『嵐を呼ぶレース参戦記』
| 第十二話「嵐を呼ぶジムカーナU」 |
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我々はまたまた桶川の地に立っていた。 本日ここで開催されるのは『OSL四輪ジムか〜な? 第三戦』である。 そう、この嵐を呼ぶレース参戦記ではすっかりおなじみ。 私のサーキットデビューイベントが、このシリーズの第二戦である。 前回は何とか最下位にならずにすんだ、程度の順位とタイムであったが今回はもちろん 入賞狙い である。 なにしろアルトワークスに乗り始めて1週間で出場した前回と違い、もはや私は百戦錬磨、とは行かないまでも四戦錬磨ぐらいのキャリアを積んだのである。 せっかくだから5月からの戦いの軌跡を一覧にしてみよう。
5月23日:アルトワークスとファーストコンタクト。(ガッコン事件) そして7月19日:『OSL四輪ジムか〜な? 第三戦』に参戦である。 ちなみに8月1日:ヒーローしのいサーキットにて『K−CAR インターカップ(耐久レース)』に参戦である。(実はこれが主目的) ってなわけで、短期間に凄い密度でサーキット経験は積んでいる。 「今日の私は前の私とは違う。ザクとは違うのだよ、ザクとは」 ってな心意気で臨んだ今大会。 果たして嵐を呼ぶレーサーの戦いぶりはいかに? いざ、はじまりはじまり〜♪
お読みいただいてお分かりのように、今回は我々B.A.R軍団4人が大挙して参戦し、全員が違うクラスで入賞を狙っているのである。 ということで、参戦記も4人分の戦いの軌跡を追ってみよう。 まずは練習走行1回目、ビートクラスの走行からスタートし、初めてクラスはその次である。 私のゼッケンは15番。初めてクラスの中では2回目の走行枠となる。 では、早速その走りを見てもらおう。
とりあえず、ヒール&トゥは相変わらず下手だし、一度ヘアピンの立ち上がりでまたまた4速にシフトミスしたり。 しかし、よくよく動画を見てくれると分かると思うが、前回と比べ、他車に抜かれる回数が格段に減っている。 というか、今回は一度譲って他のマシンを前に行かせたものの、実は周回遅れになっていない(!) つまり、そこそこ周りの人と同じくらいのペースで走れるようになった、ということだ。 これは結構嬉しい。 まぁ、セカンドステージでお亡くなりになったタイヤに代わって、ずっとハイグリップなネオバといういいタイヤを履いているおかげでもある。 私の運転の未熟さを、タイヤのグリップがごまかしてくれるのである(笑) さて、走り終えた私はすぐにアルトをピットに停め、そのままダッシュ。 そして、ゼッケン21番の「ad libitum号!」の助手席へ。 どういうことか不思議に思う読者のために説明しよう。 実は、第二戦で同じく「初めてクラス」に参戦していたt_m_tomさんが、私のレース参戦記を愛読してくださっていて、私に掲示板やメールなどでコンタクトを取ってくれていたのである。 t_m_tomさんのサイト「ad libitum」と私の「雨続海岸」は相互リンクの間柄。 そんな事前の交流をしていた縁で、今日助手席に乗せてくださるというのである。 前回初出場ながら「初めてクラス」で3位に入った凄腕、そしてドリフト使いの助手席。 かなり楽しみである。 そしてスタート。 HCR32スカイラインは約240馬力のFR。ドリフトにはもってこいのクルマ。 ってわけで、桶川ショートコースの1コーナーや最終コーナーなんかは全部ドリフト(笑) いや〜、これがもう楽しい! ほんと楽しい。 GT3では散々ドリフトをしているけど、もちろん実車でのドリフト経験はこれが初。 ゲームには当然ないGを感じることが出来て、大満足。 リアがブレイクし、後輪が滑り出す瞬間のシートを伝わる感触。 ドリフト中のGの変化とリアタイヤのグリップが回復する瞬間のフィーリング。 そしてなにより、タイヤの焼ける匂い。 どれもこれも、ゲームでは分からない本物の体験。 ちなみに、このときは走りを楽しむためビデオを持ち込んでいなかったので、車載映像はなし。 この楽しさは、私だけの独り占めである(笑) 珠玉の経験をさせてもらいました。t_m_tomさんに絶大な感謝! 実際、我々B.A.R軍団4人の中にFR乗りがいなかった(私のアルト:FF、kyu氏インプレッサ:4WD、T氏MR2:MR、E氏CR−X:FF)ので、t_m_tomさんと知り合えたことが実に嬉しい。 サーキットに来る楽しみは、こうしてどんどん知り合いが増えていくことにもあるね。 そして、すっかり私はFRのクルマが欲しくなったのだった(笑) というわけで『嵐を呼ぶドリフト体験記』を読んでみたい方は、私にただでFR車を譲ってください(笑) スポンサーも募集してます(爆)
嬉しいイベントが発生。 誰かが我々のマシン4台が並ぶピットにやって来たのである。 「アルトワークスのドライバーの方っています?」 私に用があるようだ。 「あ、はい、私ですけど」 何事かと思いつつ、名乗り出ると…。 「HP見てますよ〜。あれ面白いですね」
