GT4 峠最強伝説


◇歴代スカイラインGT-R乗り比べ◇



◇今回の出場マシン◇

日産 スカイライン GT-R VスペックU N1(R34) '00
日産 スカイライン GT-R N1(R33) '95
日産 スカイライン GT-R N1(R32) '91

さてさて、掲示板でも何度かリクエストのあったスカイライン乗り比べを、とりあえずGT-Rに限定してやってみよう。
ノーマル市販車でのインプレッションは、実はこれが初。
記念すべき企画一回目である。
とはいえ、実は一抹の不安もある。
なにせ、同じGT-Rの乗り比べである。
果たして、私はその違いがわかるのだろうか?
まぁ、91年式と92年式と93年式と95年式のシビックEG6の乗り比べよりはわかりやすいとは思うが…。
でも「乗ったけど、あんまり区別つきませんでした…」なんてオチは寒すぎである。
嵐を呼ぶレーサーとして、違いのわかる大人として、上質を知る人(?)として、ここはひとつカッコいいインプレッションを書いてみたいものである。
R34,R33,R32には結構たくさんのグレードがあったが、今回はその中からN1とつくものを選んでみた。
さぁ、とりあえず、新しいほうから順番に乗ってみよう。
(なお、本来の予定であれば、もっと昔のGT-Rにも乗ってみたかったが、諸般の事情によりこの三台だけです。なぜ、そうなったのか? それはこの先を読めばわかります)


日産 スカイライン GT-R VスペックU N1(R34) '00
駆動方式4WD 最高出力332ps 車重1550kg
タイム 7'55.698
7'49.659
7'49.160
ふむ、最初の一周は若干ミスしたが、それでも軽く8分切り。
後の二周は無難にまとめたら、ほとんど同じタイムでした。
ってことで、乗ってすぐそれなりのタイムが出るマシン。
速い人だと7分34秒台とか出せるらしいです。が、たった3周でその境地は無理。
楽しさ ☆☆☆ スウェーデン十字路はアクセルを戻し230キロくらいでクリア。もちろん全開ではいけません。
最高速は257キロ。
そして、その走りは、とにかくしなやか。
素晴らしく安定しているし、縁石を踏んでどんどん攻めていけます。
足回りの完成度が高く、あのデコボコのニュルの路面でも何のストレスも無く走れます。
787Bのように、どこに吹っ飛んでいくかわからない、という恐怖はまったくなし。
アクセルをラフに開けても全然ホイールスピンしないし、やっぱりトラクションの化け物です。
ただ、その辺の抜群の安定感は、ある意味“退屈”です。
恐らく誰が乗ってもそれなりに走れてしまう車。
なので楽しさは☆三つ。
エンジン ☆☆☆ とりあえず、エンジン音に迫力は無い。
なので、ニュルを攻めていても、なんとなく気分が乗らずまったりとしたドライブに。
そういう意味では、あんまりスポーツカーのエンジンらしくないかなぁ。
GT-Rはチューンして走ったり、あるいはチューニングカーのほうが楽しい。


日産 スカイライン GT-R N1(R33) '95
駆動方式4WD 最高出力324ps 車重1540kg
タイム 7'55.507
7'55.345
7'53.962
お次はR33に。
1周走ってみるとなるほど、R34とはそれなりにタイム差がついているが、体感的には、ほとんど同じクルマ。
ギア比はR33のほうがワイドらしい。
受ける印象もあんまり変わらないな…。
う〜む。
楽しさ ☆☆☆ 最高速は256キロ。
スウェーデン十字路は、なんとなく225キロくらいで進入し、さらにアクセルを抜きつつクリア。
  走りそのものは、R34と何がどう違うのか、よくわからない。
まぁ、それなりに楽に走れる。
エンジン ☆☆☆ 若干だが、こっちのエンジンのほうが、R34より音がいいかな…?
でも、所詮気のせいレベルなので、目隠しして聞かされても、区別はつかないだろう。
…困った。


