。カーボンボンネットもかっこいいし、お勧め。
エンジン ☆☆☆☆ 音も文句なし。レッドゾーンまでストレス無く吹け上がってくれるいいエンジンだ。ただ、マフラーを換えればもっと音を楽しめるんじゃなかろうか。このあとのスプーンS2000と比較するため、星一つ減点。

スプーン S2000
駆動方式FRPS275車重1100
タイム 1'21.773 無限S2000と比べ、馬力が上で車重は軽くなってる。ということは、自然タイムは良くなる。スポーツマフラーなので、最初から音は良い。ただ、無限と比べ、若干じゃじゃ馬になり、コーナーで挙動を乱しがちになっているのがマイナスポイントだ。といっても、限界ぎりぎりのレベルでのことなので、普通に乗る分にはあまり違いは感じない。これもいい車だ。
楽しさ ☆☆☆☆ あえて無限との違いを出すために、星一つ減点。ただ、ドリフト走行を楽しむなら、こちらのほうが上かもしれないが。ただ、普通に乗った感じのフィーリングなら、無限のほうが好き。…まぁ、単純に好みの問題だが。
エンジン ☆☆☆☆☆ 無限と比べ、音は攻撃的な感じで、さらにフィーリングがよくなっている。エンジンだけならこっちのほうがお勧めかもしれない。フライホイール/スポーツがデフォルトで入っているので、吹け上がりもいいのだろう。頑張れば1万回転まで回るのでその点も無限より上。

NISMO GT-R LM ロードカー (R33)
駆動方式FRPS305車重1580
タイム 1'23.515 正直、甘く見ていた。予想以上の完成度だ。R33GT-RがベースでFRに変更されたロードカーだが、素晴らしい乗り味だ。トルクが太くストレス無く加速してくれるし、車重が1580キロもあるとは思えないほど、コーナリング速度は速い。多分、無限&スプーンのS2000以上。シゲノハチロク並み。これはルマン出場用のレーシングカーのベース車両だから、ダウンフォースとかも考えて作られているからだろう。4つの車輪がキッチリ地面に食いついている感じで、非常に安定していてトラクションもいいのだ。思わぬ拾い物だなぁ。
楽しさ ☆☆☆☆☆ 満点をあげよう。大排気量のターボエンジンの実力もあり、マシンは重いが十分速い。アンダーステアとも無縁で、ストレス無く周回できる。そして、一番驚いたのが、ストッピングパワー。S2000よりも奥までブレーキングを我慢できるのだ。
エンジン ☆☆☆ 個性、という意味ではあまり目立たないが、まずまずトルクもあり扱いやすいエンジンだ。

トムス X540 チェイサー
駆動方式FRPS319車重1490
タイム 1'24.958 スペック的にはNISMO GT-R LM ロードカーとあまり変わらないのだが、走ってみるとこっちはちょっと頼りない。コーナリング中の安定性が無く、腰砕けになってアウト側に膨らんでしまう症状が出てくる。その分、ドリフトの練習車にちょうど良いかもしれない。ただ、タイムを出そうとすると、ストレスを感じるマシンかな。実際遅いし。
楽しさ ☆☆☆☆ これくらいのじゃじゃ馬のほうが、私は好きである。リアを流してゼロカウンタードリフトを繰り出すほうが、グリップ走行よりもタイムが出るかもしれない。そういう意味では挑み甲斐のあるマシンだ。この企画ではセッティングはしなかったが、足回りを結構いじれるので車高を落とすともう少し速くなるかもしれない。
エンジン ☆☆☆ これまた無個性。まぁ、普通のエンジンだろう。あんまり特筆すべき点は無い。ただ、ドリフト状態を維持できるだけの太いトルクがあるのは好ましい。もっとクロスギアにするとさらに良いだろう。

マインズランサーエボリューションY
駆動方式4WDPS400車重1210
タイム 1'19.550 さすがはWRC仕込のランエボ。ラリーカー並みのクロスミッションで、ぐいぐい加速してくれる。車重も軽いしパワーもある、しかもギアの繋がりが良い、というわけで好タイムが出た。が、5速までしかないので、なんとホームストレートでリミットに当ってしまい、最高速は220キロどまり。これはもったいない。一番先に手をつけるべきはギアだ。あと、サスペンションは最初からフルカスタマイズが入っているので、セッティングすれば、さらにタイムは縮まるだろう。
楽しさ ☆☆☆ まぁ、4WDなのでこれまでのFR車のようにスムーズにノーズが入ってくれない。ただ、コーナリング速度自体は、結構速い。マシンの特性上、若干フェイントモーションなどを交えてドリフト気味にコーナーに進入し、小さく回って立ち上がりでドカンとアクセルを踏んで行く走り方が良いだろう。そういう走り方が出来れば、結構楽しい。
エンジン ☆☆☆☆ パワーは十二分にある。クロスミッションのおかげで、それがさらに実感できる。しかし、このコースを2速に落とさないで走りきれるのは凄い。

