『嵐を呼ぶレース参戦記』
| 第二十一話「嵐を呼ぶ貧乏チューン」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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チューニング[tuning] (名)スル (1)ラジオ・テレビ放送などで、受信機や受像機のダイヤルを回して周波数を同調させ、特定の放送局を選択すること。 (2)楽器の音程を正確に合わせること。音合わせをすること。 三省堂提供「大辞林 第二版」より チューニング 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 チューニング (tuning) とは、「調律・同調する」の意味を持つ英語。 音楽において、楽器の音の高さを合わせること。調律。 無線送受信機において、電波の周波数を合わせること。 機械に手を加え、目的とする状態に調整すること。チューンアップ・チューンナップともいう。しばしば改造(カスタム)と同義として扱われるが、本来は「チューニング」という単語に「改造」という意味は無い。 自動車においてエンジンなどの性能に関わる装置を改造、調整すること。Category:車両チューニング参照。
グランツーリスモなどに代表されるレースゲームにおいては、半ば常識的な要素。それがチューニングだ。 マシンを手に入れた後、好みのチューニングパーツを装着し、より速く、より楽しい自分だけの一台を作り上げる作業は、とても楽しいものだ。 ある意味で、これは非常にゲームと親和性が高い。 すなわちレースゲームにおけるチューニングとは、RPGなどにおけるキャラクターのレベルアップ、あるいはより強力なアイテムの入手と近い概念で、語られるべきものである。 前よりも強くなった。前よりも速くなった、という成長の実感がチューニングの楽しさの本質を突いている。 そう、チューニングは楽しいのだ。 人間というものは自分自身が成長しているという実感を持てるとき、一番の充実感を得るという。 仕事を通じたスキルアップ、勉強を通じての知識量アップ、さらにはそれに付随して給料アップやテストの点数のアップ、昇進や志望校への入学なども同じベクトルであろう。 あえて私はその喜びと似た概念でチューニングを語ろう。 チューニングとは目指す方向性を整えるための調整であり、すなわち成長である。 自分の分身としての愛車をチューニングすることで、間接的に自分自身への擬似的な成長実感を得ることが、チューニングの喜びの本質なのだ。
すなわち、人は誰しも意識的にしろ無意識的にしろ、衣服を選び、それを着ることで「私はこんな人間です」と周囲にアピールしている。 派手なブランド品で身を固め、ある種の見られる緊張感を得ることを選ぶ人も、地味な衣服で気兼ねなく過ごすことを選ぶ人もいるように、クルマにも乗る人の個性を投影する“衣装”としての側面がある。 おしゃれな衣装を着ることで、背筋がぴんと伸びるように、限りなく自己満足の領域ながら、愛車をチューニングすることで、それに乗っている自分自身がさらに素敵になったような感覚を得ることができる。 そこに喜びがあり、お金をかける意味がある。
まさにオーダーメイドの衣装を身にまとう満足感は、チューニングとも共通した喜びなのである。
より正確に表現するならば、一段高い理想の自分自身を投影する対象としてのおしゃれである。 ある種の見栄ではあるが、素敵な自分をアピールしようとちょっと背伸びしておしゃれな衣装を身にまとう人はやがてそれが板についてきて本当に素敵な人になるだろう。 知的な自分をアピールしようとして、付け焼刃でも本を読みまくる人は、やがてそれが知識となって根付き、実際に知性的な言動ができるようになるだろう。 要するに、なりたい自分を投影することで、そこに向けて成長が始まるのである。 おしゃれも、見栄も、やせ我慢も、自分自身の器を大きくするための、先行投資なのである。 最初は無理していても、成長に伴いやがて自分の身の丈に合うものだ。 クルマについても同様で、過剰に見えるチューニングを施しても、本人に成長の意思があればやがて乗りこなせるようになるだろう。 すなわち、チューニングは自分自身を成長させていこうという意思の具現であり、チューニングの喜びを知る者は自分自身を成長させていく喜びを知っている。 現状に甘んじる人はチューニングを志向しない。 成長をやめたものはチューニングに魅力を感じない。 そう、チューニングとは上昇志向そのものなのである。 あえてそう断言しておこう。