日産 スカイライン GT-R N1(R32) '91
駆動方式4WD 最高出力309ps 車重1470kg
タイム 7'57.712
8'01.333
7'55.025
2周目は攻めすぎて失敗。
とりあえず、3周目はまずまず楽しく走れた。
でも、出たタイムだけ見ると、R34やR33には負けている。
しかし、それって結局ほとんどエンジンパワーの微妙な差とかで決まっている気がする。
乗った感じは、やっぱり同じように思えちゃうのだが、どうしたものか…。
楽しさ ☆☆☆ 気のせいでなければ、3台中一番楽しいのはこれかなぁ…。
でも、正直あんまり差を感じません。
ニュルに対する攻め方とか、気をつける点とか、3台とも同じ。
つまり、3周ずつ走ったけど、同じマシンで9周したような気分。
結局、途中で飽きて、集中力が落ちたのは、私と君だけの秘密だ。
エンジン ☆☆☆ これまた気のせいでなければ、このエンジン音が一番いいかなぁ…。
でも、正直あんまり差を感じません。
って、感想が同じだなこりゃ。
とりあえずR32がトータルで一番よかったような気がするけど、それは単に最後だからGT-Rでのニュル走り方に慣れたから、ってことなのか?


というわけで、それぞれ3周ずつ乗ってみたけど、


違いがちっともわかりません

やばい、まずい、どうしようもない。
やっぱり私程度の腕前ではこの企画は早かったか?
直江雨続、上質を知る人の仲間入りは出来ないのか?
どうしよう…。
企画続行のピンチである。
こんなオチでは読者も許してくれないだろうし、困った〜。

「あのー、マスター」

おや、久々だなB続。どうした?

「えっと、わたしが思いますに、GT-Rでニュルを走るのにS2タイヤではグリップがよすぎて違いがわかりにくくなっているのではないでしょうか?」

ふむ、なるほど、確かにどれもこれも走りに余裕がありすぎる感じで、面白くなかったからな。
ここはひとつ、ためしにノーマルタイヤでも履かせて走ってみるか。

「はい、それがよいかと思います」

うむ、助言大儀であった。

それじゃ、コンフォート(N2)タイヤに履き替えて、今度はR32から順に走ってみよう。

日産 スカイライン GT-R N1(R32) '91
コンフォート(N2)タイヤ装着
駆動方式4WD 最高出力309ps 車重1470kg
タイム 8'24.811
8'22.839
8'21.282
おや〜、おやおや〜。
楽しいじゃないですかぁ。
最初N2タイヤというと、それこそ、ツルツルのすべすべで、ずるずるのどろどろだと思ったわけですよ。
ところが、思いのほか普通に走れちゃう。しかも、楽しい。
もちろんタイムはS2には敵わないが、ニュルでGT-Rを堪能するなら、こっちのほうがいいぞ。
そして、GT-Rの本当に恐るべきところは、それでも頑なにアクセル全開でもホイールスピンしないところ。
びっくりだ。
楽しさ ☆☆☆☆ スウェーデン十字路は200キロくらいでそろーりとクリア。
N2なのにコース全般でとにかく安定している。
ただ、コーナーの入り口でも出口でもアンダーが出てしまうので、うまくそれを抑えながら走る、ってところに楽しさがある感じ。
もうちょっと攻め込めばタイヤの限界を感じることが出来たかもしれないが、このマシンの場合、おそらく先に大アンダーが出るので、それもまた難しいか。

日産 スカイライン GT-R N1(R33) '95
コンフォート(N2)タイヤ装着
駆動方式4WD 最高出力324ps 車重1540kg
タイム 8'22.704
8'19.753
8'17.132
お次はR33に。
これが、S2タイヤのときはほとんどR32と同じマシンにしか思えなかったのが、N2だと全然別物。
なんと、立ち上がりでオーバーステアが出ます!
カウンターをくいくい当てながら、アクセルワークでリアのスライド量を調整しながら走れます。
…楽しい。
そしてこういうマシンだと慣れれば結構タイムが上がります。
楽しさ ☆☆☆☆ 弱オーバーのマシンって、やっぱり良いですねぇ。
えーと、誰ですか? R33は日産の失敗作だ、なんて言ってる人は。
私としては、これはアリです。S2ではただの眠くなる退屈マシンだけどN2なら、こんなに面白い。
なんだ、R32と全然違うキャラクターじゃないか。
N2タイヤはマシンの素性を白日の下にさらしてくれるなぁ。