ニスモ 400R
駆動方式4WDPS400車重1550
タイム 1'20.348 このマシンは非常にバランスが良い。NISMO GT-R LM ロードカーと比べ、エンジンはずっと元気が良くて、かなり好感触。走りやすいし、ドリフト、グリップ両方楽しめる。とりあえず、弱点らしい弱点はあんまりないかなぁ。マインズランサーと比べるとやはり重い分タイムでは負けているが、素性のよさではこちらが上かもしれない。下手にチューニングするより、このまま楽しみたい。
楽しさ ☆☆☆☆ アンダーが出そうだな、というタイミングでアクセルを抜くと、フロントがすっとイン側に入っていってくれるので、挙動が予測しやすい。アンダー封じをやりやすいので、アクセルワークの練習にはもってこいかもしれない。グリップドリフト両方の練習にお勧め。
エンジン ☆☆☆☆ 8000回転までしっかり回ってくれる頼もしいエンジン。一つ高いギアでも有り余るトルクでぐいぐい吹け上がってくれる。音も良いし、これまたお勧めのエンジンだ。

ニスモ スカイライン GT-R S チューン(R32)
駆動方式4WDPS409車重1500
タイム 1'21.931 タイムでは、400Rに負けはしたものの、このマシンは楽しい。ノーマルタイヤでは明らかにグリップが不足していて、ありとあらゆるコーナーで慣性ドリフト状態になるのだ。というわけで、グリップ走行をするには非常に気を遣う車だが、何のことはない、慣性ドリフトを駆使して走ればタイムも出るし、めちゃめちゃ気分が良いぞ。練習用にぜひ。
楽しさ ☆☆☆☆ 非常に良いね。1.5トンもあるので軽快な走り、とはいかないが、GT-R独特のドリフト走行を楽しめる。ただ、タイムはあまり期待できない。
エンジン ☆☆☆ 400Rと比べると若干見劣りする。8000回転まで回ってくれないし、音もそんなによくない。

ニスモ スカイライン GT-R R チューン(R34)
駆動方式4WDPS458車重1560
タイム 1'19.407 400RとR32のいいとこ取りって感じ。非常に楽にタイムを出せるし、グリップでもドリフトでも速い。自然な感じでリアが出るので、アンダーとも無縁。見事なバランスだ。何より、このカラーリングがとってもかっこいい。やはり新しいだけあってニスモのチューニングカーの中では一番かな。マインズランサーにもタイムで勝ったけど、しかし結構際どかった。
楽しさ ☆☆☆☆☆ R32ほどはじゃじゃ馬ではないが、走らせ方一つで別の顔を見せてくれる。振り回してよし、慎重に走ってよしの優等生。このコースとの相性もいいね。
エンジン ☆☆☆☆ これは400Rの方がよく回るし、印象は良かった。でも、これだって全然負けてない。ドリフト状態ではアクセルワークで好きなようにコントロールできるし、いいエンジンだ。

マインズ スカイライン GT-R・N1 V・Spec(R34)
駆動方式4WDPS600車重1340
タイム 1'14.968 これは凄い。ぶったまげた。600馬力のマシンで、しかもノーマルタイヤとは思えないほど、走りやすい。このとんでもないパワーをしっかりと受け止める足回りに仕上がっているのだ。ただ、もちろんこのコースでタイムを出すためには、それなりのテクニックが必要になる。特に左足ブレーキなどでうまく速度を殺さないと、一発でラインがぶれる。上級者向けだが、乗りこなすとかなり気持ちのいいマシン。
楽しさ ☆☆☆☆☆ 文句なしに満点。ノーマルタイヤでここまで走れるとは思わなかった。このマシンで走りこめば、腕が上がるであろうことは間違いない。特訓用マシンに認定。下手にいじるよりは、このままで楽しんでほしい。
エンジン ☆☆☆☆☆ まぁ、600馬力を搾り出されちゃ、これも五つ星をあげるしかないでしょう。JGTCマシン以上なのだからとんでもない。



総括

いや〜、久々に乗り比べ企画を行ったが、思ったよりも楽しかった。
やはりチューニングカーというのは、その段階で一つの完成したパッケージなので、余計な手を加えないで走るのがいいのかもしれない。
なにもフルチューンしたマシンが一番楽しめるわけではないのだ、ということがよく分かる。
走っていて一番気持ちいいライトチューンのマシンを、見つけてみては如何だろうか。
今回の企画でのお勧めは、無限S2000とニスモ スカイライン GT-R R チューン(R34)だ。
腕に自信がある方は、スプーンシビックTypeRとマインズ スカイライン GT-R・N1 V・Spec(R34)を。
ドリフトの練習をしたい方には、ニスモ スカイライン GT-R S チューン(R32)をお勧めしよう。
なお、リクエストがあれば、これらのチューニングカーを、フルチューンしてもう一度対決してみるのも面白いかな、と思っている。
なにしろ、シゲノハチロクをフルチューンして、ここで走ると

1'12.363(!)

という物凄いタイムが出るのだ。
他のマシンではどうなるのか、なかなかワクワクしてくるではないか。
では、GT4の発売も延びたことだし、気が向いたら、この企画で私が出したタイムに挑戦してみてほしい。
GT3だってまだまだ遊べる要素はたくさん残っているぞ。


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実車での活躍は『嵐を呼ぶレース参戦記』をご覧ください!

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