それは、ほとんどデメリットが発生しないことである。 パワーを上げると多少の乗りにくさが生じるのは無理もないことだが、現実とは違ってデメリットと言えばそのくらいである。 だが、実際に現実世界でマシンをチューニングしようとするとき、どうしてもついて回る大きな問題がある。
一つにはお金の問題。 チューニングパーツの購入にもお金がかかるし、取り付け工賃だって取られる。 ゲーム内ではチューニング費用はレースの賞金などであっという間に回収できるが、現実ではそうは行かない。 しっかりと汗水たらして働いて、地道に稼ぐ必要があるのだ。 だが、現実ってヤツは厳しい。 特に近年は社会全体が若者に対し酷使しすぎる感がある。 年金と税率は上がり、給料は上がらず、やれハケンだ、やれフリーターだと低賃金で長時間労働を強いている。 もちろん経済のグローバル化による側面もあるが、ある意味でこれは多数決ですべてを決める民主主義の弊害であり、少子高齢化社会に伴って、高齢者=多数派、若者=少数派になったとき、搾取されるのは若者になると言う当然の帰結によるものだ。 多数派は民主主義においては強者であり、政治家にとっては票田であり、多数派の利権を守ることがこの世界での当たり前のことになっている。 既得利権にしがみつく老人の多くが、それと知らないうちに、否、それと知ってなお、容赦なく若者から搾取しているのである。
大げさに言うなれば、時代が変わっているのに昔のやり方に固執し、結果として“まったく使えない”、生産性の悪い古い世代に対し、既得利権の死守=すなわち年功序列により若者に倍する給料を払い続けていることが一番の問題なのである。 多少のリストラがあっても本質は変わっていない。 特に、名前は出さないが、どこぞのお役所が長年の怠慢と非効率さを放置しておき、国民の多くに迷惑をかけておきながらなお、国民の払う税金から高い給料をもらい続けていることは、個人的に非常に腹立たしい。 これらの事例を見ても分かるように、結果として限られた人件費の多くが多数派=古い世代に回り、若者は安い給料でこき使われている。 また、成長を前提とした今の年金制度がとっくに破綻しているにもかかわらず、既得利権の死守=若者を犠牲にしても年金はしっかりもらう、老人世代。
要するに日本人の10分の1の給料で働く中国やベトナムなどの工場労働者、あるいはインドのIT技術者に対して、真っ向から勝負しなければならないのである。 現在既得利権にしがみつく古い世代にはそんな心配はなかったわけで、ある意味で安穏としていれば年功序列にしたがって横並びで給料が上がっていった。 そして労せずして上がった給料水準を守るために、数に物を言わせて少数派の若者を犠牲にする…。 それが旧世代と今の若者との間にある埋められない溝の正体である。 老人世代には搾取され、その一方で海外の安い労働力と競わなければいけない若者。 にもかかわらず学校教育は迷走し、しつけの出来ない親の増加。 これから先のグローバル経済の中でより多くの付加価値を生み出せる人材が求められているにもかかわらず、そういった人材を育てていくための教育に対するビジョンを示せない政治家たち。 そりゃー、ニートは増えるし、若い夫婦は子供を生もうと思わないわけである。
安価な労働力には負けないなにか、プラスアルファの特別な付加価値を世の中に発信できる人材になるために。 ネット上での変化もそうだ。 グーグルに代表されるようにWEB2.0以降の時代には、この世に存在しているすべての情報、すべての知識をネットを通して入手できる世の中になる。 逆に言えば、『グーグルで検索しても引っかからない情報は、この世に存在していないのと一緒』になるのである。 『グーグルで引っかかるような価値のある情報を発信できない人間は、この世に存在していないのと一緒』になってしまうのである。 だからこそ、私は忙しい合間を縫ってブログや小説やレース参戦記を書くし、日々色んな本を読んでいるのである。 本業をこなしつつ、WEB2.0時代に向けての生き方を模索しているのである。 そんな私だからこそ、マイカーをチューニングすることで、自分自身の向上心を鼓舞したいのである。 くどいようだが、そのためのチューニングなのである。
ちょっと尾崎豊な気分である。 盗んだバイクで走り出しそうな29の夜である。
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元はといえばそれを論じていたのだったし…。 えーと、なんだっけ、『現実世界でマシンをチューニングしようとするとき、どうしてもついて回る大きな問題』の話だね。