日産 スカイライン GT-R VスペックU N1(R34) '00
コンフォート(N2)タイヤ装着
駆動方式4WD 最高出力332ps 車重1550kg
タイム 8'12.531
8'12.218
8'09.247
なるほど、R34というマシンが、どれくらい凄いのかは、やっぱり低グリップタイヤを履いてみるとよくわかる。
抜群に安定しているし、それでいてR33と同じように弱オーバーで立ち上がれる。
がっちりした走りで、挙動がぶれないので、ニュルへの攻め甲斐も抜群だ。
いいねぇ、実に良いよ。
同じクラスのライバルカーにもN2タイヤを履かせて走り比べてみたくなった。
タイムで言ってもR32より軽く10秒以上速い。
やはり、進化の度合いがよくわかる。
走りの質はやっぱりR34が一番いい。
楽しさ ☆☆☆☆☆ うむ、S2タイヤとは大違いの楽しさ。
小刻みにステアリングでカウンターを当てつつ、アクセルワークでマシンの挙動を押さえる。
これぞGTF-Proの醍醐味。
最高のドライビングプレジャーである。
やっぱアクセルべた踏み、ハンドル切れば弱アンダーでそれなりに曲がっていくマシンよりは、ドライバーの腕でねじ伏せられるマシンのほうが圧倒的に興奮します。
同じGT-Rでも、タイヤひとつで楽しさは激変します。
ニュルを愉しむには、こんな感じで。

総括

いやはや、最初はどうなるかと思った。
正直、3台とも面白くなかったし、企画失敗か、と(笑)
でも退屈だと思っていたマシンでも、タイヤを替えるだけでこんなにエキサイティングに。
そして、3台の微妙な違いがはっきりと分かるように。
う〜む、N2タイヤ恐るべし。
セッティングを変えるだけで787Bが生まれ変わったように、ノーマルカーの場合タイヤというファクターは、相当に走る楽しさに影響してくることがよくわかった。
今後の企画でノーマルカーの乗り比べをするときは、どのタイヤを使うかによって評価が変わってきそうである。
ともあれ、GT3のときからそうだが、低グリップのタイヤで練習したほうが上達は早い。

間違いない。

今回は改めてR34の凄さと、GT-Rの進化の度合いがよくわかった点で、なかなか有意義な企画でした。
そして、この展開では旧車のGT-Rが入る余地も時間的余裕も無かったので、後回しにします。

それはそれ、これはこれ。


おまけ。

さて、B続よ、今回はお前のおかげで助かった。
「いえ、お役に立てて何よりです」
では早速お礼を兼ねてお前にも走らせてやろう。
S2とN2でそれぞれ1周ずつ行ってらっしゃい。
「了解です!」
どうでもいいけど、S2機関とか、N2地雷とか連想してしまうのは、私だけ?
「…何のことですか?」
いや、気にしないでくれたまえ。

R34(S2):8'15.448
R33(S2):8'18.380
R32(S2):8'21.642

R34(N2):8'37.781
R33(N2):8'40.707
R32(N2):8'43.470

なんか、綺麗に3秒ずつ違う(笑)
タイヤを替えても差は変わらず、凄いぞB続。
「はい、わたしもびっくりです」
なかなか興味深いが、S2タイヤを履いてもN2タイヤの私のタイムに勝てないのだな。
「えうぅぅぅぅぅぅ…」
精進してくれ。

この企画、まだまだ続くぞ。



揺るがない走りを見よ ニュルブルクリンクで育ったハイテク戦闘機 GT-Rここにあり
ご意見、ご感想、次に走り比べて欲しいマシンのリクエストなどありましたら、総合掲示板まで。

実車での活躍は『嵐を呼ぶレース参戦記』をご覧ください!

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