なんということだろう。 わざわざ私を捜して声をかけてくれたのである。 嬉しいじゃないですかぁ〜。 「いや〜、読んでくださってるんですか。ありがとうございます♪」 頬がゆるむゆるむ(笑) 「今日も頑張ってくださいね。…で、練習走行のとき、私の助手席があいているんですけど、乗ってみますか?」 なんと、声をかけてくれただけでなく、車に乗せてくれようというのである。 こんな素敵な申し出を拒否できようか、いやできない。 「ぜひお願いします!」 「ゼッケン93番なんで、時間になったら来て下さい」 そう言い残してその方(ちなみにお名前は津野さん)は去っていった。 で、エントリーリストをチェック。ゼッケン93番は、と…。 「エキスパート4クラス」KWJ ラディッシュ ランサー。
なんと! ジムカーナを志すドライバー憧れの的、桶川最速の称号「エキスパート4クラス」。 そのドライバーの方だったのだ。 ってことは、マシンは激速、ドライバーは凄腕間違いなし。 なにせエキスパートなのである。 初めてクラスにとっては雲の上の存在である。 そんなマシンに乗れるとは、棚からぼた餅、何たる幸運。 いやはや、このレース参戦記を書いてて本当によかったと思える瞬間。 芸は身を助けてくれるのである。
「どうも、お邪魔します」 「はいどうぞ」 乗ってびっくり。クーラーが効いてる! 涼しい! これまで灼熱地獄にあえぐばかりだった私にとって、なんとも天国のような環境である。 さすがエキスパート!(←関係ない) ちなみに練習走行なのでクーラーをつけていたが、もちろん本番では消すとのこと。 同乗する私に対する心遣いがなんともありがたいじゃないですか。 で、早速私は疑問に思っていた事を聞いてみた。 「あの〜、津野さんはエキスパートクラス、もう長いんですか?」 「ええ、一応」 「ちなみに、前回出てました?」 「はい、出てましたよ」 「すみません、私あんまり覚えてなくて、…何位だったか教えてもらえます?」 「ええ、一応優勝しましたけど」
驚きを隠せない私だったが、更なる衝撃が…。 「あの、ちなみに去年は?」 「チャンピオン取りました」 チャンピオン!! チャンピオンですよ、チャンピオン。 実は2002年、2003年の2年連続チャンピオンなのである。 今年に入ってからも負けなしで、連勝街道まっしぐら。3年連続チャンピオンも射程内。 ってことは、名実共に“桶川最速”のお方なのである。 この大会に参加している人なら、知らないものはいないほどの超有名人だったのだ。 そんな人にこともあろうに、
もう、印籠を見せられた雑魚代官の気分である。 「ははーっ、知らぬこととはいえ無礼の数々お許しをぉぉぉっ」 って感じで、私は恐縮することしきりだったのであるが、冷静になって考えてみると… チャンピオンの走りを間近で見られる!! これってすんごいことである。 千載一遇のチャンス。何たる幸運。 チャンピオンのドラテクを少しでも参考にして帰らねば…。 よし、津野さんの一挙手一投足をすべてこの目に焼き付けてやる。 と思ったのだが、走り出した瞬間。 「ぎょえぇぇぇぇぇぇっ!!!?」 速い! ってか、速すぎ。 信じられないくらいに加速するし、信じられないくらいのスピードでコーナーに飛び込んでも、曲がれてしまうのである。 しかも、コーナーでは入り口で一気に向きを変え、後は四輪ドリフトで駆け抜けていく。 Gのかかり方が今まで乗ったクルマとは全然違う。 向きを変える瞬間、一瞬強烈な横Gが来るのだが、四輪ドリフトに移行するとあとは加速Gのみ。 ランエボの強力なトラクションで、滑りながらもぐいぐいマシンを前に進めてくれる。 これが四駆の真髄。速いドリフトなのだ。 とにかくその凄さは動画で見てもらうのが一番。 全部公開してしまおう。 ついでに、コーナーのたびに「うぉぉっ!?」とか「ぎぇぇぇっ!??」とかうめいている私の声もお楽しみください(笑)
感動の体験である。 クルマってこんな風に動いてしまうのか、というある種のカルチャーショック。 「私の知らないクルマの動きですよ」 と感想を述べたところ。津野さんから 「でも、グランツーリスモではこのくらいの運転されてたじゃないですか」 …レース参戦記のみならず、そっちのコンテンツも見てくれてたんですね津野さん。 というか、そう言われて私は内心で手を打っていた。 なるほど! この走りはグランツーリスモでの最速タイムを出すための走りそのものなのだ。 ってか、ゲームならともかく、実車でもこんなことが出来る人が存在するっていうのが感動的ではないか。 全国のグランツーリスモファン、喜べ。 実車でも腕を磨いてエキスパートになれば、ゲームと同じような走りが出来るんだぞ。 『GTで速いやつは実車でも速い』理論が、実証されるかもしれない。 つまり、GTでのタイムを出すための走りは、実車でも同じようにタイムが出るのである。
「本番のときはこんなに(リアを)流さない」 とのこと。 この四輪ドリフトを多用した走りは、おそらくは私を楽しませてくれるための津野さん一流のパフォーマンスだったようだ。 気さくで、親切で、サービス精神旺盛な津野さん。 速いだけでなく人間的にも素晴らしい人でした! というか、津野さんと知己を得たことが、私にとって今回最大の収穫なのは間違いない。
だが、幸運はここまでだった…。 練習走行2回目、私は血も凍るような恐怖体験をしてしまうのである。 それは一体? そして、4人で乗り込んだB.A.R軍団の戦いぶりはいかに? 練習走行二回目ではついにT氏とE氏の愛車での走りが明らかになる。 全世界1億2千万人のグランツーリスモファン待望の車載映像をお楽しみに。
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