私の場合で言えば、嫁との戦いである。
冒頭で小難しい理屈を展開したのも、嫁を説得する下準備と思って欲しい。 さぁ、ガンバろう。
2:嫁の理解を得ることが出来るチューニング。
では、それがどれくらい大変なのか、あるいはどの程度であればチューニングは可能なのか、私が身を持って実践していく。 以上の主旨から私が二代目に使ったお金についてはなるべく正確に記述していく。 これを読んでいる私よりさらに若い世代、あるいは自分も車を買おうかと思っているような同世代の人にとって、何かの参考になれば幸いだ。 ってことで、まずは二代目の購入から今に至るまでの私の出費について、簡潔に振り返ってみよう。
二代目嵐を呼ぶアルトワークス納車。 ちなみにお値段は42.9万円+諸費用で総支払額は541,720円
ミッションオイル、デフオイル交換。カーカセットアダプター装着。 かかった費用は1万円強。 初代から取り外したカーナビを自分で装着。
RAYSのグラムライツ57S、ADVAN NEOVA、Fixedのジェラルミン軽量ナットを装着。 全部あわせて13万円。
タイミングベルト、ウォーターポンプ、オイルシール、クーラント、フロントのブレーキディスクとパッドを新品に交換。 かかった費用は7万6千円程度。 自分で純正ステッカーを貼り付け。
後はもちろん自動車保険(任意保険)に加入。 ただし車両保険には入らずに保険料を節約。壊したらそれまでです。 ちなみに保険料は1年分で29830円。
結婚指輪&婚約指輪の購入で二代目購入時以上のお金を使った私には、その時点ではもうチューニングやサーキット走行などに回す余力はなかった。
二代目にとって最大の敵はミラでもヴィヴィオでも、DOHCエンジンのアルトワークスでもないのだ。
ヨメなのである。 ヨメこそが時間的にも資金的にも二代目最大の敵なのである。
この敵には勝てそうにないぞ…。
せっかくのスズキスポーツリミテッドが…。
二代目購入後最初の車検である。 近所のオートバックスにて無事通過。かかった費用は7万円強。 さぁ、無事車検を通したし、チューニングを開始だ!
さらに多額のお金を必要とするイベントが迫っていたためである。
直江雨続の貯金は文字通り半減した。 当然、二代目は半ば放置状態。
今のところ大きな出費を控えておらず、ようやくある程度自由に二代目にお金を使えるようになった。 これまでの鬱憤を晴らすように、こまごまとお買い物が続く…。
ブロガー向け新型カロッツェリア発表会に招待され参加。 40万円もするようないまどきのカーナビの最高機種を目の当たりにする。 軽くカルチャーショック。 そしてこの時点で直江雨続の金銭感覚が少しずつ崩れていく…。
消耗品を一気に交換。
オイルフィルタ:966円 諸々の消耗品を交換すると、二代目は軽く生まれ変わったかのように走りもエンジンも軽快に。 特に汚れていたエアクリーナーのフィルタを交換することで、気のせいかエンジンの吹けがよくなったのである。 もしかしたらチューニングした後の愛車の変化って、こんな風に実感できるものなのだろうか…。 直江雨続、チューニングの味をちょっとだけ疑似体験した夜であった。
後の伏線となる…。
シャアナビ撮影。 どういうわけか、このクワトロさんは私の部屋に飾っていたものである。 確か昔、セブンイレブンで定価300円のところ100円で投売りしていた食玩。 それがこんなところで役に立とうとは、世の中分からないものである。
軽自動車税7200円納入。
車内向けの小物を色々と買い込んでみました。
ジュエリーエンブレム「H」「B」「1」「1」「S」の5つ:580円×5個 ってことで、この日に購入した小物や、その取り付け風景を写真でご紹介しよう。
写真には撮っていませんが、これまでダッシュボードの上に置きっぱなしだったティッシュもちゃんとケースに入れて別の場所に移すことに。 なんだか車内がすっきりして、居心地が良くなりましたよ? たかが小物と侮るなかれ。 これはこれで一つのチューニング、すなわち自分好みへの空間を作り出すための調整なのです。
先に購入したスズキスポーツのリフレクションステッカーがやたらと気に入ってしまった私は、ステッカーチューンをしたくなり、この日たまらずスズキのディーラーに駆け込んだ。 そしてスズキスポーツのカタログを見せてもらい、その場でエンブレムとステッカーを注文。
ワークスエンブレム:930円 かかった費用はこれくらい。高いと見るか、安いと見るか…。 なお、このときの私は、昔ヨメから初代嵐を呼ぶアルトワークスに対し「この車、酔うから嫌い。ステッカーをベタベタ貼ってあるのもカッコ悪いし」という伝説的一言をもらったことは都合よく忘れている。
ディーラーでの一括注文ですっかり気が大きくなった私は、5月12日の借りを返すべく、オートバックスでテイクオフのエアクリーナー「スーパー元気くん」注文。 ちなみにテイクオフは特に軽自動車のチューニングパーツに注力しているメーカーである。 私が愛読している「アルトワークス専科」にも広告や記事が載っていたことで、今回購入に踏み切った次第である。 ついでに言えば、Mixiでのアルトワークスコミュなどでもつけている人が多かったことから、実績も十分、口コミも上々だ。
テイクオフファンネル型エアクリ「スーパー元気くん」:17840円 なんだか出費に歯止めがきかなくなってきた。 危険危険…。
職場の面子でバーベキュー大会。 お酒を飲めない私は完全に皆さんの足代わり。 買出しから駅までの送り迎えに二代目大活躍。 あまりの私の勤労ぶりを見かねた幹事が「じゃあガソリン代と相殺ってことで」と私の分の参加費をただにしてくれたことは、秘密だ。 お金が浮いたので帰宅途中にオートバックスに立ち寄り、BLITZのステッカーを購入。1575円。
注文していたステッカーとエンブレムがスズキのディーラーに届いたので、早速受け取りに行く。 帰宅後、ステッカーとエンブレムをぺたぺた貼り付け。
ってことで、5月27日に施したステッカーチューンは以上で終了。 自分で言うのなんだけど、かなりカッコよくなりました。 う〜ん、こう言っちゃアレだけど初代の「水曜どうでしょう」ステッカーよりは、こっちのほうがポリシーが統一されていていい感じです。 まだ一部貼っていないステッカーがあるけど、それは次の機会にしよう。 他にADVANとかNEOVAとかRAYSのステッカーが欲しい今日この頃です。
ついに届きました。早速オートバックスに行きエアクリーナー「スーパー元気くん」を装着。 ちなみにピットの人にお願いして、装着前と装着後のエンジン音の変化を動画で撮ってみました。
装着前のエンジン音 と同時に、アクセルを踏み込むと「ひゅぃぃぃぃぃーーん」と空気を吸い込む音が大きくなるのが分かります。 これらの吸気音とブローオフ音が大きくなるのが純正エアクリーナーとの大きな違いです。 何はともあれ実際に走ってみましょう。 実際にマシンに乗り込んでの帰り道。 静止状態から巡航速度までの加速とシフトアップのたびに、
「ひゅぃぃぃぃぃーーん…プシッ」
「ひゅぃぃぃぃぃーーん…プシッ」
「ひゅぃぃぃぃぃーーん…プシッ」
「ひゅぃぃぃぃぃーーん…プシッ」
なんでしょうか、この『頭文字D』的な効果音。 これ一つをとっても、まさにチューニングカーっぽさ満開です。 完璧自己満足の世界ですが、これはいい感じです。 ってか、やはりチューニングを極めると、さらに、 ギャアアアアァアアァ ゴァァアアァッ ドン プシャァァ ガウ ギャアゥ ゴンギャァ ドシャアァゥ ドヒャウッ ギョワァァァッ ギャンギャン ズギャァアア ゴアギャ ゴガドゴゥ とかの愉快な音が出るようになるんでしょうか。
やっぱりちょっと分かりにくいですけど耳をすませてどうぞ。
まずはサウンドを変えることでドライバーの聴覚を刺激し、吸気効率を上げたことで高回転時の伸びが良くなっているはずなので、さらにアクセルを踏んでいこうという気にさせてくれます。 ただし、デメリットもあり、若干ですが低回転時のトルクが細るそうです。 言われてみれば、そうかもと思ったり思わなかったり…。 今のところあんまり大きな違いは分かりません。 もう少し乗ってみて効果の程を確認したいと思います。
せっかくなので分解して遊んでみます。
ってことで、今回施したチューニングは大きく分けると、内装の飾りつけ、ステッカーチューン、そしてエアクリ交換でした。 大金を払わずとも、自分好みにマシンを変え、さらに愛着がわく結果となりました。 とりあえずは、この『頭文字D』的サウンドを響かせつつ、安全運転でドライブを楽しみたいと思います。
なんだか意味も無く今の日本を取り巻く閉塞感の正体を探したり、グローバル経済とWEB2.0以降の社会について語ったような気もしますが、細かいことは忘れましょう。 さてさて、このシリーズ、次はどんな展開を見せるのか、そして直江雨続はヨメに勝てるのか?
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